日曜日、今日も毎度おなじみのバイトに勤しむ俺だが、いつもとは違って早番なのでお昼過ぎには終わって帰宅中だ。 
たまにはこういう日もいいな、午後をフルに使えるから何をしようか考える楽しみがある。 
色々とやりたい事の候補はいくつかあるが、あまりにも強く照りつける陽射しに外にでかけるのはなしにした。 
となると、家ですることといってもゴロゴロするのではつまらない。 
う〜ん、と唸る俺に聞き覚えのある声がかけられ、顔をあげると熊井ちゃんが小さな男の子二人を連れて歩いていた。 

「ジミー先輩、こんにちは。今日はどうしたんですか?」 
「熊井ちゃん、こんにちは。今はバイト帰りなんだよ。熊井ちゃんこそどうしたの?」 

二人の男の子が気になって、交互にみている俺を二人ともじっとみつめ返してくる。 
俺が何者なのか気になるみたいだな、この子たちは。 
ちょっと挨拶してみようかな。 

「こんにちは、二人とも今日はお姉ちゃんとおでかけかい?」 

二人とも突然声をかけられたせいか、きょとんとした顔で戸惑った様子をみせる。 
普通に挨拶をしただけなんだけどな。 

「ほら、二人ともジミー先輩に挨拶は?」 
「こ、こんにちは」 

さて、熊井ちゃんは二人を連れてどこに行こうとしてたんだ? 

「熊井ちゃんは今日はどこに行こうとしてたの?」 
「今日は弟を連れてお散歩してたんです。ね」 

熊井ちゃんは弟二人に交互に無邪気な笑顔を向けた。 
弟たちもお姉ちゃんに笑顔を向けられ、うんと頷く。 
さっきまでの表情の乏しさが嘘みたいにぱぁっと笑顔を輝かせた。 
まるで別人だな、と思わず漏らしそうになるくらいに子供らしい笑顔で可愛い。 

「そっか。俺もお昼食べたら暇になるから一緒させてもらっていいかい?」 
「はい。もちろん」 
「弟くんたちは嫌じゃないかな?」 
「大丈夫だよ、このお兄ちゃんはいい人だからね」 
「うん」 

素直に返事するあたりまだ変にひねてなくていいよな。 
よし、バイトあがりで腹が減っているし昼食を食べないと。 

1 俺の家が近いから寄ってもらう 
2 ファミレスで熊井ちゃん姉弟を奢るか 
3 熊井ちゃんの家に行きたいな 



お腹が減ったから昼食を取りたいと話すと、熊井ちゃんは「よかったら、うちで食べませんか?」と提案してくれた。 
俺はその提案にのり、熊井ちゃんたちとそのまま並んで歩いた。 

「先輩ってバイトしてたんですね。いけないんだぁ〜」 

あっ、しまった… 
バイトは校則で禁止だから秘密にするってちぃと誓ってたんだ。 
許せ、ちぃ… 
熊井ちゃんに会った嬉しさでつい口を滑らせてしまった。 

「それ、皆には内緒ね。バラされるとまずいんだ」 
「本当はダメなんですからね。わかってますか?」 

熊井ちゃんは他の子たちよりも根が真面目だからこういう事にはうるさい。 
うやむやにしてしまうより一応謝っておくのがいいだろう。 

「ごめん。校則違反には気を付けます」 
「わかればいいんです。でも、バイトは正直にいうと羨ましいです」 
「何だ、だったら来年は熊井ちゃんがうちにくるかい?」 
「はい。先輩と一緒なら是非」 

いい笑顔をするよな、熊井ちゃんは。 
本当に心の底から嬉しそうに笑うから、またもや失言に気付くのに時間がかかった。 
桃子先輩も入って、栞菜ちゃんが入りそうで熊井ちゃんもとなると賑やかだよな。 

「そうそう、先輩は何が食べたいですか?私がリクエストのもの作ってあげます」 

そうだ、昼食だ。 

1 お好み焼き 
2 オムライス 
3 チャーハン 



「何がいいかな」 

俺は熊井ちゃんの得意料理は知らないから、頼んだものが作れないとか言われるのは嫌だしお勧めを聞いてみよう。 
それもあえて弟くんに聞いてみる。 

「お姉ちゃんはどんなのが得意なの?」 
「何でも世界一だよ。お姉ちゃんが作るものなら世界一」 

背が小さい一番下の彼の答えでは参考にならない… 
その何でもがどの程度か知りたいんだ。 
では、改めて上の弟くんに聞いてみる。 

「で、お姉ちゃんの得意なのは何かな?」 
「う〜ん、オムライスかな。僕はお姉ちゃんのオムライスが大好き」 

オムライスと答えた彼の笑顔がとてもよかったから、俺はオムライスをお願いした。 

「弟に聞かなくても言ってくれたら何でも作ったのに」 
「ここは得意料理を食べたかったからさ。熊井ちゃんの手料理は初だし楽しみだよ」 
「楽しみにしてて下さい。きっと美味しいのを作りますから」 

熊井ちゃんの自信満々な顔をみて、信頼してよさそうだと安心する。 
久々にやってきた熊井ちゃんのお家は綺麗な印象は相変わらずだ。 
玄関を開けると、短足をフル回転させてミントがお出迎えしてくれた。 

「ミント〜ただいま〜」 

元気がいいな、こいつは。 
って、おいおいまた何をしだすんだ 

1 しゃがんだ熊井ちゃんの股関にクンカクンカ 
2 熊井ちゃんの足にしがみついて腰ふり 
3 俺の股関をガブリ 



あなたを先生と呼び慕った日もありましたね、ミント君。 
君はあれから月日がたち、大人の体になりさぞや落ち着かれたに違いないと思っておりました。 
ですが、あなたはおちつくどころか…前よりも激しくなってる? 

「ミント、もぉ〜ジミー先輩もいるんだからやめなさい」 

熊井ちゃんの長い足に一目散にしがみつくと、ミントは交尾したろかと腰をふる。 
その速度といったら目で追いきれない程である。 

「もぉ〜ミントのバカ〜」 
「ミントね、お姉ちゃんにはいっつもこんな事しかしないんだ」 

弟くんが振り返り、何でかわからないという顔で話しかけてきた。 
うんうん、君はねわからなくていいんだ。 
こんな女の子をみると興奮する盛りのついた犬になっちゃいけないよ。 
俺が言うのも何だけど。 

「ミント、離れなさい。ミント」 

なかなか離れてくれないミントに困った様子の熊井ちゃん。 
仕方ない、ここは俺が助けよう。 

「あっ、ミントはお姉ちゃんにしばらくくっつくと、自分から離れるまでは誰かに邪魔されたくないんだ」 

それを早くいってくれ… 
俺は 
1 股間を噛まれた 
2 頭を噛まれた 
3 足におしっこされた 



キャメロン・ディアスの『メリーに首ったけ』って映画を知ってるかい? 
知らない人はレンタルショップにいって是非とも借りてみよう。 
今の俺の痛みがわかってもらえるはずだから〜!! 

「うぎゃああああ」 
「ミ、ミント…」 
「だから言ったのに」 

そのだからが一秒でも早かったら、という事が悔やまれる。 
熊井ちゃんは慌ててミントを引っ張ろうとするが離れず、やっと離れてくれた時はジーンズがべったりしていた。 
幸いにして幸い、股間の大事な息子に異変はないようだ。 
危ない、俺の性生活を奪う気か。 

「メっ!!」 

股間をさすりながら俺はミントを注意し、痛みをこらえながらあがらせてもらった。 

「先輩、大丈夫ですか?」 

熊井ちゃんが心配そうに股間に視線を送ってくる。 
恥ずかしい俺は股間を抑えながら向きを変えた。 

「何でもないよ。大丈夫だから」 
「でも、先輩の大事な…あ、あそこが…」 

あそこがと言いながら顔を赤くする熊井ちゃん。 
たぶんケガがないか心配だけど、股間をマジマジと見るのには抵抗があるのかもな。 

「何でよけるんですか。まさかひどいケガとか?あっ、先輩ケガがないかみせて」 

1 ダメダメ、今みられたら… 
2 一人で確認するとトイレに行く 
3 平気だからとリビングに入る 



熊井ちゃんはがしっと俺の腕を掴み、「いいからみせて下さい」とどかしてきた。 
俺の抵抗空しく引き剥がされると、股間にべったりとミントの唾液がついていた。 
それをみるや熊井ちゃんはタオルを持ってきます、と駆け出した。 
「先輩、これ使って下さい」とタオルを持って帰ってきた。 
手渡されたタオルで股間を拭きながらも感じる熊井ちゃんの視線。 

「本当に痛くないんですか?」 
「うん、平気だよ」 

熊井ちゃんはお昼の事も忘れてすっかり俺につきっきりになっている。 
やりづらいな、そんなに見ないでくれ…息子が固くなってるじゃないか。 

「無理はよくないですよ」 

どうしよう、熊井ちゃんに見せちゃおうかな〜 

1 痛がって熊井ちゃんにみてもらう 
2 息子が大きくなってるだけに逃げないと 
3 それよりお昼作ってよ、弟がみてるから 



こうなったのもミントの躾がなってないからだもんな、熊井ちゃんにみてもらおう。 
そうさ、これくらいしてくれたっていいだろう。 

「いてて…ちょっと痛いかも…」 
「先輩、やっぱり無理したらダメじゃないですか」 
「うん、自分じゃ見るの怖いから熊井ちゃんみてくれる?」 
「わかりました」 

熊井ちゃんはさっきよりも顔を赤くさせながら、恐る恐るズボンに手をかけた。 

「大丈夫、先輩のは見慣れてる。今はケガしてるから見るんだから。ね、平気だよ」 

熊井ちゃんは自分にそう言い聞かせるようにしてから、チャックを下ろした。 
パンツからだともろに大きくなった息子がわかる。 

「せ、先輩…何で大きくなってるの?」 
「さ、さぁ」 

しゃがんだ熊井ちゃんが上目遣いに「エッチな事考えたでしょ?」と聞いてきた。 
ば、バカバカ…また大きくなるよ、そんな顔みせられたらさ。 

1 すまん、考えてました 
2 ち、違うんだ。ケガのせいだよ 
3 弟がじっとみてるよ…離れないと 



ここで嘘ついたって徳はしないし、熊井ちゃんに素直に謝るべきだな。 

「すまん、考えてました」 
「やっぱり〜今はエッチはダメですよ」 
「うん、そうだね。気をつけます」 
「でも、よかった。先輩が無事で。ミントがあそこ噛んだ時は心配したんだから」 
「あれにはマジでびっくりしたよ。まさか噛まれるとは思わなかったからさ」 
「ごめんなさい。今日はそのかわりに美味しいオムライスご馳走するから許して」 

真剣に謝る姿をみていたら許さないわけにはいかない。 
俺は 

1 ゲスだとわかりつつ、エッチしてくれないと息子が元気か心配と軽く脅す 
2 オムライス美味しくなかったら許さないぞ 
3 もう怒ってないぞと言いつつ、ミントを探して… 



「もう怒ってないから平気だよ。それよりお腹が減ったし、オムライス食べたいな」 
「はぁ〜い。じゃあ、お部屋で待っててくださいね」 
「あ、トイレ借りてもいいかな」 
「いいですよ。トイレなら廊下の奥にあります」 

熊井ちゃんがリビングに入って、キッチンに立ったのを確認してから俺はトイレに行く。 
ふりをして、ミントを探しにでかけた。 
あのまま奴にやられて黙っているのも許せないからな、俺の股間に何してくれるんだ。 
俺は適当にふらつき、悪いと思いつつ勝手に人様の家を歩き回った。 
そして、洋風の内装の部屋でくつろぐミントを発見することに成功した。 
もうぐっすり眠っているといっていい。 
こちらが部屋に入ってきたのに気づいた様子もなく、床に雑巾みたいに寝転がっている。 
ふふっ、俺に無防備な姿をさらしおって、復讐じゃあ!! 

1 シャイニングフィンガーで股間を粉砕 
2 顔の前でおならを一発 
3 熊井ちゃんの悲しむ顔をみたくない、引き返すなら今だ 



俺がここで復讐してミントに何かあったら、きっとあの子は悲しむ。 
確かにミントには怒りが納まらないけど、熊井ちゃんが悲しむのは嫌だ。 
股間のことはなかったことにしてやるよ、ミント。 
だけど、次はないと思え。 
俺はドアをそっと閉め、熊井ちゃんたちの待つ部屋に戻った。 

「先輩、遅いですよ。どこに行ってたんですか?」 
「ごめん。トイレ長くてw」 
「食べる前なんだから下品なことはやめてくださいね。食べる気なくなっちゃうでしょ」 
「だね、次は気をつけます。おっ、美味しそう」 

テーブルには既に人数分の皿が並べられ、盛り付けられたオムライスはとてもいい見栄えだ。 
これは安心してよそさうだな。 
熊井ちゃんって家庭的なんだな、意外と。 
弟たちは待ちきれないとばかりに椅子に座って、スタンバイ完了といったところ。 
俺も慌てて熊井ちゃんの隣に座り、手をあわせる。 

「では、いただきます」 

熊井ちゃんの料理は初めてだったが、本当に美味い。 
弟くんが世界一というのも納得の味で、お母さんの手伝いをよくやってるんだろうなと思わせる味だ。 
これはもうミントのことも許してやらないとな。 

「どうですか?」 

1 バッチ、グゥ〜 
2 ん〜デリシャスと何故か英語で感想を 
3 世界一の味だよ、と熊井ちゃんと弟くんに笑いかける 



「世界一の味だよ」 

俺は熊井ちゃんと弟くんに笑いかけた。 
この味は忘れられないな、大人になっても。 
熊井ちゃんは俺が美味しいというと笑顔で頷き、「でしょ〜」と言って椅子の上ではねた。 
俺が美味しいって言ってくれるのは本当に嬉しい、こうも言ってくれた。 
ご馳走してくれたお礼に熊井ちゃんの片付けを手伝い、俺は弟くんたちとも遊んだ。 

「お兄ちゃんさ、また遊びにきてくれる?」 
「あ、あぁ。また来るよ」 
「ありがとう。今度はミントに気をつけてね」 
「うん、噛まれたら大変だからな」 

熊井ちゃんは玄関先まで来てくれ、俺に近づいてきた。 

「先輩、弟たちの面倒までみてくれてありがとうございました。弟たちは先輩のこと好きっていってましたよ」 
「俺も本当の弟ができたみたいで嬉しかったよ。また遊びにきたいな」 

俺が遠い目で「また」なんて言うから、熊井ちゃんは「すぐに来て下さい」なんて返してきた。 
それに「すぐに」と返して、俺は家路についた。 
あのオムライスを食べてから、もう8年の月日が流れ、俺はもう今年で24になる。 
今はキッチンで友理奈が熊井ちゃんにかわってオムライスを作ってくれている。 
実をいえば、茉麻は母さんといいつつ、料理は友理奈がうまかったりするから面白い。 

「友理奈、まだぁ?いい匂いがして待ちきれないよ」 
「待ってよ〜もうちょっとだから。それよりちゃんと手を洗ってきなさい」 
「いいじゃないか、どうせスプーンで食べるんだから」 
「そんな人にはあげません。食べたかったら手を洗いなさい」 

熊井ちゃんも友理奈も真面目というか何と言うか。 
でも、そんなところを俺は好きになったんだもんな。 

俺は手を洗って戻るとテーブルには友理奈お手製のオムライスが並んでいた。 
実にうまそうだ。 

「手は洗いましたか?」 
「洗ってきたよ。ほら、きれいになってるだろ」 
「よろしい。じゃあ、食べようっか」 
「いただきます」 

う〜ん、美味い。 
友理奈も日頃からお母さんの手伝いしてるって言っていたな。 
ベリーズの活動もしながらやっているのには本当に偉い、と感心する。 
どこかのまな板みたいな胸した不良娘にも、まな板を使う習慣を見習ってほしいもんだ。 
な、まな板娘さん。 

「これならいつお嫁にいっても問題ないな」 
「え?マネージャーさんが結婚してくれるんじゃないの?」 

友理奈はそれがさも当たり前とばかりに言う。 
ここは俺も真剣に返してやらないといけないな。 

1 あぁ、いつかなとはぐらかす 
2 16になったらすぐにでもさらいにいくよ 
3 友理奈、愛してるよとケチャップのついた口でキス 



考えるまでもなく答えなんか決まっている。 
俺はテーブルの中央に顔をよせ、友理奈にちょっとちょっとと顔をつきださせた。 

「何?」 
「友理奈、愛してるよ」 

顔を近づけてきた友理奈相手にキスをした。 
ケチャップのついた間抜けな顔だったが、そんなことも気にせず唇を触れ合わせた。 
照れて顔を真っ赤にした友理奈は「それで結婚はど、どうなの?」と動揺ぎみだ。 

「こんなに綺麗で料理上手で甘えん坊な奥さんは誰にも渡さないよ」 
「えへ、マネージャーさん。その時はよろしくね」 

あぁ、きっと幸せにしてやるさ。 
その笑顔に誓って、俺は幸せな未来を約束するよ。