ジミーとケンカしてから随分たつのに全然仲直りができていない。 
謝ろうと思ったのに、あいつったら舞美とキスしてた。 
そんなことがあったからかもしれないけど、私も意固地になっている。 
自分からはもう謝るのは嫌。 
あいつに自分には手の届かないような女になったと思わせてやらなきゃ。 
その為にも、今度のミスコン頑張らなきゃね。 

「桃ちゃん、今日はこれでいいよ。急に呼び出したのに出てもらって助かったよ」 
「いえいえ、何かあったらまた呼んでくださいね。では、失礼しまぁ〜す」 

今日も学校帰りにスーパーのバイトへとでかける私。 
私にとっては平日に出ると助かることがいくつかあるんだけど、その一つが残りものをくれるってこと。 
これで明日のおかずも困らないし、店長さんたちには助かってる。 
こういうことは他の子に内緒だよ、だってw 
ふふっ、私だけにしかくれないって特別扱いしてもらってるようでうれしいな。 

駅前にとめてある自転車に乗り、私は家路へと急ぐ。 
私の住んでいる地域はまわりに何もないから、夜遅いと何か出そうで怖い。 
早く帰らなきゃ。 
自転車を漕ぐ私の前に、裏道に入っていくジミーの姿がみえた。 
あいつ、こんな時間にどこに行く気なんだろう・・・ 

1 追って確認しなきゃ 
2 ほうっておこう。あんな奴みてたら気分が悪くなっちゃう 
3 迷っているうちにジミーを見失ってしまう 



ジミーのことはすごく気になってしょうがないけど、ここは我慢。 
だって、あいつに謝らせるって決めたんだから、ここでおれたら意味がないじゃない。 
桃子、我慢だよ。 

私は追いたい気持ちをぐっとこらえ、家路につくことを優先させた。 
それにしても、私の家のまわりって本当に何もないんだよね。 
お父さんが一軒家がほしいからって、安い土地選んで買うから市街地から離れてしまった。 
おかげで学校は遠いし、バイト先も遠いわで苦労している。 
お父さんには自分の部屋がもてるだけでも感謝しなきゃなんだけど。 

「ちょっと〜君さ、こんな時間に何してるの?」 
「そうそう、ここらへん暗くって誰もいなくて怖いよね。うちらの車、空いてるから乗らない?」 

何、この軽薄そうなヤンキーみたいな人たち。 
すんごくうっとうしいんですけど。 
私が漕ぐ自転車のスピードにあわせて、とろとろと隣を走ってくる一台の車。 
ステッカーを貼ったり、色々な装備をつけて、俺ってかっこいい車乗ってるだろっていってるみたい。 
こういう人って最悪。 

「あ、桃はうちが近いんで大丈夫です。お兄さんたちも危ないから気をつけてくださいね」 
「おいおい、そりゃないでしょう。自転車ものせてあげるっていってるんだよ」 

あ〜マジでうっとうしいかも。 

1 あ、あれが桃の家です、と知らないうちに入っていくふりをする 
2 送ってくれるのはありがたいんですけど、桃車酔っちゃうからごめんなさい 
3 は、放して。力ずくで車に乗せられそうになる 



「大丈夫なんで。じゃあ、また」 

私が自転車をちょっと強く漕いで、脇道にそれようとした瞬間に、相手の車はスピードを急にあげてきた。 
そして、車は進路をふさぐように車を斜めにとめてしまった。 
いけない、相手は私を先にはいかせないつもりだ。 

「車の方が速いよ。ほら、後ろにのりなよ。うちらの車なら君の自転車ものせられるからさ」 
「いいです。私の家近いんですから」 
「仕方無いな。じゃあ、ちょっと手荒い歓迎だけど、乗ってもらおうかな」 

車の中から若い男二人組が降りてきた。 
B系ファッションっていうんだろうか、全体的にだぼっとした服を着ている。 
あれでかっこいいと思ってるのかな・・・ 

「お、大声出しますよ」 
「あれ、ここらへんってあんまり人の家もないよね。誰か君を助けてくれる人出てくるかな」 

男たちが目をギラギラとさせながら、ゆっくりとこちらに近づいてくる。 
いざとなったら私も怖くなってしまい、何もできなくなってしまった。 
いつもなら、ちょっとした嘘でもついてこの場をやりすごすのに。 
自転車をここで反対にしてペダルを一気に踏み込めば、まだここは切り抜けられるかもしれない。 
私は急いで自転車を反対にする。 
しかし 

「つかまえた。さ、俺らと夜のドライブを楽しもうじゃないか」 
「は、放して。やめてください」 


自転車を掴まれ、私は身動きが取れないようになってしまった。 
後ろに一人、前に一人で逃げ場がない状態になる。 
籠に手をおいた男が、「あ、この子ってもしかしてあの私立高の子じゃね?」と制服をみて、後ろの男に話しかけた。 

「あ、そうかもな。ふへへ、あの高校の女なら上玉じゃん」 
「や、やめてください。放して」 
「そう言うなよ。おれたちがいいところまで連れていってやるからさ」 

「君たち、女の子に暴力はよくないな。そんな下品な笑い方じゃ女の子も相手にしてくれないよ」 

もうダメだ、このまま車にのせられるんだって諦めそうになったとき、不意に声がした。 
その声のする方に私たちが一斉に振り向くと、そこにはうちの制服を着た男の子がいた。 
何だろう、すごく知っているはずなのに、人違いみたいな感覚。 

「さ、いい子だからその手を放すんだ。彼女は僕のつれなんだ」 

男の子はきざったらしい口調で、まるでナルシストみたい。 
だんだん暗い中でも誰かわかる距離になると、誰かがはっきりとした。 

「じ、ジミー・・・」 
「先輩、お久しぶり。元気にしてた?」と、やっぱりキザったらしく手をあげる。 
「何だ、てめぇは。おい、ちょっとやっちまうか」 
「やれやれ、僕は暴力はあんまり好きじゃないんだけどな。どうしてやろうかな」 

男たちがジミーを取り囲み、一気に殴りかかりにいく。 
だけど、私には何もできないから見守るのがせいいっぱい。 
あぁ、どうしよう。 

1 ジミー、あんたそんなに強かったっけ?しかもそのメガネは何? 
2 大声で叫べば誰か気づいてくれるかも 
3 男たちがジミーを取り囲んでいるすきに助けを呼ぶ 



≪桃子先輩とジミーが遭遇する約30分前のこと≫ 

「あのぉ〜またあのカチューシャもらえないですかね?」 
「あれはもうないんだよ。ジミー君、もしかしてなくしちゃったのかな?」 
「はい・・・」 
「そうか。残念だけど、本当にもうないんだ。ただ、ああいうものがほしいならまだあるよ」 
「マジですか。そ、それ下さい。お願いします。是非、是非」 
「やれやれ。このメガネ、ちょっと変わっててね。ま、それはつければわかるかな」 

「ふ、ざ、け・・・な・・・」 
「ふぅ〜暴力は好きじゃないって言ったろ。それが君たちのためでもあったんだよね」 

何だろう、この光景。 
私がみている前でジミーは殴られてやられると思ったのに、ピンピンしている。 
それどこか、あっという間に二人をやっつけてしまった。 
ほとんど殴ったりもせず、相手の自滅を誘う形で避けるばかりだったけど。 

「桃子先輩。怪我はなかった?」 
「う、うん・・・た、助けてくれてありがとう」 

驚いた、男たちに気を取られているすきにジミーはいつの間にか私の目の前にいた。 
どうしちゃったんだろう、いつものジミーと違ってキザったらしいのにかっこいい。 
あれ、よくみてみるとメガネしてる。 


「あんた、メガネなんてしてたっけ?」 
「あぁ、これ。これはちょっと前からつけてるんだよね。ほら、僕って実は目が悪いからさ」 

どうしたの、あんなにも怒っていた私の気持ち。 
今のジミーをみていたら、好きだった頃の純粋な気持ちが蘇ってくる。 

1 桃子先輩、僕が家まで送っていくよとジミーが自転車の前に乗る 
2 や、やぁん・・・ど、どうして・・・耳はや、やめて・・・ 
3 ジミーに気づいたら抱きついてる 



「先輩、こんな時間までバイトお疲れ様。今日は僕が送っていくから、さ、後ろに乗って」 
「あ、あんた、何、勝手に人の自転車に乗ってるの。ど、どきなさいよ」 

ジミーは私の自転車の座席に勝手に座り、後ろの席に座るよう促してくる。 

「これくらいさせてよ。僕、まだ先輩に謝ってなかったじゃない」 
「そ、そうだよ、あんたはまだ謝ってないじゃん。お、お漏らしさせられた人の気持ちがわかる?」 
「ごめんよ。僕の悪ふざけのせいで漏らさせちゃってさ」 
「そんな謝り方があるわけないじゃない。ちゃんと謝ってよね。じゃないと自転車をあんたに押しつけて帰るから」 

そ、そうだよ、ここでかっこいいからって負けちゃダメ。 
私はちゃんとジミーから誠意ある謝罪がほしいんだから。 

「桃子先輩、ずっと謝らずにいてごめん。桃子先輩が一番喜んでくれる方法で謝ろうと思って遅れちゃったんだ」 
「じ、じみー・・・」 

な、何よ、どうしてまた私は抱きしめられてキュンとしちゃってるの。 
やめて、そんなに強く抱きしめないでよ。 
許す気がなかったのに許しちゃうじゃん。 

「桃子先輩、大好きだよ。君のことがすごく好きだ。だから、今度のミスコン頑張って」 

わ、私はこいつを許さないんだから・・・ 

1 いいよ、許してあげる。だから、もっと強く抱きしめて 
2 こ、こんなのジミーじゃない、と突き飛ばす 
3 あれ、私ったらどうしてこんなところに?気づくと学校まできている 



許したりなんかしたらダメ。 
ジミーがふざけているのを許したら、また調子に乗るに決まってる。 
ここは何としても拒否しなくてはいけない。 
なのに、ジミーをみていたら・・・そんな頑固さなんてどうでもよく思えてしまう。 

「いいよ、許してあげる。だ、だからもっと強く抱きしめて」 
「了解。桃子先輩の寂しかった分を埋めてあげるからね」 

ジミーの両手が私の体を強く抱きしめてくる。 
あぁ、これだ、私がずっとしてほしかったこと。 
意固地にならずにすんだなら、もっと早く私は今みたいに抱きしめてもらえてたのに。 

「先輩、泣かないで。先輩はいつも笑っていてほしいんだ」 
「だ、だって。あんたがいけないんだからね。こんなにもほうっておくから」 
「悪かったと思ってる。僕みたいな人間を好きにさせてしまったばかりに」 

ジミー、このまま強く抱きしめて。 

「先輩、今日は夜空いてない?よかったら、僕の家まで遊びにおいでよ」 
「え?」 

1 う、うん・・・行きたい 
2 ご、ごめん・・・今日は帰らないと 
3 嫌ってわけじゃないんだ。でも、何ていうか・・・ 



いきなりのお誘い。 
私が待ちに待った、ジミーの家。 
でも、でも、ちょっと待って。 
今日、これから行くってことはエッチするってことだよね。 

「どうしたの?先輩は僕の家に来るのは初めてだよね。だから、是非とも来てほしくって。未来の自分の家かもしれないんだし」 
「で、でも」 
「嫌?」 
「い、嫌ってわけでもないんだけどね。でもさ、何ていうのかな。私がこんな時間に行ったら悪いでしょ」 

そう、こんな時間に行ったらジミーのお父さんやお母さんに悪い。 
こんな時間に行くような女の子をいいとは思ってくれるはずがない。 
だとしたら、私は今後のことも考えて断らなくっちゃいけないんだ。 

「そう。とっても残念だよ。今日はこれくらいにしよう。さ、後ろに乗って。送るからさ」 
「うん」 

私はジミーの背中に手をまわし、自分の家まで送ってもらうことにした。 
いくら久しぶりに抱きしめてほしいからって今日はいきなりすぎる。 

「ねぇ、先輩。今度誘うときはよろしくね」 
「今度は行くね。だから、また誘ってね」 

夜風が冷たく感じ、私はジミーの背中にぎゅっとくっついた。 
もうこの人から離れたくないって思いで。 

「先輩、今日はこのへんでね。おやすみ」 
「おやすみなさい」 

彼の背中が遠くなっていく。 

玄関の前からずっと離れられない。 
どうしよう、このままジミーを帰しちゃっていいのかな。 

1 待ってと追いかける 
2 今日だけは我慢でしょ、桃子。そのかわり・・・ 
3 胸がどきどきして体が全然動かない。あぁ、待って・・・ 



今日のジミーは何故だろう、いつもよりもずっとかっこいい。 
どんなときも押して押しまくるタイプだったのに、今日は引くところは引いている。 
まるで突然紳士にでもなってしまったみたい。 
あぁ、彼をみているだけで胸がドキドキして体が全然動いてくれない。 
待って、いかないで。 

「ま、待って!!」 
「ん?」 
「お願い。いかないで」 
「先輩」 

ジミーは私が待ってと言い出すのをわかってたとばかりに余裕の表情でいる。 
何よ、あいつったら。 
私ばっかりがこんな思いをしてるっていうのに。 

「先輩の頑固さには負けるかと思ったけど、勝ったみたいだね」 
「何よ、それ。馬鹿」 
「そのセリフ、久々だね。馬鹿って言葉なのに、愛があるっていうのかな。先輩の馬鹿は好きだよ」 

キザなジミーなんてジミーじゃないと思ったのに、でも、このジミーにはまりそう。 

1 先輩、顔をあげて、とキスされる 
2 あ、耳・・・そこ、弱いの覚えてくれてたんだ・・・あ、あぁ 
3 い、いきなり何よ。あんた、誰?有原さん? 



「先輩、僕ってさ〜ちょっとばかりスケベなんだよね」 
「そ、そんなのは前から知ってるって。あんたがスケベじゃないなら誰がスケベだっていうのよ」 
「どれくらいスケベかってことはまだよくわかってないでしょ?」 
「し、知ってるって。あんたはどスケベじゃん」 
「わかってないよ。僕がその気になれば、桃子先輩の胸とか触らずに気持ちよくさせてあげるよ」 

み、耳元でしゃべらないでほしいな。 
ジミーのやつ、甘い声を出して、あえて耳元でしゃべっているような気がする。 
まるで私が気持ちいいことを知っているみたいに。 
でも、記憶喪失になって忘れていたはずなのに、どうしたんだろう。 

「先輩、こうやって耳に息をふきかけられるだけでも気持ちいいでしょ?」 
「そ、そんなことないって。やだなぁ〜あ、あんたにそんな、あぁ」 
「ほぉら、気持ちよくなってる。息だけでこれだもん。じゃあ、舐めてみたらどうなっちゃうかな」 

耳、気持ちいいこと覚えていてくれていた。 
これって私のことを忘れてなかったってことだよね? 

「どんなことがあっても、僕が桃子先輩のことを忘れるわけがないだろう。桃子、先輩」 
「あぁ・・・じ、じみぃ・・・」 

ダメだったらって言いたい、だってここは私の家の玄関前。 
こんな場所で耳を舐めたり噛んだりしないで・・・ 
でも、やめないでほしい。 

「先輩、膝がガクガクいってるよ」 
「や、やめぇ・・・あう・・・」 

私はこの馬鹿な男の虜だったんだ、昔から。 
もうこのまま好きにして 


結局、私はジミーにされるがままになって、イカされてしまった。 
本当に何やってんだろうな、私ったら。 

「先輩、また気持ちよくなりたかったら連絡してね。じゃあ」 

玄関前でへたりこんだ私は、しばらく腰から下が言うことを聞いてくれなかった。 
もうまたパンツがびしょびしょじゃん。 
ただ、今日みたいにびしょびしょになるのは悪くないかも。 
あぁ〜ダメだ、私ってばMなのかな・・・ 

「ジミー、おっはよ〜」 
「あ、桃子先輩。おはようございます。あ、あのぉずっと謝らずにいてごめんなさい」 
「え?や、やだな〜もう謝ってもらっちゃったじゃん。ドンマイ」 
「あ、はぁ・・・」 

もう白々しいんだから。 
またメガネかけたジミーもみてみたいな。 
ふふっ、今日もまたからかって遊んで、仕返しに桃の耳いじってほしいな。 



1000 名前:名無し募集中。。。 :2008/10/29(水) 22:24:47.81 0 1000なら悪魔「メーグル」をこちらに召喚!