「本当に俺も実行委員やらなきゃならないんですか?」 
「今更逃げようなんて男らしくないんだよ。うちも一肌脱ぐんだから、あんたもやって当然」 

何の因果か、俺は梅田先輩に指名され、文化祭の実行委員になってしまった。 
いいのか悪いのかわからんが、担任も俺たちで後は勝手に進めろなんて投げやりだ。 
こんなんで高校生活一年目の文化祭成功するのか怪しくなってきたな。 

「溜息ついてるヒマあるなら、ジミーっちもアイデア出す」 
「そうだよ、  。あんたがだらしないから私たちが手伝ってるんでしょ。少しはしっかりしなさい」 
「ジミー君、頑張ろう。ね」 

と、まぁ何でか知らないけど、雅ちゃんや茉麻、それにちぃまで放課後残っている。 
この三人組は自主的に残っているんだけどな。 

「あ〜たたち、あ〜たたちはお呼びでないんだよ。あ〜たたちまでいると、私はテンション下げ下げだよ」 
「梅さんと二人きりにしたら、ジミーっちが梅さんに何するかわからないし、見張りも兼ねているんだから」 
「それが余計なお世話だっつ〜に。私としては、二人きりがよかったの」 

俺が梅田先輩と二人きりになったらエッチなことするだって? 
あたり前だろうが、しなくて俺だって言えるかっていうんだ。 
本人も望んでいるならいいじゃないか。 
それを邪魔しようなんて、ちぃめ〜嫉妬してるな。 

「さてと、二人はほうっておいて。私たちだけで決めちゃいましょう。クラスの催し物は何がいいか」 

1 茉麻のコ●ンの劇 
2 雅ちゃんのおばけ屋敷 
3 どこからわいたかノリo´ゥ`リ<ぺいじ君のものまね〜 



梅田先輩に言われるがまま実行委員になった俺には、いい案なんて思いつくはずがない。 
少し考えてみたが、さっぱり案が浮かばない。 

「えぇと、私にいい案があるんだけどさ。おばけ屋敷なんてどう?」 

控え目ながらもはっきりした口調で雅ちゃんが提案してきた。 

「おばけ屋敷か〜面白そうだね。クラス皆が参加できて、尚且つデートコースにはもってこいじゃん」 
「そう? 私は劇がやりたかったんだけどね・・・」と、渋い顔の茉麻。 

俺が後押ししたせいか、茉麻も折れてくれ、クラスの催し物はすんなりと決まった。 
雅ちゃんは俺が後押ししたおかげなのか、すごく嬉しそうな顔をしてくれた。 
よかった、ここのところあんまり話せてなかったから心配したもんだ。 

「で、あんたはおばけの役をやりたいとかいうんでしょう?」 

茉麻は俺が同意した理由まで見抜き、渋い顔をしてたっていうのか? 
いや、ただ単に劇がやりたかっただけだと思うけどね。 

「もちろん、おばけはやらせてもらうよ。恐がらせる役とかおいしいじゃん」 
「そうやって、後輩やら先輩やら誘って、あんたは驚かすついでにセクハラするんでしょう」 

うわぁ〜茉麻がやたらと冷たい視線を送ってくる。 

「茉麻、そんなことないって。ジミー君、面白そうだからおばけ屋敷選んでくれたんだもんね?」 

雅ちゃんがすかさずフォローをしてくれたのだが、俺は 

1 すっかりおばけ役をしているところを妄想してよだれが・・・ 
2 雅ちゃんのいう通りさ、皆が参加できるのを選んだまでさ 
3 ち、ちぃ・・・お前、おばけ屋敷反対だっていうのか?いてて、つねるなって・・・ 
4 せ、先輩、おばけやりたいんですか? 



即答できない。 
何でかって、それはもう今更説明するのもおこがましいが、俺はスケベさ。 
あぁ、スケベだとも。 
おばけをやって、あんなこといいな〜できたらいいな〜♪がしたかったんだ。 
しかし、雅ちゃんのフォローを無視することはさすがにしたくないんだよな・・・ 

「ほら、みなさいな。あんたがフォローしようとしてた男なんて、こんなものよ。スケベなんだから」 
「ジミー君は男なんだし、スケベでも当然じゃん。茉麻はちょっと潔癖すぎなんだよ」 
「あら、お言葉ですこと。あんたはそういえば、クリスマス抜けがけしようとしてた人なんでしたっけね」 

うわ〜梅田先輩とちぃに続き、雅ちゃんと茉麻までバトル勃発かよ。 
どうしてこう、皆で仲良くできないかな〜 

「はむ」 
「ひぃ〜せ、先輩・・・耳をなめるのはや、やめて・・・うぅ」 
「面白そうな話なんで首つっこもうと思って」 
「それ、首じゃなくて舌です。舐めるの舐めてくださいって」 

突然、隣の席でちぃと喧嘩していたはずの先輩が俺の耳をなめてきた。 
舌でゆっくりと耳の中をなめまわすように濃厚なやり方でだ。 


「そのおばけの役をさ、私やってみたいね。うん。ラムちゃんの格好でさ」 
「は?」 

一同一斉に、この先輩正気かと疑った瞬間だった。 

「どこにラムちゃんの幽霊が出るっていうの。えりかちゃん、それはないわ」とは、茉麻の言葉だ。 
「ラムちゃんはないんじゃない?」と、雅ちゃんも微妙な反応をみせる。 

「ジミー、あんたはみたいよね?エッチな幽霊さん」 

1 梅田先輩の自主性を尊ぶべきだ。やってもらおう 
2 ミスコンに出るのに先輩は幽霊できないでしょう 
3 ノリo´ゥ`リ<幽霊やりたぁ〜い 
4 ちぃが幽霊やるって?無理無理。梅田先輩でいいよ 



「せ、先輩・・・皆がみてる・・・おさえて、おさえて」 
「みられながらっていうのも好きなくせにさ」 

先輩は残念そうな顔をしていたが、ようやく解放してくれた。 
やれやれ、先輩を夏休みの間あんまりかまってあげなかったからか、2学期からはすごく誘惑してくるよな。 
せめてちぃたちがいる前では抑えていてほしいものだ。 

「あはは、やだなぁ〜俺は先輩にやめてっていってただろう。ね、ね」 
「へぇ〜やめてって言うのに、あんなに嬉しそうな声を出す人はじめてみた。ね、茉麻」 
「だね〜いやらしい人。みや、あんたもいい加減この男に夢みすぎなんじゃない」 

ちぃと茉麻の冷たい視線に耐えながら、俺は先輩を説得にかかった。 
そう、我らがテンションあげ子こと梅田先輩はこの学年から一人選ばれたミスコンの出場者なのだ。 
ちぃや雅ちゃん、茉麻も候補にはあがったのだけど、見事梅田先輩が選ばれた。 
そのミスコン出場者がさすがにおばけ役は無理だろうから、ここは引いてもらうしかない。 
本気はかなり乗り気なんだけど、ミスコン忘れてない? 

「あ、あのぉ〜先輩はミスコン出るんじゃなかったでしたっけ?」 
「ん?そうだっけ。どっちも出るんじゃ不味いのかな」 
「梅さん、両方は無理だって。●●だってミスコンでるから、クラスの催し物出られないって言ってたし」 
「それ、マジなの?」 

ちぃが●●って言葉を出したとたん、俄然やる気が出たのか梅田先輩の顔つきがかわった。 

1 舞美先輩 
2 桃子先輩 
3 清水先輩 



「うん、マジだよ。だって、桃本人から聞いたんだもん」 

『桃ね、いやだぁ〜って断ったんだけど、みんなが桃ちゃん可愛いって言うから断れなくって』 

と、言って、それはそれは嬉しそうに話してきたんだそうな。 

「で、お前は何て返したわけ?」 
「うん。冗談じゃないの?っていったら、マジみたいでさ。『桃は優勝無理だろうけど、頑張れるだけ頑張ろうかな』だってさ」 

確かに桃子先輩なら謙遜しつつ本当は狙っていく、って展開はありえるからな。 
あの人なら優勝狙ってるだろうな。 

「へぇ〜なら仕方ないか。梅さん、俄然やる気が出てきました。桃がライバルなら優勝取られたくないよ」 
「頑張ってください。先輩応援してますから」 
「うん、よくいった」 

そして、耳元に顔を寄せてきたかと思うと、「桃を応援したら、もうエッチしてやんないから」なんて言われてしまった。 
そうきましたか、俺に性欲を我慢しろ、と。 

1 えぇと、文化祭の間は梅田先輩の味方ですから 
2 絶対に応援してますから。絶対にあのブリちゃんには負けないで下さい 
3 あ、いけね。俺、用事があるんだったと逃げ出す 



桃子先輩には非常に申し訳ないけど、ここは梅田先輩を応援してるってことにしないとな。 
桃子先輩といえば、仲直りできてないんだよ、俺。 
はぁ〜先が思いやられる。 

「絶対に応援してますから。絶対にあのブリちゃんには負けないで下さい」 
「うん。がんばっちゃう」 

こうして梅田先輩に納得してもらったところで、おばけ屋敷の話に戻ることになった。 

「おばけ屋敷はいいんだけど、どんなのがいいのかな?」 
「ん〜ちぃは怖いの嫌だから、正直嫌なんだよね。みやは言いだしたんだから、どんなのがいいの?」 
「あ、あたし?えぇと・・・うん、怖いなら何でもいいかな。自分が行くこと考えていっちゃったから」 
「何よ、あんた結局言い出しただけで自分は何も考えてないってわけ?全く」 

雅ちゃんによると、悪戯が好きだからそんな感覚で驚かすつもりでいたのだという。 
高校生の文化祭なのだし、下手に本格的なのをやっても仕方ないしな。 

「おばけ屋敷が何もいい案浮かばないなら、ここは私が案を出します。劇をしましょう、劇」 
「やだよ。どうせ茉麻は自分がヒロインなんでしょう。ちぃは脇役とかにするんだ。そうだ、そうに決まってる」 
「そんなこと言うと本当に脇役にしてやるから。あんたにはどぶねずみの役でもおしつけてやる」 

あらら、これじゃあ本当におばけ屋敷から劇になってしまう。 
雅ちゃんがちらちらと助けを求めるように俺に視線を送ってくる。 
ここは俺がいい案を出して、何とかしておばけ屋敷にしてあげた方がいいんだろうか。 

1 洋風のおばけ屋敷 
2 和風のおばけ屋敷 
3 いい案浮かばないし、劇にしよう。雅ちゃん、ごめん 



おばけ屋敷っていうと、こういうイベントではたいてい和風だから、うちのクラスは洋風にしよう。 
そうすれば、他とかぶっても目立つに違いない。 
それに受付には例のカチューシャした女の子が立って、どこぞのネズミーランドみたいになっていい感じだ。 
また同じものをおじいさんから譲ってもらおう。 
よし、洋風がいい。 

「洋風のゾンビとかが出てくるおばけ屋敷にしよう。受付はちぃに買ってあげたコウモリのカチューシャしてさ」 
「それって面白そうだけど、準備に時間かからない?」 
「そこは俺が男引っ張って何とかするって。だから、そうしよう」 
「茉麻、ジミー君がやるって言ってくれてるんだし、洋風でいいじゃん」 

よかった、ようやく雅ちゃんに笑顔が戻った。 
萩原たちに協力してもらって、いいものを仕上げて雅ちゃんに喜んでもらわないとな。 
おばけ屋敷がやりたいって言った雅ちゃんの為にはこれくらいはしてあげたい。 

「まぁ、というわけでこれで決まりってことで」 
「ちょっとちょっと。私の劇は?」 
「なし。劇はまた来年ね。今年はおばけ屋敷てことで。皆さん、頑張っていきまっしょ〜い」