参ったなぁ…
岡井ちゃんの誕生日が近い、ってことでお祝いを兼ねてデートする約束したはいいんだけど。

窓を叩く水音。
窓の外はゆうべ夜中から降り出した土砂降りの雨が今も降り続いている。
梅雨の季節だから仕方ないんだけど、これじゃデートの予定も大幅に変更せざるを得ない。
考えてみたら岡井ちゃんと「外でデート」するときって大抵雨なんだよな。
こないだ自然公園でデートしたときも雨降っちゃったし。
この雨じゃなかなか外で…ってのも難しそうだし。
さて、どうしたものかな。
とりあえず岡井ちゃんに電話しないと。

 Trrrrr… Trrrrrr…

『…もしもし!?』
「おはよ、岡井ちゃん。俺だけど」
『ジミー先輩!おはようございます!!』
「…雨、降っちゃったね」
『そうですねぇ…どうします?』
「どうしよっか…ちょっと考えてたんだけどさ、

1.映画、見に行こうか、アーケード街だから濡れないよ
2.買い物行かない?岡井ちゃんに合う服探してあげる
3.俺の家で過ごさない?今日は家族いないし
4.岡井ちゃんの家に行ってもいいかな?



 買い物行かない?岡井ちゃんに合う服いっしょに探そうよ」
『ちさとはどこでもいいですよ。じゃあまた駅のところに時間になったら行けばいいですか?』
「うん、そうしよっか。じゃあまたあとで」
『はーい』
岡井ちゃんとはそのまま二言三言話して電話を切った。
さて、買い物に行くとなると、どこに行こうかな。
頭の中でお店を考えながら身支度をする。


「ジミー先輩っ!」
駅に着くと、先に着いていたらしい岡井ちゃんが元気に手を振ってきた。
周りの人が傘を畳みながら俺と岡井ちゃんを通り過ぎていく。
「ごめんね、ちょっと遅くなっちゃって」
「いーえいーえぇ、ちさとも今来たところですし」
「そっか、じゃあ行こっか。ほら傘貸して」
「え、いいですよ。悪いし」
「いいからいいから、ほら行くよ」
岡井ちゃんの持ってた傘を強引に奪い取って自分のと纏めて持って、反対の手を岡井ちゃんと繋ぐ。
ちょっと緊張の混じった照れ笑いを見せてくれた。
「ところでジミー先輩、どこ行くんですか?」
これから夏の季節だし、色んなもの見に行きたいところだけど。

1.愛理ちゃんも連れていった大きなショッピングセンター
2.駅周りのアーケード街の中のお店を順番に
3.あえてちょっとマニアックなコスチュームのお店



やっぱりこないだ愛理ちゃんとも行ったあのデパートがいいかな。
あそこならけっこう可愛いデザインの服なんかもあったと思うし。
何より、あそこなら雨とか気にしないで買い物できるし。
「ちょっと都会のほうのデパートなんだけどさ、けっこう可愛い服とかいっぱいあったから」
「えっ!?あ、そ、そうなんですか…」
「うん、こないだ行ってきたんだけど、あそこならいいのいっぱいありそうだし」
「へ、へぇ〜」
あれ?一瞬岡井ちゃんの顔が強張ったような気がしたけど、気のせいかな?
「もしかしてイヤだった?そういう人の多いところとか」
「そ、そんなことないですよ!ジミー先輩が連れてってくれるならどこだって!」
…気のせい、かな。
一瞬岡井ちゃんが俺を見る目がちょっといつもと違ったような気がしたんだけど…。

土砂降りの雨だけあって電車で出かけようとしてる人はあまり多くないらしく、ガラガラの車内を
二人並んで座る。
程なくして目的地に着いた。
相変わらずでかいよなぁ。ここだったら岡井ちゃんに似合いそうな服もいろいろ見つけられそうだ。
まずは最初はどこに行こうかな。

1.ラフでオシャレなTシャツの多いセレクトショップ
2.ワンピースの多いお店
3.夏といえば…水着、ですよね〜
4.「ネコ耳セーラー服」を買ったコスプレショップ



まずは普通に、ね。
ホントはここに来たなら季節柄水着とか着てみてほしいところだけどいきなり最初からじゃ引かれそうだしな。
まずは可愛いワンピースの多いお店に入ってみた。
「可愛い〜、ちさとちょっと今年は女の子目指したいな、って思ってるんですよ」
「けっこう岡井ちゃんTシャツに短パンとかラフだったりするのが多いしね。こういうのどうかな、って思って」
「や〜、でもちさと似合いますかね?」
そんなことを言いながらハンガーに掛かったワンピースを物色していく。

「ちさと白とかあんま似合わなくないですか?」
「そんなことないよ。これなんか可愛いと思うし」
「え〜でもこういう分かれてるのだとおへそ見えちゃうじゃないですか…」
そもそもセパレートだとワンピースじゃないよね、うん。
「こんなハートついたのとか着れないですよぉ…」
「絶対可愛いって!試着してみなよ!」
「えぇ〜だって恥ずかしいですもん…」
「いいから行ってきなって!見せてよ!」
ワーワー言う岡井ちゃんを試着室に押し込んだ。

数分後。

「ど、どうですかね…?」
http://toromoni.mine.nu/up/files/data/23/toro23899.jpg
恥ずかしいのか俯き加減に岡井ちゃんが服を身に着けて出てきた。

1.すっげー可愛いと思う!いいよ、イイ!
2.これもいいけど、他のもいろいろ見てみよう
3.岡井ちゃんのスカートって新鮮、と何故かめくる



…可愛い。
普段からTシャツに短パンってラフなカッコしかしないから、こうして"いかにも女のコ"ってカッコすると
ドキッとしてしまう。
そして無意識のうちにとんでもない行動を取ってしまっていた。

「やっ!な、何するんですか、ジミー先輩!!」
「ごめん!何というか、つい…」
あろうことか、俺は岡井ちゃんの前にしゃがんで無言でスカートをめくりあげていた。
慌てて両手でスカートを押さえて後ずさりする岡井ちゃん。
その顔は真っ赤になっていた。
パンツは可愛い、薄いブルーだったけどw
周りで人が見てたら普通に変態さんですよ、俺w

「もう!着替えてきます!」
「あっ、待って待って待って!ごめん!謝るからちょっと待って!」
試着室のカーテンを閉めようとする岡井ちゃんを引き止めて改めてワンピース姿を眺める。
本人は色が黒いって気にしてるけど、白を着るとコントラストもあって健康的な肌が映えて見える。
うん、けっこういいじゃないか。
「うん、やっぱりいいね、似合ってるよ」
「そんなこと言って、真っ先にその、め、めくったじゃないですかぁ」
「ホントそれはごめん。でももっと色んなのも見てみようよ」
そう言って次々ワンピースを手渡しては試着してもらった。

http://toromoni.mine.nu/up/files/data/23/toro23902.jpg (マントは無しのイメージで)
「うん、これも可愛いと思う」
「え〜、青けっこう好きですけど、なんかスカート短い…」

http://toromoni.mine.nu/up/files/data/23/toro23903.jpg
「絶対派手ですって!こんなので外歩けませんよ!光ってるし!」
「あははw でも可愛いよ、すごい似合ってるし」

だんだん岡井ちゃんも楽しくなってきたのか、次々と試着してはノリノリでポーズを取ってくれた。
うん、岡井ちゃんこういうのもいいじゃん。俺はTシャツ短パンよりこういうの好きだよ。

1.何着か買って、ちょっと休憩しようか
2.まだまだもっと他にも試着させちゃうぞ〜w
3.ノリノリで試着してくれるんならやっぱ…水着?w
4.いやいやコスプレって手もあるぞw



なんか岡井ちゃんのはしゃいでるノリって楽しいからいつまでも見ていたいな。
でも流石にこう何着も何着も試着しまくってたらお店の人の視線も痛い。
この辺にしとこうか。
岡井ちゃんといっしょにお互いに気に入ったものを選んで何着か買ってあげた。
岡井ちゃんは申し訳ながってたけど、これくらいはさせてくれよ。
雨でホントに岡井ちゃんが行きたかった場所には連れてってあげれなかったわけだし。
意外とお値段張ってちょっとだけバイトのお金に手をつけたのは岡井ちゃんにもちぃにも言えない内緒の話だ。

すっかりニコニコ笑顔の岡井ちゃんを連れてフードコートに移動。
2人してアイスを買って食べながら休憩することにした。
「でもホントにいいんですか?こんなの買ってもらっちゃって…」
「いいからいいから。その代わり、ちゃんと着てよw」
「当たり前じゃないですか〜w ジミー先輩が買ってくれたんだしw」
「でもホントもうすぐ夏だもんね。梅雨明けたらプールとか行きたいね」
「いいですねぇ、プール、行きましょ?」
「じゃああとで水着買わなきゃだね、見に行こ。
 夏が楽しみだなぁ〜、岡井ちゃんと愛理ちゃんと菅谷と4人で行きたいね」
「えっ…」
「え?」
「あ、ああ、何でもないです、何でも」
慌てて取り繕ったけど、岡井ちゃんの表情が一瞬固まったのを見逃さなかった。
「俺なんかまずいこと言った?」
「そ、そんなことないですよ!ホントに!」
…言ったっぽいな。何か気付かない間に地雷を踏んだらしい。
不味かった話題は…

1.プール
2.水着
3.愛理ちゃん
4.菅谷



さっきもこんなこと…あったよな。ホントに一瞬過ぎて見逃しそうだったけど。
今の岡井ちゃんの態度、そのときのそれと一緒だ。

「…あの…さ、愛理ちゃんと何かあった?」
「ッ!?な、何もないですよ!?」
今の態度、多分間違いないな。何かあったんだ。
「さっきも愛理ちゃんの話題出したとき岡井ちゃんちょっとヘンだったしさ」
「……」
キョロキョロとあちこちに目を彷徨わせる岡井ちゃん。
「もしよかったら、だけど話してくれないかな。何か俺にできることあるかもしれないしさ」
「………」
もしもケンカとかしたなら仲直りさせてあげたい。
でも岡井ちゃんがそうやって長いこと引きずるケンカするってイメージないんだけど。
「………」
岡井ちゃんは何も言わない。2人を沈黙が支配する。
融けかけたアイスだけが2人の間で時間が確かに流れていることを示していた。

「…こないだ……」
「え?」
長い長い沈黙のあと、岡井ちゃんがゆっくりと口を開いた。
「ジミー先輩が愛理といっしょにいるの見たんです」
「え…俺が?」
「………ここで……」
「!」
こないだの愛理ちゃんとのデート。
そのときに一瞬岡井ちゃんの声が聞こえた気がしたけど、まさかホントにいたなんて。
というか、見られてたなんて。
岡井ちゃんにしてみれば相当ショッキングな絵だったに違いない。
俺と、自分の親友の愛理ちゃんがデートしてたのを見てたんだから。
さらに岡井ちゃんは口を開く。

1.「愛理と、どんな関係なんですか?」
2.「ジミー先輩は私や愛理のこと、どう思ってますか?」
3.「徳永先輩のこと、好きじゃないんですか?」



「…愛理と、どんな関係なんですか?」
俯いたまま、上目遣いで見上げてくる。その瞳が不安げに揺れている。
参ったな…どう答えればいいんだ。

「愛理ちゃんは…後輩だよ。こないだはたまたまちょっと…」
「嘘ですよね?だって手、繋いでたし…こないだ、なんか愛理が男の子といたの気にしてたみたいですし…」
意外と岡井ちゃんは勘が鋭い。
こないだみたくごまかすわけにもいかなそうだ。

「もしかして…愛理と、付き合ってるんですか?」
「……」
「こないだ愛理といっしょにいたの、デートじゃないんですか?」
どうしよう。ここは迂闊なことは言えない。
言ったら、岡井ちゃんか愛理ちゃん、もしくは両方を深く傷つけることになりかねない。

1.浮気でもいいから付き合ってくれ、って言われて。愛理ちゃんも納得してるんだ
2.後輩だよ、愛理ちゃんは。それ以上でもそれ以下でもない
3.手繋いだりいっしょに買い物するくらい普通だって。岡井ちゃんともするし
4.愛理ちゃんも岡井ちゃんも、俺はみんなのことが好きなんだ。LOVEの意味で

5.弱弱しく「・・・付き合ってる・・・」 



「愛理ちゃんと……俺は…、付き合ってる」
「……やっぱり…」
「あ、でもね!それはその、愛理ちゃんが『自分は2番でもいいから』って言ったからであって、その…」
「ぇ…?」
やっぱり、愛理ちゃんも岡井ちゃんも傷つけないためには正直に言うしかない。
言ったところで傷つけない自信も、自分が軽蔑されない自身も全くなかったけど。
俺が愛理ちゃんと付き合ってると言った途端に岡井ちゃんは目に見えて落胆した。
言い訳じみてることは分かってはいたけど、続けてさらに話さないでいることはできなかった。

「愛理ちゃんもその…俺にちぃがいるって分かってて、それでもいいから、って言われて…」
「………」
「それで愛理ちゃんと来た場所に岡井ちゃん連れて来たのはごめん、ほんとごめん」
「………」
「分かってる、ちぃにも愛理ちゃんにも、岡井ちゃんにも最低なことしてるってのは分かってるんだ」
「……ごめん…」
岡井ちゃんは何も言わない。
それでも俺は岡井ちゃんに説明するしかできなかった。
岡井ちゃんに軽蔑されるならそれは仕方ない。仕方ない、と自分に言い聞かせながら。


「……ずるい…」
「え…」
「ずるいです、愛理も、ジミー先輩も…ちさと、ずっとガマンしてたのに…」
「…岡井ちゃん…?」
「ジミー先輩は徳永先輩の彼氏だから、って、ワガママ言っちゃいけないって思って、ずっとずっと…」
岡井ちゃんは俯いたまま、時折目尻を拭う仕草を始めたと思ったら、顔を覆うようにして泣き出してしまった。

「ちさとも…ジミーせんぱいのこと、好きなのに…」
岡井ちゃん、たぶんずっと我慢してたんだ。
でもちぃのことも好きで、ちぃと俺が付き合ってるから、ずっと言わないで我慢してたんだろう。
気付くチャンスは何度もあったはずだった。
なのに気付けなかった。

1.何も言えない、ただ泣き止むのを待つ
2.「ごめん…」と隣に並んで抱き締める
3.周りの視線が気になる。どこかに移動してから抱き締める



世の中には知らないほうがいいことがある。
知らないことで人を傷つけることだってある。
岡井ちゃん、人懐こいし、エスコートされるのとか憧れてたから俺に懐いてくれてるんだと思ってた。
結果、岡井ちゃんを傷つけた。いや、傷つけ続けてきた。

「ごめん…ホントごめん」
「………」
静かに泣く岡井ちゃんの隣に回り、抱き寄せて抱き締めた。
岡井ちゃんの心の傷が少しでも癒えるように祈りながら。

「…ジミー先輩…」
「え?」
どれくらい時間が経っただろう。周りの目は気になったけど、ずっと岡井ちゃんを抱き締め続けた。
「ひとつだけ、お願いしてもいいですか…?」
「うん」
「このあとも、デート続けてくれます?」
「もちろん。っていうか…岡井ちゃんはいいの?」
「…その代わり、愛理としたのより、いいデートにしてください」
泣き止んで、でもちょっと潤んだ目と赤い顔をした岡井ちゃんが上目遣いで見上げてくる。
可愛い…。
もちろんそんなお願いを聞かないわけないでしょう。
でも…愛理ちゃんとは買い物したあと、ホテル行っちゃったしなぁ。
岡井ちゃんを…その、ホテルとか連れ込んでいいものか。
絶対初めてだろうし、なんかちょっと罪悪感が…。

1.でもホテル
2.やっぱダメだよ、買い物デートにしよう
3.「愛理ちゃんともこうした」とウソついて普通にデート
4.俺の家、行こうか



罪悪感はある。
けど、ここでヘタにウソついて、バレたら岡井ちゃんをますます傷つけることにもなる。
何よりも、岡井ちゃんのその身体に、立派な胸に、最近むちむちしてきた太ももに興味がないわけがない。
「岡井ちゃん…次、行くよ。愛理ちゃんよりいいデートにする。約束するから」
「えっ、は、はい…」
いきなり立ち上がった俺に驚いたのか、キョトンとした目を俺に向ける。
ちょっとした背徳感に胸を高鳴らせながら岡井ちゃんの手を引いてデパートの出口に向かった。

「…ホテル、ですか?」
「うん、けっこうオシャレでキレイなところなんだ」
「休憩…宿泊? ???」
頭の上にハテナマークがいっぱいついてるよ、岡井ちゃんw
「とりあえず気になると思うけど、部屋に入るまであんまりキョロキョロしないで普通にしてて」
「はぁ…」
若干心配だったけど、とりあえず問題なく入り、部屋を取れた。
前に愛理ちゃんと入った部屋とはまたちょっと違うな。

「えー、なんかすごいですね、広いしきれー!」
「初めて来たでしょ、こんなところw」
岡井ちゃんは物珍しいのかあちこちをキョロキョロしながら触ったりしている。
でも逆にその反応はこういうところの知識が全くないということを示してもいる。
もう逃げられないよ、岡井ちゃん。
愛理ちゃんよりずっとイイコト、してあげなきゃね…

1.抱き締めて「ここ、どういうところか知ってる?」と囁く
2.エッチなビデオを見せてみる
3.お風呂入っておいでよ 。o〇(途中で乱入するけど)



「へぇ〜面白いですねぇここ。お風呂沸いてますよ!」
「あっ、ちょっと岡井ちゃん!」
ベッドで跳ねたりお風呂を覗いたり、岡井ちゃんはやりたい放題調べたい放題だ。
「なんですかぁ〜…ッ!?」
「…ここさ、どういうところか知ってる?」
引き出しを開けてた岡井ちゃんを後ろから抱き締め、耳元で囁いてみる。
びっくりしたのか、その身体が緊張で強張った。
「どどどどういう、って…ホテルですよね?さっきジミー先輩休憩するって言ってて…」
「ホテルには違いないけどね、ちょっとこっち来て」
休憩だけど、身体が休まるかっていうとまた違う問題だよねw
岡井ちゃんの手を引いてソファーに座らせ、テレビのスイッチを入れる。

「!!!!! ななななななんですかこれ!!!」
慌ててスイッチを切ろうとする岡井ちゃんからリモコンを取り上げる。
映し出されたのは男と女の絡み、エッチなシーンだったりする。
「ほら逃げちゃダメ、ちゃんと見て」
「だだだだって、なんでこんなの映るんですか!」
今度は立ち上がって逃げようとした岡井ちゃんの腰を捕まえる。
勢いあまって倒してしまい、俺が組み敷いたような格好になった。

「まぁ…なんていうかその…エッチなことをする場所というか…」
「えええエッチなことっていやそのあの、ちさと、あの…!」
みるみるうちに真っ赤になった岡井ちゃん、テンパってパニックになっているらしい。
ようやく『自分とジミー先輩がエッチなことをする』場所だということが理解できたらしい。
岡井ちゃんが"エッチなこと"と言われてどの程度のことを想像してるかは分からないけどw

1.好きだよ、千聖、と抱きしめてキス
2.俺とじゃ…イヤ?
3.やっぱりやめる?デート?



まだ俺の下でジタバタ暴れて首をブンブン振ってる岡井ちゃん。
俺とじゃイヤなのか、それともただ単に恥ずかしいのか。
「岡井ちゃん、ちょっと落ち着いて」
「ダメですよ〜そんなことできませんってぇ〜」
「もう…ちょっとだけ、目つむって、ね」
「…?」
「好きだよ、千聖……」
何をされるのか恐々だったけどみたいだけど素直に目を閉じた岡井ちゃんに触れるだけの優しいキス。
「…いま、ちさとのこと、"千聖"って…」
指先で唇に触れながら呆然と呟く岡井ちゃん…いや、千聖。
初めて"千聖"って呼んだけど、なんか照れくさいな。
すっかり大人しくなってくれた。多分内心はまだバクバクなんだろうけどw
嫌がらなかったし、続きしてもイイよね?

1.次は段階踏んで大人のキスかな
2.岡井ちゃんといえばの胸
3.いきなり最終到達地点へショートカット



ゆっくりゆっくり、焦らずにいかないと。
慌ててがっついたら千聖は嫌がっちゃう。
「もう1回していい?」
「え、あ、い、いいですけど…」
「今度はちょっとだけレベルアップね、大人のキスするから」
キスするだけでどもっちゃうこの初々しい反応がいちいち可愛いな。
「ちょっとだけ口開けて、もっかい目、閉じて」
「…?」
ちょっと疑問に思ったみたいだけど、素直に言うことを聞いてくれた。
もう一度キスして、ゆっくり舌を千聖の中に差し入れる。
「んぅ!? …ッ、ンゥ…」
一瞬驚いたように顔を離そうとしたけど、そのまま離させないで千聖の口の中を犯す。
歯の裏や舌までたっぷり味見して離れると、息を切らせた岡井ちゃん赤い顔で目を潤ませていた。
「じ、みぃ、せんぱぁい…」
「えへへ、ごめんね。大人のキス、どうだった?」
「…恥ずかしい…」
初めてだからか刺激が強すぎたみたいだな。
頭を撫でながらもう1度抱き締める。

「服、脱ごうか」
「え、ちょ、待ってください、恥ずかしいです…」
「俺も先に脱ぐから、ね?」
千聖の返事を待たずにすぐさま服を脱ぎ捨て、パンツ一丁になる。
俺の下着姿を見るのが恥ずかしいのか両手で顔を覆ってしまった。
「さ、俺は脱いだよ」
「え〜、やだやだ、だって恥ずかしいんですよぉ〜」

1.千聖可愛いよ、と脱がすごとにキス
2.着たまま全身を愛撫
3.俺だけ脱ぐなんてズルイよね、脱いで、と先輩命令



「千聖お願い、千聖のこともっと見たいんだ」
「恥ずかしいですよぉ、ジミーせんぱぁぃ…」
千聖の顔にキスを降らせ、抵抗が緩んだら1枚脱がす。
「可愛い。千聖すっごい可愛い。キレイだよ」
「…うぅ…」
何度もキスをして、その度に1枚ずつ脱がせていった。
十何回目かのキスでようやく下着姿にまですることができた。
服の上からでも分かってたボリュームのある胸。
第二次性徴を迎えたのか、最近急激に"女"の肉をつけ始めた太もも。
それでいて引き締まってまだまだ余分な脂肪の少ない身体。
流石に恥ずかしいようで上下お揃いのブルーの下着はしっかりと手で隠してたけども。
「千聖、可愛い…」
「んっ…ジミーせんぱぁい…」
脱げたご褒美とばかりにもう1度キスをする。
やばいな、俺もまだキスしかしてないのにかなり興奮してる。

「もう1枚だけ、脱ご? ほら、俺もパンツ1枚だし」
「待って待ってちょっと、待ってくださいジミー先輩、ブラはまだ…!」
まだかすかに抵抗されたけど、ホックを外し、胸を露出させた。
…やっぱ大きいな、うん。でも…
「跡ついちゃってるよ。苦しかったんじゃないの?」
「だって…クラスの男子とかみんな、ちさとの胸ばっかり見るし…」
千聖の胸についたブラの跡が眩しい。

1.跡にそって舌を這わす
2.心行くまでたんのーさせていただきます!
3.…挟んでも、いいかな?



やっぱ胸が大きい子を見ると、どうしても胸に目がいっちゃうからな。
そういう子は胸にコンプレックスがあるっていうし、千聖もそうなのかもしれない。
「俺は千聖の胸、大好きだよ」
「ぁっ、…ひぁぁ…ぁめないでください…!」
「いまに分かるよ、自分の凄さが」
恥ずかしいのか、手で口を押さえて篭った声で抗議してくる。
けど抵抗はしない。抵抗しないんだったら…。
「じみぃせんぱぁい…」
「千聖…」
柔らかい。大きくて形のいい胸は揉むと心地いい感触で押し返してくる。
乳首に触れると、仰け反った拍子に胸全体を手に押し付けてくる。
自分でそんな反応をしてるのが恥ずかしいのか、とうとう千聖は両手で顔を覆ってしまった。
「千聖の胸、すっごい気持ちいいよ」
「あぁ…なんかヘンな感じですぅ、むぇでこんなのなったことないのにぃ…」
ちょっとずつ舌が回らなくなってきてる。普段からどもったりするほうだけど、本気で感じてるからか。
というかちょっと待て。

『胸でこんなのなったことはない』?

「岡井ちゃんさ、もしかして、もしかしてだけどさ…オナニーとかしたりするの?」
「……!!」
身体を離して聞いてみるとビクッ、と身体が強張った。
ウソのつけない性格だね。それが可愛いんだけど。

1.どんな風にするの?
2.もしかして俺を想ってしてたの?
3.ふーん、するんだ…やらしい子だね、千聖は



さっき千聖は俺への想いを押し込めて押し込めてずっと我慢してきたって言ってた。
ということは…
「もしかして…俺を想ってしてたの?」
「………」
恥ずかしくて顔を覆ったまま背けてた千聖だけど、指の間から俺の顔を見て、やがてこっくり頷いた。
「そっか…でもそれだけ俺のこと想ってた、ってことだもんね」
「…ぉこんないんですか……?」
「なんで?俺のこと好きだから俺でしてたんでしょ?」
「だって、いけないことなのに…」
「俺はいいと思うけど。俺もするしさ。女の子ってそういうのでキレイになったり大人っぽくなったりするっていうし」
「…ホントなんだ…」
「え?何が?」
「ああなななんでもないです!」
誰かが千聖に教えて、それをいけないことだと思いながらもやってた、って感じかな。

「…どうな風にやってるの?」
「えっ!?どどどんな風って…!?」
「見てみたいな、千聖のオナニー」
「やですやです!それはホントにやです!」
「お願い!一生のお願い!」
「…うぅ……」
躊躇したようだったけど、おずおずと片手を股間に伸ばし、ゆっくりと指を這わせ始めた。
パンツの上から触るんだな。
俺も流石に女の子のオナニー生で見るのは初めてだし、興奮するな。

1.我慢我慢、手を出さず見届ける
2.声をかけたり軽く言葉攻めしながら観察
3.やっぱ我慢できない!ジミーいきまーす!



「…ァッ…ア……ンッ……」
恥ずかしいのか、股間を触っているのとは逆の手でしっかり口を押さえている千聖。
それでも漏れ出る声がやたらエッチだ。
でもまさかあの千聖がねぇ…。
元気に外で走り回ったり、キャッチボールしてるイメージしかなかった千聖がこんな痴態を見せている。
普段とのギャップ、そして初めて見る女の子のオナニー。
全てが俺にとっても興奮材料だった。
いかんいかん、まだ我慢しないと。

「ンッ…あぁ…じ、みぃせん、ぱぁぃ…」
目がうつろになってどこか中空を彷徨ってる。
本気で感じ入り始めたのか、直接パンツの中に手を入れて刺激し始めた。
どんどん手の動きが早まっていく。
時折ビクリと腰を浮かせながらも手の動きは止まらない。
多分千聖の頭の中では俺に触られてる画が再生されてるんだろう。
あんなに恥ずかしがってたのに。
千聖は案外エッチな才能があるかもしれないな。羞恥心を取っ払ったらものすごく淫らになりそうだ。

「じみぃ…ッ、せんぱぁぃ、じみいせんぱ、あ、あ、ああ…ッ、あぁぁぁ…!!」
のんびり解説している間にも千聖の手はどんどん早まり、ついには上り詰めたみたいだった。
そのままぐったりと力尽きて荒い呼吸を繰り返してる。
「ハァ…ハァ……ハァ…ジミーせんぱい……ごめんなさい…」
「なんで謝るの」
「ハァ…ハァ…だって…ハァ、ジミーせんぱいで、いやらしいことして…」
「…ふふ、でもね、俺はエッチな千聖も好きだよw それにね…」
「え…あ、ちょっ!」
「千聖はエッチだけど、俺も同じくらいエッチだしね」
身動き取れない千聖の腰を浮かせて、素早くパンツを抜き取った。
一糸纏わぬ姿になって恥ずかしいが、手で隠すだけで身を縮ませたりもできないみたいだ。

1.こんなになっちゃった、舐めてキレイにしなきゃ
2.千聖が想像で俺にさせてたこと、ホントにしちゃうから
3.も、も、もう俺も楽にしてください…岡井ちゃんにさせてみる



「ゃめ、じみーせんぱぃ、見ないで…んぅ!」
「こんなになっちゃってるよ…キレイにしなきゃ」
「ぁっ…め!しょんなとこ、なめたらぁぁ!」
まだ毛も土手のほうにだけ薄めに生えただけのそこはさっきまでのオナニーで大変なことになっていた。
そんなグショグショになってるそこを舐めてキレイにする。
もともと感度がいいのか既に盛り上がってるからか、やたら感度がいいな。
舐めても舐めてもきりがない。
それでも負けじと舌で千聖のそこを味わいつくす。
「ゃぁ…っ、あ、はぁぁ…じみぃせん、ぱぁい…」
「ジュル…グチュ、千聖、すごいね…こんなえっひなおふぉ立ててるよ…ジュッ」
俺の舌も回らなくなってきた。
千聖はもう動く気力もないみたいだな。
俺もホントの本気でそろそろ限界だ。

1.千聖のオナニー見たし、今度は俺がオナニーする番か?
2.千聖動ける?今度は俺を気持ちよくして
3.千聖…千聖の初めて、俺が貰ってもいい?



限界までいきり立っている俺の分身。いい加減楽にしてやらないと俺もおかしくなってしまいそうだ。
「千聖大丈夫?動ける?」
「ちょっと…ムリかもです…」
全身を赤く火照らせて手足を投げ出したままの千聖を抱き起こして支えながら話しかけた。
オナニーさせてイッてすぐに舌でけっこう責めたからなぁ。
まして初めての刺激だったならこんな風にもなるよな。
ホントは手か口か胸かで一度楽になりたいけど、ちょっと難しそうだな。
何より、千聖にとって初めてなのに、手やら口やらを俺の分身で穢してイヤな思い出にさせたくない。
けど…最後まで、いきたい。

「ちょっと持ち上げるよ…よっ!」
「ひゃ!じ、ジミーせんぱい!?」
ソファーから千聖を抱き上げて、そのままベッドへ運んでゆっくりと横たわらせる。
小さいとは思ってたけど、すごい軽いな。
「もぉ、ああいうの初めてだからびっくりしましたよぉ」
「もう1回やる?お姫様抱っこ。千聖軽いからもっとしてあげるよw」
「もぉいいですって!恥ずかしいですもん!」
恥ずかしがってはいるけど、まだ身体はうまく動かないみたいだw
「千聖…あのさ」
「はい…んっ」
優しくキスして、横たわったままの千聖の目をまっすぐ見る。
「千聖の女の子の初めて…俺がもらっていいかな?」
「ジミーせんぱい……」
あんまり性知識の多くない千聖だけど、何のことかは分かったんだろう。
目を伏せながらだけど、しっかり頷いてくれた。

「ゆっくり…いくから……」
「イッ…ん、グゥゥゥゥッ!!」
「力抜いて、抜いたら痛くないから…」
シーツをしっかり掴んで歯を食いしばってる千聖。
痛いよな、いくらこれだけ濡れてるとはいっても。
お腹を撫でながら、ゆっくりゆっくり繋がっていく。
きつい。身体が小さいのと、さっきのオナニーの感じだと、異物を身体に受け入れるのも初めてだろうし。
そして何より、千聖の中はものすごく熱かった。
そうだ、いけない、千聖…。
千聖は痛みに涙を流しながらも、俺をしっかりと見上げてくれていた。

1.身体を倒してもう1度キス
2.やば、入れただけでも出そうだ、気持ちよすぎる
3.久々に脳内でラミラミとサンバのリズムが…



「千聖、大丈夫…慣れるまで動かないから」
「せんぱい、すごく痛かったぁ…」
「ごめん、ほんとごめん」
「でもわかる。ジミーせんぱいがちさとの中にいるの」
身体を倒して、千聖にもう1回キス。アソコ舐めたあとだし、唇が触れるだけ。でも目一杯愛情を込めて。
そっと抱き締めると、千聖もおずおずと抱き返してくれた。
少し身じろぎすると、それに合わせて何もしてないのに千聖のそこは締めつけてくる。
「千聖、好きだよ」
「ジミーせんぱいぃ…、ちさともジミーせんぱいが好きです…」
何だか、動かなくても心が満たされる感じだな。身体はそういうわけにはいかないけども。
しばらく抱き合って、千聖が痛みに慣れてきたようなので、少しずつ動いてみることにした。
「いっ…ぅぅぅ…」
「大丈夫?1回止める?」
「だ…じょぉぶで、すぅ…。なんかジンジンするっ、けど…ちょっと、きもちぃ…」
「すっげ…千聖のなか、すごい、気持ちいいよ…!」
まだまだ痛みのほうが強そうだけど、その中に少しの快感も味わえてるみたいだ。
ゆっくりだけど、ピストンに合わせて揺れる胸がメチャクチャエロい。

「き…もち、いぃ…じみぃ、せんぱぁぃ…」
「うっ…く…千聖ぉ…」
「ぁっ…ぁ、じ、みぃせんぱぃ、ジミーせんぱい…ッ!」
「千聖っ…出る出る出る…うっ!!」
ピストンを繰り返しているうちに千聖もどんどん快感を感じるようになってきたらしい。
けど、痛みを全部消す前に俺の限界が来てしまった。
ずっと我慢してたからかいつもよりも大量に、千聖の中に愛を注ぎ込んだ。


「なんだかものすごい疲れちゃいましたね…」
「初めてだったらそんな感じだよ。何か甘いもの食べてこうか」
「はいっ!」
ホテルを出ると、雨が止んでたこともあって腕に捕まってくる千聖。
これまでは自分から手を繋ぐこともあんまりしなかったのに、随分積極的になったな、とか思っていると。
「今日はいいですよねっ?デートだしw」
なんて腕組んだあとに言ってきた。普段ならからかうところだけど、今日は、今日だけは。
「いいよ、今は俺の彼女だよ、千聖が」
「もぉ恥ずかしいですよぉ〜w」
と可愛く照れる反応を返してきた。


「ジミー先輩、今日はホントにありがとうございました!」
「満足してもらえた?」
「はいっ!もう一生の思い出です!」
「そっか…」
千聖と初めて、しちゃったけど、後悔もしてないみたいだし、それ含めて満足してもらえたみたいだ。

「でもあのぉ、ちさと、やっぱジミー先輩の彼女じゃなくていいです!」
「えっ!?どうして!?」
「だってちさと、ジミー先輩好きですけど、徳永先輩も好きだし。徳永先輩もジミー先輩大好きですし」
「千聖はそれでいいの?」
「徳永先輩とジミー先輩には勝てませんよぉ〜w …あの、その代わり……
 またたまに、たまーにでいいんで、デートとか、その…」
「分かったよ、千聖がそれでいいならそうしよ」
「あとその、誰にも内緒にしたいんで…元通り"岡井ちゃん"って呼んでもらえますか?」
「そう? …じゃあ"千聖"ってまた呼べる日が来ますように…」
今日、最後の、キス。
千聖…いや、岡井ちゃんはどこまでも気ぃ遣いぃで可愛いな。
実はけっこうエッチなのにw

「じゃあジミー先輩、おやすみなさい」
「うん、おやすみ」
岡井ちゃんに手を振って、岡井ちゃんの家からゆっくり帰り道を歩いていく。
岡井ちゃんは俺が見えなくなるまで見送ってくれた。

可愛い後輩が女になって、それでも可愛い後輩で。
岡井ちゃんの気持ちに応えるなら、ちぃを愛してあげるべきなのか、それとも岡井ちゃんを…
考えても考えても結論は出ないまま、それでも岡井ちゃんの可愛い笑顔が頭からは離れなかった。