冬休みに入ってすぐに控えるクリスマスというイベントのせいか、道行く人みんなが忙しく歩いている 
そんな中、俺は桃まんを頬張り、家路についているところだった 
桃子先輩め、肉まんを頼んだのに「桃のおすすめはコレ。だからジミーは先輩の言うこと素直に聞きなさい。私がいっぱい美味しくなぁれってしておいたから」と勝手に桃まんを袋につめやがった… 
甘いな〜桃子先輩の果汁がたっぷり染み込んでるのは本年か? 
今年は雅ちゃんのパーティーにちぃとのデートと予定がびっしり詰まってて我ながら驚きだ 
去年は惨めに家族と仲良くクリスマスを苦しみますだったからな 
それに比べたらウハウハだな 
はて、向かいから走ってくるのはリムジンのようだが… 
夏焼家くらいしか所有してないし、あれは雅ちゃん乗ってるのかな? 
すれ違い様にウィンドウがあき、中から雅ちゃんが顔を出した 

「ジミー君、今家に迎えに行こうかと思ってたとこ。せっかくだから乗っていかない?」 

1 こんな格好じゃ無理だとパス 
2 リムジンに乗るチャンスは今、乗るしかない 
3 家に帰って準備するから待ってて 



悩む必要なんてないか、リムジンは俺たち庶民が一生のうちにそう何度も乗れるものがじゃないし 

「よろしくお願いします」 
「どうぞ。車の中はあったかいよ。それにお菓子もあるからつまんでね」 

入ってまず驚きなのは車内の広さに豪華な飾り付けだ 
これが車の中か… 
さらに驚いたのは雅ちゃんの服装がドレスだったことだ 

「驚いた?ちょっとお洒落してみたんだけどどうかな?」 

美人だとはわかっていたが、ドレス着てますます磨きがかかってるな 
みてるこっちが眩しいくらいの金ぴかだよ、鯉みたいだ 

「どう、似合ってるか似合ってないか聞いてるの?」 
「う〜ん、 

1 胸元が強調されるものはやめたほうがいいよW 
2 眩しくてみていられないよ。金ぴかじゃないほうが 
3 ドレス似合ってるんじゃないかな? 



差し出がましいようだが、庶民の感覚で物いわせてもらう 

「ちょっと眩しいよね、ドレス。金ぴかはやめたほうが」 

いってしまった 
恐る恐るだが俺は雅ちゃんに本心を打ち明けてしまった 
相変わらず口は災いの元を知らない奴だ、俺は 
怒るよな〜雅ちゃん 

「そっか、だよね。うちの親がこれ着なさいっていったんだけど、自分じゃ似合わないかなって。だから素直にいってくれてありがとう」 

え〜マジで〜 
雅ちゃんのお洒落センスをけなしたみたいでいい気しなかったんだが、無事だったようだ 
ホッとした 

「そんなに疲れた顔してどうしたの?ちょっと顔色悪いよ」 
「平気平気。ちょっと歩き疲れたかなって」 
「だったら、これ飲んでみる?」 

何か企んでる顔した雅ちゃんが俺に瓶を渡してきたが、これ飲んでいいのか? 

1 男らしく一気でいってみるかな 
2 飲んだふりしてやり過ごすか 
3 まずは雅ちゃんにすすめてみる 



その笑顔が不気味だよ 
間違いなくアルコール入ってるな、要はワインとかシャンパンだよね 
未成年が酒を飲んだらいけないなんて、この雰囲気で言えるわけないし 
罠と知りつつ飲むのが男だよな 

「貸して。一気にいきます」 
「偉い。君はやってくれると思ってた。はい、グイッといっちゃって」 

雅ちゃんから瓶を受け取り、グラスに注ぐことなく俺は飲みほした 
喉がやけるような感覚と頭がクラクラしそうな強烈なパンチがあった 

「すご〜い。さすがジミー君。よし、どんどん飲んじゃって」 
「次は無理だよ、雅ちゃ…」 

目の前がちょっとボヤけだした… 
あれ、自分の手が3つある? 

「ジミー君、お〜い。寝ちゃった?」 
「まだ…」 

1 吐きそう…グイッといったし、今度はドバッと 
2 あれれ、雅ちゃんの平らな胸が大きくみえるよ? 
3 寝よう〜着くまで膝枕してもらおう 



視力には自信あったのにな、ちぃや須藤さんとは違って平らな胸が特徴だった雅ちゃんが今は巨乳にみえる 
俺は胸をしっかり捉えて何度も確認したが、やはり大きい 

「酔った?やっぱりあれだけのお酒飲んだらキツいよね」 
「ごめん。ちょっと確認しなきゃならんことがあります」 
「何?」 

両手で雅ちゃんの胸をむんずとわし掴んだ 
雅ちゃんの顔はもう確認できてないが、そんなの関係ねぇ 
今は事実確認が大事だ、現場を人様に荒らせはせぬ 

「ば、ば、ばか〜ど、どこ触ってるの。このバカジミー」 

騒ぎ声はするが、俺を拒否しようとはしてこない 
男に触られるのは初めてだから驚いちゃったかなW 
ぐへへ、もう少し別のとこも確認しようかな 

1 その自慢のももはどうなんだ、この○○姉妹もどきが 
2 おっぱい評論家のジミーから言わせればまだ30点ですよ 
3 雅ちゃんに倒れ込んで寝よう 



頭がフラフラしてきて、考える力がなくなってきた 
雅ちゃんが巨乳になったこともどうでもいいや 
雅ちゃんが巨乳ならそれもまた良しだ 

「雅ちゃん、お休みなさい」 
「ちょっと…ジミー…君?…ごめんね、ちぃや茉麻には悪いけど、これしか思いつかなくて」 

柔らかなももの感触を最後に俺の意識は落ちた 
次に目覚めると見知らぬ天井の部屋にいた 
あたたた…頭が痛い 
「ここはどこだ?」 
雅ちゃんと一緒に屋敷に向かう最中で俺は寝たんだよな 
だとしたら、今は雅ちゃんの屋敷にいるのか 
置き手紙がある 
「私ガイイトイヒスルメデ大人シクソコニヒルコト  雅」 
汚い字で解読しなくてはならないようだ 
雅ちゃんは俺に謎解きさせたいのか? 

1 金田一ジミーは雅ちゃんがいいというまで謎解き 
2 せっかくパーティーだ、会場へ 
3 まだじっとしてよう 



これは謎解きをしろということだな 
何々、「私ガイイトイヒスルメデ大人シクソコニイルコト」か 
わざわざカタカナに変換させたのは何か意味ありなのか 
まだ酔いが抜けきらない頭で冴えた推理はできないな 
わかるのはイヒを繋げれば化けるという字になることくらいか 
ますますわからなくなってきた 

「困ったな〜どうしようか」 
「何が困ったの?」 
み、雅ちゃん 
しかもドレス着替えてる 
手にはお盆いっぱいに盛られた料理もってる 

「そろそろ起きるころだと思ってた。どう、調子は?」 
「ん〜あんまりかな。ただ謎解きしていい時間潰しはさせてもらってたよ」 

謎解きと聞いて不信な顔をする雅ちゃんに紙をみせた 

「これはじっとしてろってことよ」 

1 やっぱりねと頷く 
2 まだ酔ってるみたいだ、と寝る 
3 あれれ、またおっぱいが巨乳にみえるなと悪乗り 



はっ 
化ける意味がわかったぞ 
おっぱいが巨乳になるってことだったんだ 
どおりで雅ちゃんの胸が膨らんでるわけだ 

「あれれ、おっぱいが大きくみえるな〜」 
「ちょっとまたぁ?」 

俺がベッドを飛び跳ねるより早く雅ちゃんは近くにあったクッションを投げつけていた 

「ぐはっ」 

無様にベッドに落ちる野獣を睨みつける凛々しい美女 

「反省しなさい」 
「はい…」 
「ばか。君さえ大人しくしていれば、今日は私からクリスマスプレゼントあげたのに」 
「… 

1 パーティ戻ろっかW 
2 プレゼントならもうみっけ。ここにいる綺麗な女の子かな 
3 反省するんでチャンスを下さい 



反省します。チャンスを下さい」 

俺は雅ちゃんからのプレゼントをもらうチャンスを棒に振りたくない一心で謝った 
酒も入ってかまた涙がこぼれそうになる 

「本当に反省してるって誓える?」 
「誓います。この通り」 
「じゃあそこから動かないで。で、目は瞑ってね。スッゴいプレゼントなんだから」 
「何だろう」 
「ひみつ」 

俺は緊張してきて落ち着かなくなってきた 
どうしよう、とんでもなく高級品を差し出されたら 

「ふふん、どんなプレゼントでしょう」 

雅ちゃんが近づいてきているのがわかるが、プレゼントがどんなものかはわからない 

「メリークリスマス」 

クリスマス、雅ちゃんが俺に耳元で囁いた次の瞬間、唇に何かが触れた感触があった 

「これがプレゼント。今度はジミー君からちょうだい」 

1 余韻に浸りたい 
2 もう一度プレゼントがほしいなとねだる 
3 俺からはジミーをあげると自分からキス 



俺からあげられるものなんてないし、それにもっと雅ちゃんのプレゼントがほしいな 
ねだればまたくれたりしないだろうか 

「もう一度だけプレゼントがほしいな〜お願い」 
「だぁめ。ああゆうのは一度だからいいの。二回も三回もあげたらプレゼントの意味がないでしょ」 
「そんな〜」 
「それよりジミー君からのプレゼントはどうなの?」 
「俺は…」 

何をあげようかと悩んでいると雅ちゃんが目を瞑った 
今度は俺からプレゼントをする番か 
雅ちゃんの肩を掴み、ゆっくりと唇を重ねあわせていく 
緊張して雅ちゃんが震えている 

「優しくしてね。キス初めてだから」 

ヤバい、最高のプレゼントをもらえたんじゃなかろうか 

「みや〜あんた主催者のくせしてどこいったの?」 

こ、この声は須藤さんじゃないか 
しかも足音は三人分となると… 

1 みつかる。隠れるか 
2 ちぃがきてるかもしれないしこれ以上は… 
3 平気平気、みつかりこっない 



平気平気、みつかりこっないさ 
この雰囲気を台無しにしたら二度と雅ちゃんを抱けないぞ 

バタン!!とけたたましい音とともに須藤さんたちが乗り込んできた 

「みや〜あんたお嬢様だからっていい身分ね。主催者は愛しの王子様と甘いひとときってわけ」 
「ちょっとみや〜ちぃのジミーっち取らないでよ」 
「先輩〜私がいるのに〜」 

うは、須藤さんにちぃに熊井ちゃん… 
しかも怒りは俺に向けられるかなと思いきや、雅ちゃんにだ 
雅ちゃんも何かいつもの強気な路線になってる 

「茉麻、あんたはジミー君興味ないんだしいいじゃん。ちぃ、あんたは元でしょ。私がどうしようと勝手じゃん。それと熊井ちゃんは後輩でただでかいだけなんだから黙ってて」 

うわ〜強烈なジャブから入っていったな 

「あんたこそちぃに譲るって引いたんでしょうが。ね、ちぃ」 
「うわあ〜ん、ちぃのジミーっち取った〜」 
「熊井ちゃんのジミー先輩なのに」 

おいおい、どいつもこいつも自分のものってか 

どうしよう、仲裁に入るべきかな… 
いやしかし、男の俺が入って止められるかな 

「あんた、とんだ女狐ね。みや、見損なったよ」 
「見損なった?それなら茉麻、こっちもね〜あんたがジミー君に服を貸してくれて優しかったって話聞いたときなんかスッゴい苦しかったんだから」 

言い合う2人に泣きじゃくる2人 
収拾がつかなくなってきたな 

「ちょっと、2人ともやめようよ…」 
『あんたは黙ってて!!』 

こりゃどうしようもないわ… 
今年もクリスマスは苦しみますだったのね、サンタさん