「お疲れ様でしたー」 
「ありがとうございましたー」 

ふーやれやれ、ようやく収録のお仕事も終わり。 
ベリキュー!の収録も最近は事務所が多いから移動は楽だけど、その分メンバーもリラックスできてるのがいい。 
今も収録が終わって、控え室に戻る途中にそれぞれのメンバーが思い思いのことをしてるし。 
こういう仕事だけだったら楽なんだけどな。 

  ドタドタドタドタ!! 

「うわぁぁぁ!ごめんってば舞ちゃーん!!」 
「待てー!!千聖ー!!」 

事務所の廊下を大声を上げながら走り抜けていく2つの影。 
あっという間に歩いている俺やメンバーを追い抜いていった。 
「あーあ、まだやってるんだ」 
「相当舞ちゃんご立腹だったもんねw」 
早貴や愛理ちゃんが苦笑いしながら眺めている。 

 "ここで暴露しますけど、私けっこう舞ちゃんにジュース奢ってるんですよ!" 

さっきの収録で千聖が舞について暴露したネタ。 
普段ラジオや雑誌でも舞が千聖の暴露をすることがあっても逆はあまりなかったらしい。 
あ、戻ってきた。逃げる千聖と追いかける舞、そのまま走り抜けていく。 
「もうみんなも千聖捕まえるの手伝ってよー!」 
「謝ってるじゃん!もう勘弁してよー!!」 
しかし事務所の中でこう走り回るのはやっぱまずいよな、他のスタッフやタレントさんだっているのに。 
いい加減何とかしないと。 

1.いい加減にしなさい!と説教 
2.舞に協力して千聖を捕まえる 
3.千聖に協力して舞を遠ざける 



他のスタッフの『どうにかしろよ』的な視線が痛い。 
ここはやっぱりマネージャーとしてしっかり注意してやらないと。 
本当はこういうのは℃-uteのマネージャーの△△の仕事なんだけどな。まあいい。 
さっき走っていった廊下だってそんなあちこちに通じてるわけじゃない。 
ここで待ってれば…と思っていたら、案の定、戻ってきた。 
「待ってったらー!ちさとー!!」 
「もうしつこいよ舞ちゃん!」 
どっちもかなり息も切れてる。これだけ走り回れば当然だ。 
十分に引きつけて…ここだ!! 

「うわっ!何するんだよ!」 
「お兄ちゃんナイス!そのまま…ってちょっとぉ!!」 
逃げる千聖とすれ違いざまに腕を出して片手で抱きとめる。 
さらに追いついてきてブレーキをかけた舞を体制を換えて反対の手で捕まえて抱きとめた。 
予想以上の勢いと衝撃に慣性で吹っ飛ばされそうになったけど何とか踏ん張る。 
「離してお兄ちゃん!」 
「なんでボクまで捕まえるのさ!」 
「ほら、鬼ごっこはおしまいだぞ、こっち来るんだ」 
ジタバタ暴れる2人を捕まえて手近に空いてる控え室に入った。 

「全く…2人とも大人気ないぞ。収録でちょっとあんなこと言ったくらいであんな走り回って」 
「だって舞悪くないのに!あんなこと言われたら絶対みんな誤解する!」 
「でもいつも奢ってるのはホントだもん!」 
うーん…取り付く島もない。 

1.分かった分かった、2人ともジュース奢るから機嫌直せ 
2.聞き分けないお前たちにはお仕置きだ! 
3.それぞれに納得するまで腹を割って話させる 



「大体舞ちゃんだっていつもボクのこと暴露とかしてるじゃん!」 
「舞はいいの!大体そんなあんなに溜めて『ほんっとにたまに』とか言わなくたっていいのに!」 
「なんだよそれ!ボクは舞ちゃんのドレイとかじゃないんだよ!」 
「そんなこと誰も言ってないでしょ!千聖大人気ない! 
2人してこっちを向かせて座らせてたのにいつの間にかまた2人で言い合いになってる。 
「お前らちょっと待て。論点ズレてるから。 
 まずは、暴露のことじゃなくてその後事務所の中を走り回ったことをだな…」 
「「お兄ちゃんは黙ってて!!」」 

………。 
うがー!やってられっか! 
立ち上がって舞を怒った目で見下ろしてみる。 
「何よ、そんな目で見たって怖くないんだからね!」 
負けずにこちらを睨み返してくる舞。相変わらず気の強さとSっ気は健在だな。 
突然の展開についていけない千聖は目を白黒している。まずは舞、次は千聖なんだけどな。 
「ちょっとお兄ちゃん!何するの!?きゃあ!!」 
腕を掴んで椅子から追い落として足を掴む。 
「聞き分けないお前たちにはお仕置きだぞ!」 

1.ジャイアントスイング 
2.電気アンマ 
3.お尻叩き 
4.その他 



「ちょ、ちょっと待ってお兄ちゃん!何するの!?何々!?」 
両足を掴んで開き、靴を脱いだ足をその股間にあてがう。 
許せ舞。これは愛の鞭なんだ。聞き分けのないお前たちへの。 

「あぁぁぁぁぁ!おぉおに、おにぃちゃっ、んんんんん!!」 
「事務所の人にはちゃんと挨拶するのと迷惑をかけないの、教えたよな!?」 
「うぅぅぅぅぅんんんんんん!!」 
股間に少々強めに振動を送ると舞の腰がビクンと跳ね、そのまま上半身が暴れまわる。 
腕を振り回し、俺の脚を掴もうとするが、その手も上手く動かないのか空を切るばかり。 
必死で首を振るその顔がどんどん赤くなり、涙目になっていく。 
「反省してるか!?舞!?」 
「あああぁぁぁぅ、んごごごめんんんんんんんぁさ、ごめんんんんんなさいぃぃぃぃぃい!!」 
よし、ちゃんと謝れたな。偉い偉い。 
刺激を止め、足を離すとぐったりと舞が倒れこんだ。 

「お、お兄ちゃん、やりすぎなんじゃ…」 
両手で股間を押さえたまま真っ赤な顔で横たわる舞を見ながら俺の袖口をそっと掴む千聖。 
「そうだな、ちょっとやり過ぎたか…千聖にはそんなやり過ぎることはしないから」 
「えっ!?ちょっと待ってちょっと待っ…!」 
油断した千聖を押し倒し、これまた足を開いて電気アンマの体制に。 
「やだやだやだ!お兄ちゃんごめん!許して!!」 
「舞もしたんだ、お前にもやらないと不公平だろ」 
「今回ボク悪くないのに!おかしいってば!!」 
「問答無用!いくぞ!」 
「うわぁぁぁまだボク心の準備gあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 
「ほら千聖、ごめんなさいは!?」 
「やぁぁぁぁぁおっ、にぃちゃ!!んんんんんへんんにぁるぅぅぅぅ!!」 
「言わないとやめないぞ」 
「んぁぁぁぁぁぁぁんんんん!ごめんんんんんなさいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」 
よし、言えたな。 
足を離すと、千聖もぐったりと倒れこんだ。 

「スタッフさんに迷惑かけたら次もこういうお仕置きするからな」 
「は…ぃ…」 
「ごめんなさ…おにぃちゃん…」 
よしよし、ちゃんと反省してくれたようでお兄ちゃん嬉しいよ。 
収録の後に走り回って事務所の人に迷惑をかけた件はこれで解決だな。 
あとはその原因になったジュースの件か。 

1.ジュースを買ってきて仲直りさせよう 
2.改めて話し合わせよう 
3.その前に、電気アンマはどうだったか感想を聞く 



「さ、あとはジュースのことだな。そっちも仲直りしような」 
「「………」」 
ようやく起き上がった舞と千聖と向かい合って改めて椅子に座る。 
「ジュースくらいならこれから俺が奢ってやるから。あと、そういう収録中の暴露とかも、ケンカにならない程度にな」 
「…分かった」 
「ごめんね舞ちゃん」 
「ううん、舞もちょっとムキになりすぎたかもしんない。ごめん」 
うんうん、これで問題解決だな。 
「よし!じゃあ仲直り記念に俺がジュースを奢ってやるから!ちょっと買ってくるよ」 
そう言い残して控え室を出た。 
だから気付かなかった。 
残された2人が小さな悪魔に変貌し、笑みを浮かべてアイコンタクトをしていたことに。 


事務所の休憩コーナーの一角で缶ジュースを買う。 
そういえば、俺が入社するよりもっと前、℃-uteって名前ができる前の頃、舞と千聖はよく激突して舞美やえりかも苦労してたとか。 
今じゃすっかり仲良しになった印象だったから全然そういうイメージなかったけど。 
俺が知る前のベリキューのこと、ってそういえば俺もあんまり知らないな。 
あいつらが俺の学生時代の話を聞きたがるのも逆の立場だけど、そういうことだよな。 
興味がある。 

「お待たせ…ってあれ?」 
ドアを開けると、2人ともいない。おかしいな、部屋間違えたかな? 
そう思った瞬間、後ろから膝に軽く衝撃が当たった。 
バランスを崩したところを、後ろから羽交い絞めにして倒される。 
「お、おい、千聖!?」 
「舞ちゃんドア閉めて!早く!」 
「おっけー、千聖!」 
ドアを閉めた舞がそのまま俺の前に回りこんできて俺の脚を掴んで引っ張り、部屋の真ん中まで引きずられる。 
「千聖、舞!どういうつもりだ!?」 
「仲直りはしたけど、さっきのすっごい痛かったんだからね!」 
「女の子のあんなところ蹴るとか、信じらんない!」 
「思いっきりやっちゃえー!舞ちゃん!」 
「やめろおい!男はそれマジでやばいから!」 
っていうかせめて靴を脱げ!固い靴の裏でとか、マジでやばいっつの! 
全身に冷や汗をかく。 
羽交い絞めして背中にへばりつく千聖の胸の柔らかい感触だけが、やたら暖かく、リアルに感じられた。 

「いくよー!!」 
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁアッ―――――――――!!!」 

そういえば大昔、学生時代にもとある女の子から電気アンマを食らったことがあった。 
あのときも使い物にならないかも、って思ったけど、今度こそ、ホントに無理かもしれない。 

「ま、舞っ!マジ!ギブギブギブッ!!」 
「きゃははははははっ!お兄ちゃんおもしろーい」 


ノk|*‘−‘)<お泊り (*マネ)<来るの? ノk|*‘−‘)<中に熱いの欲しいの リ ・一・リ<お兄ちゃん・・・ (*マネ)<千聖も泊りにくるか リ ・一・リ<・・・ リ*・一・リ<・・・いいよ (*マネ)<今日は素直だな