Trrrr… Trrrr… 「もしもし?」 『もしもしジミー先輩?』 「あぁ、愛理ちゃん?」 家でゴロゴロしていたところに電話を掛けてきた愛理ちゃん。 愛理ちゃんから電話がかかるときは何かしらのお誘いが多い。 さて、今日はどんなお誘いだろう、と思ってたんだけど。 『あのですね、アレをそろそろ返してほしいんですけど』 「アレって?」 『ですからアレはアレですよ。その、前に、うちから勝手に持ってっちゃったじゃないですか』 「あぁ…アレね」 愛理ちゃんの言ってる『アレ』とは、俗にいう大人のオモチャのことだ。 前に愛理ちゃんの家でエッチしたときに持って帰ってきた、というか、持ち帰らざるを得なくなった。 まぁ愛理ちゃんちで愛理ちゃん以外の子としようとしたのが原因なんだけどwww 『その、返してもらわないと困るんです』 まぁ返すのがスジなんだけど、意外と使えるかと思ってたけど女の子に使えてないしなぁ。 ちょっと惜しい気もする。 1.じゃあ愛理ちゃんち持って行くね 2.やだ、返したくない 3.愛理ちゃんが取りに来るなら返してあげるw 「愛理ちゃんが取りに来るなら返してあげてもいいよw」 『…そんな!』 愛理ちゃんの困ったような声が聞こえてくる。きっと今頃眉をハの字にしちゃってるんだろうなw 「俺もバイトでなかなか休みがなくてさ、ちょっと持っていくの難しそうなんだよね」 『う〜…、どうしても行かなきゃダメですか?』 「うん、来たら返してあげる♪」 『う〜……分かりました、ジミー先輩の家行きますから、ちゃんと返してくださいね』 散々迷って、という感じだったけど渋々愛理ちゃんは承諾してくれた。 正直、ホントに受け取りに来るって言うとは思ってなかったんだけどw 妙に生真面目というか、モノの貸し借りとかしっかりしてそうだしな、今回の場合はモノがモノだけどw そんなわけで数日後、指定した時間に愛理ちゃんは俺の家にやってきた。 「もぉ、言わないと返してくれないんですもん」 「あはは、ごめんごめん」 「そんなに欲しいんだったら自分で買ったらいいじゃないですか」 自分で買う、か。その発想はなかったな。ホントに買ってみるのもいいかも。 そしたら女の子に使い放題、なーんて。 「何かエッチなこと考えてません?顔がやらしいですよ」 「そ、そんなわけないだろw」 「まぁいいですけど。それより早く返してくださいよ」 部屋に入るや否やすぐに返すことを求めてくる愛理ちゃん。 うーん、素直に返そうかどうしようか。 1.返す、と見せかけてイジワル 2.使ってあげるよ、と押し倒す 3.流石に可哀想だから普通に返す 「うん、じゃあこれね」 と引き出しに隠してあったオモチャを取り出し、愛理ちゃんに差し出す。 何の疑いも持たずに受け取ろうとする愛理ちゃん。 愛理ちゃんの手がオモチャを掴む、その瞬間、サッとオモチャを引っ込めた。 「あっ!返してください!」 「届いたら返してあげるw」 「ちょっとぉ、ジミー先輩!」 オモチャを持った手を頭の上にかざすと、愛理ちゃんは届かないのかピョンピョンと飛び跳ねる。 愛理ちゃんより俺のほうが背が高いので、それでも愛理ちゃんは届かない。 「もぉ!イジワルしないでくださいよ!」 「そんなに返してほしいんだ?大事な愛理ちゃんのオモチャだもんねw」 「…!」 エッチなオモチャを返してほしくてムキになってる愛理ちゃんが可愛くてイジワルしてたけど、からかってる愛理ちゃんの顔色が変わった。 「じゃあいいです。恥ずかしいのにガマンしてお願いしてるのに」 「えっ、ぁ…」 ぷいっ、とふて腐れた顔をして愛理ちゃんは俺から顔を背けて背中を向けて座る。 やり過ぎたかな、怒らせちゃったよ。 1.ごめん、と素直に返す 2.怒っちゃったんでちゅか?愛理ちゃんはおこちゃまでちゅね〜 3.タイミングよく愛理ちゃんの携帯に電話が(相手を从・ゥ・从・リ ・一・リ・州*‘ o‘リから選んでください) 多分今から普通に謝ってオモチャを返してもすぐには機嫌を直してもらえそうにない。 さてどうしたものか、と思っていると、突然携帯が鳴った。 俺の着信音じゃない。どうやら愛理ちゃんのらしく、カバンから電話を取り出して電話に出る。 「もしもし? あっりーちゃん? うん、大丈夫だよ」 「うん、うん…あはは、そうなんだー」 どうやら電話の相手は菅谷らしい。 さっきまで怒った顔を見せてたのに話しながら笑顔がこぼれてる。機嫌、直ったかな? ってあれ?今一瞬俺のほうを見た? なんか不敵な笑みを浮かべてるような… 「そういえばさー、前からりーちゃんに聞きたかったんだけどさ」 「こないだジミー先輩と遊園地行ったじゃない、そうそうちっさーと4人で」 「りーちゃん途中でジミー先輩と居なくなったじゃない、うん」 「あのときどうしてたの? うんうん、ちょっと気になってさ」 突然菅谷相手にそんなことを問い詰め始めた愛理ちゃん。なんか黒いオーラが漂ってる気がする。 っていうかやばいだろおい。あの時俺と菅谷は愛理ちゃんと岡井ちゃんの目を盗んで抜け出した。 二人きりになって何をしてたって、エッチなことしちゃってたんだから。 菅谷は俺との恋愛に関して愛理ちゃんを味方として全面的に信用してる。 このままだと愛理ちゃんに喋っちまうかもしれない。しかも愛理ちゃんの前に俺がいるこの状況で。 1.愛理ちゃんから電話を取り上げる 2.あーーーーー!!あーーーーーーー!!!と大声を上げる 3.すいませんでした愛理ちゃん、と土下座 4 電話中で動けないのをいいことにオモチャでイタズラする このまま菅谷と愛理ちゃんを話させたらやばい、直感的にそう思った俺は電話で喋ってる愛理ちゃんに近づき、携帯を取り上げる。 「あっ、何するんですか!」 「ごめん愛理ちゃん。あーもしもし菅谷?ごめんな、あとでかけ直すから」 『えっジミー?なんで愛理は?もしも…』 悪いとは思ったけど電話を切り、電源も切って愛理ちゃんに携帯を返す。 「もぉ、何てことするんですか!」 「ごめん…」 「でもそういう反応するってことはやっぱりりーちゃんとこないだなにかあったんですね」 愛理ちゃんは意外と勘が鋭い。いや、ああいう反応したら誰だって感づくだろうけど。 「どうなんですかねぇ? ジミー先輩にとって私って何なんですか?」 「愛理ちゃんは…俺の彼女だよ」 「舞美ちゃんやりーちゃんには私みたいなイジワルなんてしてないんじゃないですか?」 「それは…」 確かにそうかもしれない。というか、その通りだ。 菅谷はこういうの本気で怒るし、舞美先輩はヘタしたら柿の種の刑にされかねない。 愛理ちゃんだからこそできる、ってのはあるけど、流石に今回のはやりすぎだよな。 1.ごめん、今度埋め合わせします 2.この際だからお互いに言いたいこと言い合ったほうがいい 3.俺のこと、キライになった? 「俺のこと、キライになった?」 「………」 愛理ちゃんは答えない。 というか、軽はずみに答えないように言葉を考えてる、という感じの沈黙だ。 ちょっと答えを急ぎすぎたかな。 「正直言って、今日のジミー先輩はキライです。優しくしてくれないし、イジワルするし」 「エッチだし、私の前でりーちゃんや須藤先輩とイチャイチャしたりしたし」 「でもたまにすっごく優しかったり、私のこといろいろ考えてくれてたりするし。正直、どうしていいか分かんないです」 考えてみると、愛理ちゃんの前で他の女の子といる、ってことがこれまでけっこうあったかもしれない。 どんなに愛理ちゃんが嫉妬していたか。ストレスになってたか。 愛理ちゃんは頭がいいから自分や友達と波風を立てないように。 「ごめん、愛理ちゃんのこと考えずにかなり無神経なことしてたよね」 「遅いですよ、ずっと気付いてなかったんですから…」 1.もう遅い?もうやり直せないのかな 2.もう1度俺にチャンスをください 3.いったん距離を置いてお互い頭を冷やしたほうがいいのかな 「愛理ちゃん、ごめんなさい。もう1度俺にチャンスをください」 「……もう私の見てるときに他の女の子とイチャイチャしたりしません?」 「しないよ、約束する」 愛理ちゃんに頭を下げる。どんなに言葉を並べても取り繕うことにしかならない。 愛理ちゃんはかなり悩んだようだったけど、やがてゆっくり口を開いた。 「私のほうこそごめんなさい。さっきは言い過ぎたかも。りーちゃんと電話したときも、あんな話したの嫉妬してたからだし」 「そんなことない、悪いのは俺だよ」 「でも私も…」 「いやいや俺が」 2人して言い合ってるうちに、お互いプッと噴き出した。 何とか許してもらえた、かな? 「今度今日の埋め合わせにどこかデート行こうか。今度はこないだみたいなのじゃなくて2人きりで」 「ハイ♪あともう私のいる前ではりーちゃんは舞美ちゃんとイチャイチャするのもダメですよ」 「はい、肝に銘じますw」 愛理ちゃんに今日のことを踏まえていろいろ約束させられる。 流石にあんなことがあったばっかりだからくっついてイチャイチャ、って雰囲気ではなかったけどデートの計画を立てながら お喋りしてる愛理ちゃんの顔にはすっかり笑顔が戻っていた。 「ああそうだ、コレ、返さなきゃね」 「あ!そうだったw も〜、恥ずかしいです、絶対ナイショにしてくださいね!」 お喋りに花が咲いて気付いたら随分と時間が経っていて。 愛理ちゃんの帰り際になってようやく本来ここへ来た愛理ちゃんの用件の本題であるオモチャを返す。 やり直して改めて、っていうことになってなのにこんなモノを出されて愛理ちゃんは真っ赤になっていたけども。 俺はお喋りしてたときみたいな無邪気な愛理ちゃんもエッチな愛理ちゃんも好きなんだけどな。 真っ赤な顔が戻らないままの愛理ちゃんを見送ったけど、何か忘れてるような気がする。 何だったかな…と考えていると携帯が震えた。相手は菅谷。 「ジミーどういうこと!?電話してくれるって言ってたのに!全然電話繋がらないし!!」 「あ!菅谷、そうだった…!」 「忘れてたんだ〜最悪!」 そう、菅谷は愛理ちゃんとの電話の最中に俺が割り込んだ格好になるんだ。 菅谷はすっかり機嫌を損ねてしまっていてフォローするのに苦労した。 電話のことだけじゃなくて俺と愛理ちゃんが会ってたことも散々問い詰められてこちらも埋め合わせを約束させられた。 自分の行動や発言に責任を持たないとホントに痛い目に遭うよな。 そうつくづく思わされた。ホントに俺いつか刺されたりするんじゃないかな?
ノノl∂_∂'ル<ジミー君・・・ 州*´・ v ・)<ジミー先輩… 州*‘ -‘リ<ジミー… リ*・一・リ<ジミー先輩… (*ジミー)<いや〜困っちゃうなwww誰からいけばいいやらwwwwww |#’ー’リ