「きれーい・・・」 その小さな手で俺の手をぎゅっと掴む君。ライトで飾り付けられた聖夜の街を二人で歩いていく。 「ああ、綺麗だな」 「そうだねお父さんっ」 キュフフフ、と笑う早貴の顔が照らされて美しかった。 「なんか夢みたい・・・」 「どうしたんだいきなり」 「だ、だって私がこうしてお父さんとクリスマスを過ごしてるなんて」 もう・・・早貴ってば奥ゆかしいんだから。俺が君を選んだんだよ。 「・・・信じられないのか?」 「ちっ違うよ!嬉しい、す、すっごく・・・////」 ふふ、顔を真っ赤にしちゃってほんとかわいいな。 さあ・・・聖なる夜だ、早貴とどうやってすごそうかな 1 家でまったりすごそう 2 しばらく街を歩きたいな 3 ・・・なあ早貴、今日だけはお父さんじゃなくて名前で呼んでほしいんだ 「なあ・・・早貴」 「何?お父さん」 見上げる早貴をじっと見つめて言った。 「今日だけはお父さんじゃなくて名前で呼んでほしいんだ」 目をぱちぱちさせて、そのあと思い切り丸くした早貴。 「ええぇっ?!ななっ、なんで、どうして」 「クリスマスだから」 「そそそんな・・・////うう〜〜、どうしても?」 顔を真っ赤にしちゃってめちゃ可愛いな早貴ってば。 「うん。聞きたいな、早貴の口から俺の名前を」 「は、は、恥ずかしいよ・・・////」 あと一息で言ってくれそうだ。早貴、お願い 「わ・・・わかった。あ、あの・・・・・・ ・・・」 小さく俺の名前を言ったら耳まで赤くしちゃってほんとにかわいいな。 やば・・・ほんとにかわいいぞ、さ、早貴。 「やっぱり恥ずかしい!お父さんって呼ばせて!」 1 仕方ないな、いいよ早貴 2 名前で呼ばなきゃ返事しないよ 3 なんで恥ずかしいの? こうやって耳まで赤くしちゃってる早貴が可愛くてつい意地悪になってしまう。 「なんで恥ずかしいの?」 「そ、それは、いままでお父さんとかマネージャーさんって呼んでたから////」 ちょっと涙目になってほんとたまんないな。 「名前で呼んでよ、早貴」 「うう・・・・・・わ、わかったよ・・・ 、さん////」 「さん付けなんてよそよそしいじゃないか。もう何回もえっちしてるのに」 ぽかぽか俺を叩いてくる早貴。もう容赦ないなぁ・・・ 「よし早貴、俺の家にいこう」 「う、うん。 ・・・////」 またまた照れちゃって。耳が噴火しちゃいそうなくらい真っ赤になってるぞ。 車の中で早貴はおとなしかった。しゃべりかければ答えたけど自分からは話し掛けてこなかった 「さ、着いたぞ」 ひんやりと冷たい家の中。でも早貴の体はもう火傷しそうなくらい熱くなっていた。 「・・・ さん・・・」 ソファーに座りその綺麗な瞳をうるうるさせている。 1 お酒飲もうか。今日は特別な日だから 2 しばらく二人で寄り添いこの雰囲気を味わう 3 前髪をわけてそっと早貴の額に口付けをかわす 「早貴」 「 さん////」 ソファーに座って二人で寄り添い、この雰囲気を味わう。 早貴・・・ちっちゃいなぁ。手を離したら儚く無くなってしまいそうだ。 でもしゃべると意外に気が強いというかそのギャップには驚かされる。 「・・・早貴、愛してるよ」 「わ、私も愛してる! さんのこと////」 その赤くなる耳が本当にかわいくて思わず触ってしまった。 「きゃっ」 「あっごめん、つい触っちまったよ」 「び、びっくりしただけ。触ってもらってうれしいな」 またキュフフフと笑い、俺を見つめてくる。 距離が・・・近い。ぴったりと体がくっついてて、息がかかりそうだよ。 1 シャンパンで乾杯しよう 2 今日はこのまま・・・一晩過ごそうか 3 ・・・いま思い出したがケーキ忘れた。言わない方がいいかな? 「乾杯しようか、な」 「うっ、うん////」 今日の早貴は・・・なんか、恋する乙女みたいだな。ちょっと照れ屋だけど今日は照れすぎだ。 「・・・乾杯」 「か、乾杯っ」 グラスを重ね合わせ、ちょっとだけ傾けた。 「うぇっ、変な味」 「そうだな。早貴にはちょっと飲みにくいかもな」 シャンパンは比較的飲みやすいがやっぱり早貴にはまだ早かったみたいだ。 「・・・・・・」 早貴はじっと俺を見つめていたが、やがてその瞳から・・・ 「さ、早貴?!」 なんで泣いてるんだ。俺何かひどい事しちゃったか? 「うっ、うう、ぐす、うう、うわぁああん」 「どうしちゃったんだよ早貴。大丈夫か」 そっと早貴を抱き寄せたがまだ泣き止んでくれない。 いったいどうしちまったんだよ・・・早貴、泣かないでくれ。お願いだよ 1 しばらくしてからぽつりと早貴が口を開いた 2 涙を拭ってそっとキスをする 3 ・・・あ・・・雪だ 泣かないで・・・早貴、俺がそばにいるから。悲しいなら俺の胸で・・・ 「・・・あの・・・」 しばらくして、早貴がぽつりと口を開いた。 「な、泣いちゃったのは悲しいからじゃないの」 なんだって。良かった、それなら安心だ。早貴を傷つけてしまったんじゃないかと思った。 「う、嬉しかったから。あとびっくりしちゃったの、あなたとこんな近くにいるから・・・」 早貴にこう思わせるくらいいつもそっけない俺が悪いんだな。 「・・・今日は好きなだけ早貴を独占しちゃうよ」 「じゃあ私も さんを、ううん、 を独占しちゃうね////」 またキュフフフと笑ってくれた。その笑い方・・・好きなんだよ。 「・・・きゃっ////」 そっと早貴の頭を寄せてその厚い唇にもう一度口付けをした。 「メリークリスマス、早貴」 「め・・・メリー・・・く、クリスマス、 」 耳どころか顔まで真っ赤にしている早貴をもっと強く抱き締めて 俺と早貴はそのままソファーに横になった。 今日は・・・このまま・・・一緒に過ごそう 「・・・あ、雪」 毛布にくるまりながら早貴がぽつりとつぶやいた。 「ホワイトクリスマスだな。いい感じだ」 「うん」 なんか・・・こうやって過ごすのは久々だから、やけに緊張しちまうな。 「寒くないか?早貴」 「寒い・・・だからずっとそばにいてね、 」 キュフフフ、と笑う早貴。 俺はその小さな体を離さない様にもっと抱き寄せた。 こうして・・・ずっと眺めていたいな。窓の外のひたすらに降りしきる雪を。 「さっき言ったけどもう一回言わせて。メリークリスマス」 「うん、早貴、メリークリスマス」 こうしていると周りの音が雪に吸い込まれていく様で、 早貴の心臓の音しか聞こえない様な感じがした。 だんだん速くなっていく、愛する人の鼓動を感じながら・・・聖なる夜は静かに更けていった