そうか、もう来週は夏休みなのか。 このところ奴等の退治にかまけてたせいですっかり忘れてた。 そんな嬉しい知らせを忘れてるなんて、いくら疲れてるからってどうかしてる。 「なあなあ巽、お前、須藤から誘われたんだって」 「は?」 「うちの女子がさ、ラーメン屋の前でお前をどっかにつれてく須藤を見たんだってよ」 やっぱり、見られてたか。心配してた通りになっちまったみたいだな。 「ついに付き合うのかお前ら。あーマジ羨ましい、あんな超可愛い奴となんてよー!」 勝手に1人で喚いている友達を無視して、カバンから教科書を取り出した。 ・・・大きなお世話なんだよ、俺と茉麻がどうだとか、ほっといてくれ。 なんでこう他人ってのは相手の事を知りたがるんだ。いい迷惑だぜ。 人の相手より自分の恋人でも探してろと言いたい。 俺はただ静かに暮らしたいだけなんだから・・・ 「・・・?」 電話だ、休み時間中に誰からだろう。 1 あ、千聖からだ。また飯奢れってか? 2 迷惑メールかよ!ふざけやがって 3 ま、ま、茉麻・・・! 3で 「・・・?」 見たことがない番号だ。登録してる相手じゃないな。でも一応出てみるか 『・・・あ、巽?』 「えっ?!」 こ、この声、茉麻じゃないか!なんで俺の番号を知ってるんだ? まずい、教室で話してるのがばれたらまた後で言われそうだ。場所を変えよう。 「おい、お前どこから電話してるんだ」 『・・・屋上。今すぐ来て、話があるの』 「今すぐって?」 訳が分からないまま呼び出され、取り敢えず指定された場所に向かった。 ドアをあけると、柵のそばに茉麻がいた。背中を向けて空を見上げている。 「なんなんだよ、いきなり」 「・・・・・・」 「おい、茉麻」 呼び掛けてもこっちを向かず、ずっと背中のままだった。 「なあ。ちゃんと返事しろよ。もう授業が始まっちまうだろ」 「・・・・・・」 よく見ると、髪の間から飛び出た耳が赤い様な気がした。 なぜなのかと思ったが俺はその理由より、わざわざここにいる理由の方が知りたい。 1 「な、何でもない!」と茉麻がいきなり逃げ出してしまった 2 振り向いた顔は真っ赤で・・・え、どうして? 3 つられて空を見上げると怪しい煙が・・・ 1で いつまでも何も言わないのでこっちから切り出した。 「茉麻」 「な、何でもない!」 急に振り向いたと思ったらいきなり近付いてきた。だが、俺の前で止まらずそのまま擦り抜ける様に・・・ 「ちょっと待てよ!おい茉麻、呼び出しといてそれは無いだろ!」 だが、思った以上に素早くすぐに見えなくなってしまった。 一瞬だけ顔が見えたが赤かった様な気がする。何でだ?今日も暑いからか? 「あっ、やっぱり!」 すると入れ替わる様に千聖がやってきた。 「何だよ」 「茉麻お姉ちゃんが走ってったからまさかと思ったけど、お前の仕業だな」 「何もしてねえよ、見てなかったくせに決めつけんな」 「最低だな、ふるなんて」 「だから、話も出来なかったんだよ。呼び出されたと思ったら今度は逃げちまった」 ・・・どうしたんだ、あいつらしくない。また説教でもすんのかと構えてたのに肩透かしだ。 ところで千聖は何をしに来たんだ? 1 「さぼりだよ」と満面の笑顔を見せてきた 2 「・・・気を付けろ、気配がする」と声を潜めてきた 3 「早く追い掛けろよ!」と急かしてきた とりあえず1かな 「お前こそ何しにこんなとこに来たんだ」 「さぼり」 満面の笑みで即答し、柵の側の段差にお尻を下ろした。 つられて、じゃないけど俺も少し離れて腰を下ろす。 「ちょっと暑いけどいい天気だよな、巽」 「・・・ああ」 こうして見るととても平和だ。 立て続けに二匹も化け物に襲われたけど、真っ青で立体的な雲が浮かぶ空を見てると嘘だったんじゃないかとすら思える。 勉強は嫌いじゃないけどたまにはこうして空を見上げるってのも悪くないな。 「なあ、巽」 「ん?」 「そろそろやる気になってきた?退魔師として」 「・・・・・・変わらねえよ。普通に生きていたい」 「・・・そっか」 千聖はそれだけ言うと黙ってしまった。 姉ちゃんや親父と違ってこいつはあまりそういう事を言わなかったんだけど・・・ でも、ちょっと考えが変わったのは確かだ。少なくとも2人助ける事が出来たんだから、力があるのは悪くないとも思う。 1 たまには遠出してみようかな、さぼって 2 あれ、茉麻が戻ってきたぞ。どうして 3 急に眠気が・・・なんで・・・? 1だと話進まなそうかな2で 2 このままどこかに行こうかな、と思っていたらまたドアが開いた。 今度は誰がさぼりに来たんだ? 「あれ、茉麻お姉ちゃん」 「な、何だよ、やっぱり何か用事か?」 さっきと違い、いやいつもと違って茉麻は笑いながら近づいてくる。 普段からそんなに笑わないのに一体どうしたんだろう。さっきからどうも様子がおかしい様な・・・ 「ねえ、巽。お願いがあるの」 そのまま茉麻は背中を向けて、柵の方に近付いていく。ついてこい、って訳か。 「茉麻お姉ちゃんどうしたの?この馬鹿に何か用事?」 千聖の呼び掛けにも答えず、茉麻は手招きしている。 呼ばれたのなら仕方ない。今度こそ何の話があるのか聞き出してやらなくては。 だが、後少しというところでいきなり茉麻の姿が消えた 見間違えかと思い目を擦ったが、いない。一瞬で消えた。 「うわあっ!!」 千聖の悲鳴が聞こえて振り向くと、そこに茉麻がいた。 『かかったな、坊や。飼い犬がいると厄介なんでね、悪いが大人しくさせてもらったよ』 コンクリートから無数の赤い触手が生えて、千聖はそれで大の字に磔にされていた。 「く、くそっ、はなせ!この、やめろ、気持ち悪いだろ!」 必死に藻掻いているが千聖はそこから逃れる事が出来ない。 『さあて、邪魔は押さえた。この前のお礼をさせてもらおうか』 「?!」 すると、また目の前に茉麻・・・じゃない、化け物が出現していた。 消えたのが見えなかった、いつの間に、いや今はそれどころじゃ 「ぐうっ?!」 腹に化け物の拳が突き刺さり、思わずよろけてしまう。 心なしかこないだより痛い気がする。千聖が憑いてても痛かったが、比べ物にならない。 やべ・・・ちょっとだけ目の前が霞んだぞ・・・ 1 抵抗したが柵に磔にされ、打たれるがまま・・・ 2 殴ろうとしたが目の前に茉麻の顔が・・・だ、ダメだ、出来ない! 3 確かこいつは抱きつきに弱かった、だったら 3で 思い出せ、こないだはどうやって撃退したんだ。確か咄嗟に抱きついたら思ったより効いたはずだ。 「うぉぉぉぉぉ!!」 『くっ?!』 俺は夢中で茉麻の体に抱きついた。あとは締めあげれば必ず効くはずだ。 ・・・ま、茉麻のお腹・・・触ってる・・・いやいやダメだ集中しろ。今はそんな事を考えてる場合じゃない! 『・・・ふっふっふっ、どうした?まだ遠慮しているのか』 「うるせえ!どうだ痛いだろ、我慢しなくていいんだぜ」 『昨日よりは効かないな。やはり、この女子が相手では本気を出せないか』 「なっ、何だと?!」 ち、違う、そんなはずない。別に顔を殴るんじゃないから、いやいやそういう問題じゃ・・・! やっぱり千聖がいないと対抗できないのか、くそっ。 『ならばこちらからいかせてもらおうか』 「ぐふっ!!が、は・・・あぐ・・・!」 今度はいきなり膝が腹に突き刺さった。 かなり深いところまでいったらしく、気道が潰されて息が吐けない。 『そら、そら、どうした』 「あぐっ!ぐあ、があっ!おぐ、ぐううっ!!」 頭を捕まれて倒れることも出来ず、執拗に膝を叩きこまれていく・・・ 1 まず千聖を助けるのが先だ、何とかこいつから距離を取らなくては 2 地面から触手が・・・や、やめろぉぉぉぉ!! 3 何か武器は無いのか?そうだ、ベルトを鞭みたいに 2 『なんだ、呆気ないな。もう少し楽しませてくれるのかと思ったが』 「はぁ・・・はぁ・・・」 『ではそろそろ死んでもらおうか』 そいつの背後から、真っ赤な触手が飛び出してきた。 今までこんなものを使う様な奴には会ったことが無い。駄目だ、力が違いすぎる・・・ 「ぐううっ?!」 それは首に巻き付き、締めあげてくる。 『安心しろ、すぐには殺さない。まず飼い犬からだ』 「や、やめ・・・うぐ!ぐああああ・・・!」 振りほどこうとするのを拒絶するかのごとく、気持ちの悪い触手がめり込んでくる。 「巽、しっかりしろよぉ!お前、茉麻お姉ちゃんを助けたくないのか?!」 そ、そんな事を言われても、駄目だ。体が動かない。 こないだと強さが全然違う。もしかして油断させる為にわざと弱いふりをしてたのか・・・? そういや親父が言ってたな、奴等は簡単にはやられたりしないって。くそ、もっと真面目に聞いとけば良かった。 「はなせぇ!来るなこの化け物ぉ!」 『ほほう、犬にしてはよく育っているな』 「や、やめ・・・ボク、おっぱいは弱いんだよぉ、さわる、な・・・あ・・・!」 1 触手が千聖の制服を脱がしにかかって・・・ 2 い、いきなりスカートの中に触手が!なんて事を! 3 最後の手段、触手に噛み付く。もうこれしかない 1で 1だな 2 「や、やめろー!この変態!触るなー!」 『フン・・・こ、これは、ふふ・・・なるほど』 ただでさえ気持ち悪い触手の先がいくつも枝割れし、千聖のブラウスに絡み付いていく。 何をするのかと思ったらボタンを丁寧に外し、そのまま・・・ 「みっ、見るなぁ、ボクのおっぱい見ちゃダメぇえっ!」 「・・・・・・・・・」 「こら巽、お前も何やってるんだ!見るな!」 そんな事を言われてもなあ・・・男の哀しい本能だよこれは。 千聖は抵抗しようと体を捩らせるが、白いブラジャーを外され乳房が露になってしまう。 「い、いやああああ!あっだめえ、ダメダメええぇ!」 『せいぜい喚くのだな、犬よ。どう足掻いてもこの触手から逃れる事は出来ないが』 はあはあ、ち、ち、千聖のおっぱいが、触手に弄ばれていやらしく歪んでるぞ・・・! 「あ・・・ああ・・・ッ」 最初は喚いていたけど、その声にだんだん艶か混じっていく。 ずっとそばにいたから分からなかったけど、あんなにいい体をしていたとは。 1 更にスカートまで脱がされ、千聖の小さな口にも触手が忍び寄る 2 ・・・あれ?千聖、なんか笑ってないか?もしかして嫌いじゃないとか 3 こ、こんな時に股間がむくむくと・・・でも、それ以上に体が熱くなって・・・ 3で 俺は首に圧迫する痛みもそっちのけで千聖が犯されるのを見て、興奮していた。 股間がはちきれそうな程痛みを感じて情けなくなった。相棒が大変なのに・・・ (・・・なんだ?) ふと、胃袋の底が熱くなった様な気がした。するとみるみるうちにその感覚が全身に広がって・・・! −いける。 何故かそう思い、触手を引っ張ると簡単にちぎれてしまった。 『・・・?!』 そいつが振り向き、俺を見て眉間にシワを寄せる。 ・・・いける。紙を破いた様な感覚だけど、触手がちぎれた。今ならこいつを何とか出来るはずだ。 『貴様、何の小細工か知らないが!』 再び腹に突き刺さる、そいつの膝。 あの痛みを思い出して一瞬怖くなったが、芽生えかけた恐怖はすぐに消えた。 ・・・蚊に刺されたくらいにも感じない。よく分からないが、この限界まで膨張した股間のおかげだろうか? 端から見るととても格好悪いだろうが、気にしても仕方ない。 1 もう一度ベアハッグして、茉麻の体から追い出してやる 2 ・・・茉麻を傷つけたくない。だから、試しに痛い目に逢いたくないなら憑依を解けと脅してみるか 3 千聖、ご馳走様・・・じゃない、助けよう 3 「千聖、待ってろ、すぐ助けるからな!」 「うわあっ!」 触手を切り裂いて、落ちてきたところを抱き締めた。ふう・・・何とか無事だったな。 「ひとまず助かったみたい。あ、ありがとう」 千聖は落ちていたブラジャーをつけなおして、ブラウスのボタンを戻している。 「この状態で更にお前が憑依すれば無敵だろ」 「いや、その必要はないよ。ボクが憑依するより強いから」 「・・・え?」 「切っ掛けは色々あるんだけど、退魔師は自分の力が解放されて初めて一人前なのさ。ボクはそれまでお手伝いするだけ」 ・・・初めて聞いた。誰からも聞いた覚えが無い。大事な事なのに、誰も教えてくれなかったのか。 いや、それは違う。きっと聞けば・・・俺が受け入れて聞けば、教えてくれたはずだろう。 『おのれ・・・!』 「あっ、あいつ!」 茉麻の体から煙となって化け物が逃げ出していく。 野郎、好きにやって都合が悪くなったら逃げるのか。ふざけた真似を! 今度こそ逃がすまいと飛び掛かったら、なんとそいつを追い越してしまった。 戸惑いながらも蹴り飛ばして、コンクリートに叩きつける。 『お、おのれ、まさか覚醒するとは』 「覚悟しろ。お前は楽に成仏させねえからな」 『や、やめろぉぉぉぉ!!』 へばっているそいつを握りしめ、鞭の様に地面に叩きつけた。 『ぐはあ!』 何度も何度も、声が小さくなってもやめなかった。千聖と、茉麻を苦しめた奴を決して許してはおけない。 『あ・・・ああ・・・』 やがて、煙の様に俺の手から擦り抜けて消えてしまった。無事に除霊できた・・・ 茉麻を助ける事が出来て良かった。一時はどうなるかと思ったけど・・・ 「んん・・・」 ま、まずい、目を覚ますぞ。どうしよう、記憶はあるから説明しないわけにいかない。 でももし俺の秘密を知ったらきっと怖がるだろうし、もう俺と話してくれないかも・・・ 1 逃げよう、それしかない。後で誤魔化しとくか 2 千聖に代わりに話してもらうか・・・? 3 ・・・いや、ちゃんと話そう。それが茉麻のためなら 2かな 2 茉麻とはHなしか・・・ 「・・・今の、何・・・すごく怖かったけど・・・」 「あ、あの・・・助かって良かったな、茉麻」 「う、うん。巽が助けてくれたの?」 「ま、まあな・・・」 茉麻は、釈然としない様な顔をしているが何も聞いてこない。いや、聞けないんだろう。 混乱してるのもあるだろうし、普通の人間にとって今の出来事を現実として受けとめるのは難しそうだ。 どうしようかと思っていると、千聖と目が合った。そうだ、あいつなら上手くやってくれるかもしれない。 千聖は何も言わないのに微かに頷き、茉麻に説明を始めた。 「驚いたよね。あの、巽はね、普通の人間じゃないんだ。退魔師っていって、人間に取り憑いて悪さする悪霊を退治する力を持ってるんだよ」 「あ、あくりょう?たい、ま、し?」 最初は面食らっていた茉麻も、話を聞いているうちに理解出来たのか、または受けとめようとしているのか真剣な表情になっていた。 せっかく説明してくれたけど、千聖は更に俺がその力をよく思ってない事も言ってしまった。 「なるほど、だからいつも不満そうな顔してたんだ」 「えっ?な、なんで・・・」 「分かるよ。だって、さ、ずっと、傍にいたんだし・・・」 茉麻は顔を真っ赤にしてしまい、いきなり立ち上がった。 「は、花火大会、待ってるから!じゃあ!」 「・・・・・・・・・」 ・・・行っちゃった。良く走る奴だな・・・ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 そして、夏休み。 俺は近くの公園、噴水の前のベンチに座っていた。 「・・・来ちまったじゃねえか。あいつ、待ってるからなんて一方的に・・・」 あの日から茉麻とは話してないから妙に意識してしまう。 まだかな・・・来るよな、多分・・・いや、絶対。 待ちきれなくなったその時、茉麻がやってきた 1 オレンジのワンピースか・・・似合うな 2 ゆ、浴衣・・・やべ、可愛い・・・ 3 かと思ったら千聖・・・家にいたんじゃなかったのかよ! 2だな 2 「待った?」 「い、いや・・・全然」 茉麻は白地に青い朝顔が描かれた浴衣を着ていた。こんな姿、初めてだ。直視できねえ・・・ 「最初はどこ行こっか」 「そ、そうだな、適当に見て回ろうぜ」 どこを見ていいか分からず、首もとを見ながら返事した。喉がカラカラで、ちゃんと喋れない。 辺りは賑わっていてどこの屋台も人だかりができていた。でも、ガラスを隔てた様にどこか遠くに感じる。 ・・・茉麻しか、見えない。こいつ、こんなに・・・可愛かったのか? 信じられない、茉麻と一緒に歩いてるなんて。こんな近くにいるなんて・・・ 「あ、もう始まるよ。ほら、急いで」 「ま、茉麻?!」 急に俺の手を握り、屋台から連れて駐車場の方へ走っていく。 足がもつれながらも何とか走っていると、夜空に大きな花が咲いた。 「良かった、なんとか間に合った」 そうか、もうそんな時間だったのか。 1 一緒に花火を見よう 2 綺麗な横顔に思わず見惚れてしまう 3 色っぽい唇に・・・き、キス・・・したい・・・ 3にしとこうか 「わあ、綺麗」 花火に見惚れる茉麻をよそに、俺の中には黒い欲望が沸々と湧きだしていた。 こんな事をしたらまちがいなく嫌われるかもしれないけど、その唇・・・たまらん・・・! やめろ、振り向くな。もしそうされたら俺は、してはいけない事をしでかしてしまう。だから 「・・・ねえ、巽・・・」 顔を向けた茉麻の澄んで綺麗な瞳が見えた瞬間、反射的に唇を奪っていた。 「ん、んん?!」 固まっている茉麻をよそにぷるぷるの厚い唇をなぞり、無理矢理舌で抉じ開けて・・・ 「ひょ、ひょっと、巽?!ら、らにして」 最低だ、茉麻にこんな真似をするなんて。でももう止まらない。どこかのお菓子じゃないけどやめられない、止まらない。 「ん・・・ああ・・・」 茉麻は抵抗すると思ったけど、黙って俺の舌を受け入れている。しばらく唾液を味わってから離すと、茉麻が呟いた。 「・・・上手、だね。退魔、してるから?」 「多分」 茉麻は微笑み、そして 1 今度は自分からキスしてきた 2 「花火が終わるまで待って」と言った 3 「・・・2人になろ」と囁いてきた 3で!! 1かな 「・・・巽、ここじゃ人が多いから、2人になろ」 耳元で囁かれた瞬間、理性が頭からこぼれ落ちてしまった。 駐車場を離れて近くに神社に駆け寄り、賽銭箱の前に座る。 「びっくりしたよ。いきなりするんだもん」 「・・・つ、つい我慢が出来なくなって、その」 「いいよ。いつも素っ気なかったから、嬉しい」 もう一度キスを交わす。今度は茉麻も積極的に舌を絡ませてきて・・・ 「はあっ、あ、うあ・・・」「んはあ、はあ、んん」 神様を祭ってる場所、そして周りには誰もいない事で余計に興奮していた。 悪霊から人間を守る奴がこ、こんな場所でやったら、怒られるかもしれない。 「たつ、みぃ・・・」 激しく動いたせいか、茉麻は汗を額に滲ませていた。でも俺は浴衣がはだけて胸元の膨らみにすっかり目を奪われている。 思っていたよりはかなり大きく、あともう少し動いたら乳首が見えてしまいそうだった。 ブラジャー着けてないけど・・・あれ、浴衣にはしないんだっけ。分かんねえ、もう茉麻の白い肌しか見えない 1 おっぱい!おっぱい!おっぱい! 2 気が早いけど下の方も見たいな 3 「巽・・・おっきい」と茉麻が俺のチャックを下ろしてきた 1かな 「あっ・・・ああっ・・・」 乳房を鷲掴みにして本能の赴くままに揉みしだいた。 かなり乱暴だったけど茉麻は特に痛がる様子も無く、声を押し殺しながら悶えている。 「あっ、ああっ、巽・・・熱いよぉ・・・あっ、んあぁ」 ・・・そういや、退魔以外でエッチするの初めてだ。 乱暴になったのは相手が化け物だと無意識に思ってたからか。いけない、もっと優しく・・・ 「だめぇ、ち、ちく・・・いやっ、ああんっ!」 違うな、茉麻のおっぱいを間近で見て興奮してるんだ。ちょっと触っただけで波打つくらい大きい、その乳房。 「巽・・・はあ、はあ、あっ、ああ・・・」 切なそうに息を吐きながら見つめてくる。 「ふふ、苦しそうだね、待ってて、すぐ出してあげる」 「ま、茉麻?!」 何をするのかと思ったらいきなり俺のチャックを下ろしてしまった。 窮屈な空間から解放されたそれが飛び出して、茉麻の前に姿を晒した。 1 それを握り、ゆっくりしごいてきた 2 鈴口に触れて糸が伸びるのを見て微笑む 3 「ねえ、巽。フェラチオって知ってる?」と茉麻が唇を近づけ・・・ 2を 「初めて見た時はちっちゃかったのに、もうこんなになったんだね」 「い、いつの話だよ」 「幼稚園の時。でも、巽はきっと知らないよ。こっそり覗いてたんだもん」 ・・・意外とスケベなんだな、俺より早く異性に興味を持つとは。そんな素振り全然無かったのに 「私のことエッチだと思ったでしょ」 「・・・うん」 「そうだよ。ホントはね、巽のこれ、触りたくて・・・」 茉麻の人差し指がふに、と鈴口を押した。ゆっくり離していくと、カウパーが伸びて糸になっていく。 「こんなに伸びてる。今すぐ出ちゃいそうだね」 茉麻は妖しく微笑むと、唇をそれに近付けて・・・ 「うあっ?!まま、茉麻!やめろ、何してんだ!」 口の中でもごもごと転がしている。い、いつの間にこんなやり方を知ったんだ? 「んん、んる、んぐ・・・もぐっ、んるぅ」 限界だったはずのそれが更に膨張していく。こ、このままじゃ出ちまう・・・ でも茉麻ははなしてくれそうにないし、一体どうしたら 1 離す様に訴えるが我慢出来ずどぴゅっと 2 ま、茉麻、やめろ!やるならお前の中がいい! 3 出る寸前に口から解放されたが、手でしごいてきた 2 1でごっくん それでも、興奮している茉麻を何とか宥めた。そして出すならちゃんとした場所がいいと伝えたら、茉麻は静かに頷く。 「・・・うん。いい、よ。巽・・・お願い」 「あ、ああ」 茉麻は浴衣を更にはだけて、自分の下半身を見せてきた。 籠もっていた汗の匂いが立ちこめてきて、鼻の中を刺激する。 初めて見る茉麻のそこは、あんまり濃く無いというのが最初の印象だった。 ちゃんと目の当たりにしてるのに詳しい感想が出てこない。もう、考えられない− 「・・・あ・・・!」 茉麻のそこに推しあてて、力ずくで押し込んでいく。 「巽ぃ・・・・っ」 「茉麻・・・!」 押し倒した茉麻の膝を押さえながら、腰を何度も叩きつけた。 茉麻は目と唇をきつく閉じながら、殆ど声を出さずに悶えている。 汗で美しい黒髪が頬に張り付いて、とても色っぽい。 「ぁ・・・んぁ、ぃ・・・ぁあっ・・・!!」 茉麻の白い肌が茹で上がったみたいに真っ赤になって、汗の飛沫が飛び散っている。 茉麻・・・茉麻ぁ、 まあ・・・さ・・・ 「んあぁああ・・・!!」 欲望を茉麻の中に思い切りぶちまけた。 俺は暫く、下半身に放出する感覚を感じながら、呆然と茉麻を見下ろしていた・・・ 「・・・ずぶ濡れだね、巽」 どれくらい経っただろう。浴衣を着直した茉麻がくすっと笑い、タオルで俺の顔を拭いていた。 「お前も汗だくだぞ」 「しょうがないじゃん。暑いし、その・・・は、初めて、なんだから」 やっちまった。茉麻と・・・ でも後悔はしていない。寧ろ、茉麻じゃなくちゃダメだ。 「花火、終わっちゃったね」 「・・・ああ」 自分では退魔の力を持っている事を受け入れたのか、まだ良く分からない。 でも、もう茉麻に隠す必要は無くて、ちゃんと理解してくれた事は確かだった。 「次は、ちゃんと見ようね」 「・・・ああ」 もう、自分の生まれを恨んだりはしない。 向き合う覚悟が出来るのはもうすぐだ、きっと