「じゃあね〜また明日〜」「おぅまたなー」 
バイトの帰り道。千奈美と別れるいつもの四つ角。千奈美は元気に挨拶したんで、俺も返した。 
「・・・」「どうした?」 
「もう・・・じれったいなぁ。彼女とのお別れなんだからさ」 
千奈美はゆっくりと俺に近づくと肩に手を乗せて目を閉じた。 
「ちょ、ちょっと」 
「こら、恥かしいんだから早くしてよ」 
俺は周りを気にしながらゆっくりと千奈美にキスをした。 
あっという間だけどちょっと甘い感触を残した。千奈美は笑顔で後ずさりすると 
快心の笑顔で手を振って、走って帰って行った。 
俺はしばらく呆然と見送ってた。 
「んもぉ・・・最近の若い子ははしたないんだからぁ」 
あれ?俺は振り返るとそこにはさっき店で別れた・・・正確には千奈美に強引に先に帰らされたんだが。 
「嗣永先輩、なにやってんすか?」 
「そっちこそ何やってんのよ!」 
先輩は下から覗き込むように俺の顔を見る 
「何って、そんな」 
「ああ、もうにやけちゃってこのぉ」 
すっと俺の手を取るともう俺の横にぴったりくっついてる。 
「あのぉ・・・」 

1.なんか用ですか? 
2.もしかして覗きですか? 
3.先輩の家ってこっちなんですか? 



「なんか用ですか?」 
「ああ、もう冷たいなぁ・・・ジミー君ってば、私と言うものがありながら」 
「いや、あの、そんな」 
「いいよ。今日のことは胸の奥に閉まっておくから」 
「ほんとですか?」 
「そ・の・か・わ・り」 
桃子先輩はちょっと意地の悪そうな笑顔で続けた 
「これからちょっと付き合いなさい」 
「ええ?」 
「文句ある?」 
「いえ、無いです」 
「よろしい」 
桃子先輩はそういうと俺を引っ張って歩き出した 
がっちりと組まれた俺の左腕にはなんとも柔らかい感触が。 
初夏並みの陽気だからか桃子先輩は心なしか薄着をしてるせいかな 
「どこいくんですか?」 
「どこだっていいでしょ」 
「でも」 
「つべこべ言わないの。男の子でしょ?」 
夜の路地を家とは逆方向に歩いていく。桃子先輩は何か話すでもなくただぎゅっと寄り添って歩いてた。 
車の喧騒が離れた国道から聞こえるくらい、静かな住宅街をただ歩いてた。 
「あのさ」 
突然桃子先輩が口を開いた。俺の手を握ったまま前に立って。 
「結構我慢したんだよ?これでも」 
「え?」 
「なかなかデート誘ってくれないし、バイトではいつも邪魔が入るし」 
桃子先輩の小さな身体が俺にしがみつくように抱きついた。 
「迷惑かな?」 

1.そ、そんなことないですよ 
2.迷惑・・・ですね 
3.無言 



「そ、そんな事無いですよ」 
「本当かなぁ」 
俺の胸に顔を押し付けると桃子先輩がつぶやいた 
「逆に俺なんかでいいのかなって思うくらいで」 
「ふーん、やさしいんだ」 
桃子先輩の両腕に力が篭る。俺ただ抱きつかれて立ってるだけだった。 
いつもの桃子先輩とは想像もできないような感じ。 
しばらくそのまま二人とも動けなかった。 
「聞こえる・・・」 
不意に桃子先輩が言った 
「久しぶりだな。ジミーの胸の鼓動聞くの。ジミーの匂いってこんなだったんだなぁって」 
そういうと桃子先輩は顔を上げた。 

1.感じますよ。桃子先輩の鼓動も 
2.桃子先輩もいい匂いです 
3.あれ?桃子先輩もしかして泣いてます? 



桃子先輩の顔は笑顔。でも街灯の光が目に映ってキラキラ・・・でもあれ? 
「桃子先輩・・・泣いてるんですか?」 
「ば、馬鹿言わないで、な、泣く訳ないじゃん」 
慌てて目をごしごしとこする桃子先輩。 
「あれ?おかしいな。なんか目にゴミ入ったのかなぁ」 
身体を離して背を向けて一生懸命目尻を触ってる。 
「桃子先輩?」 
「もぉやだぁ見ないで。お化粧がさぁ・・・」 
俺は桃子先輩の顔に手を当てると2,3度目を下を親指でさすってみた。 
「ばかぁ・・・いっそ振ってくれればいいのにさぁ・・・なんで、そんなにやさしいのよぉ」 
桃子先輩の目からはもう止め処もなく涙が溢れてる 
「桃子先輩ごめんなさい。」 
そういって俺は 

1.抱きしめる 
2.キスをする 
3.背を向ける 



「ひゃあ」 
俺は桃子先輩をぎゅっと抱きしめた。 
「俺、そんな、振るとかそんな・・・」 
「うん」 
桃子先輩の俺の腰に回した腕がぐっと力が篭ったみたいだ。 
俺もまた抱きしめる手に力をこめる。 
「ねぇ・・・」 
桃子先輩が言った 
「ジミー、ちょっと痛い」 
「あ・・・ごめんなさい」 
俺は慌てて力を緩めた。 
先輩は俺の顔を見上げると、困ったように笑ってた。 
俺はまだどうしていいかわからずただじっと立っていた。 
「ね?ジミーってば、朝までこうしてる気なの?」 
「桃子先輩・・・ 

1.そろそろ帰りますか? 
2.帰したくありません 
3.どうしましょう? 



「桃子先輩・・・どうしましょう」 
「へ?」 
桃子先輩はちょっとビックリした顔で俺の顔を覗き込んだ。 
「ウフフフ・・・」 
「先輩?」 
「んもぉ。ジミーらしくないなぁ。どうしましょう・・・か」 
桃子先輩は少し身体を離すと顔をなんか可笑しいらしく笑いを堪えているようだった。 
「俺らしくない・・・ですか?」 
「前のジミーだったらこの場で押し倒す勢いだったのになぁ・・・」 
「え?」 
「まだ本調子じゃないのかな」 
「本調子・・・?」 
桃子先輩はしげしげと俺の顔を見てる。俺も桃子先輩の顔をじっと見てた。 
「よぉっし。もう本気になっちゃうからね」 
「え?」 
「もうなりふりかまわずジミーを奪っちゃうから。覚悟しなよ」 
「え?」 
「いいよね?」 
「え?」 
「ダメって言っても奪っちゃうから」 
「そ、そんな」 
「ジミーが悪いんだよ。私を本気にさせるから」 
桃子先輩はもう一回飛びつくように俺に抱きついた 
「なんかすっきりしちゃった。明日から頑張るからね」 
桃子先輩は俺の肩を引き寄せると俺の首筋を吸った 
「桃子先輩?」 
「へへへ、愛のシルシつけちゃったもん」 
桃子先輩は落ちたカバンを取ると2,3歩歩いて振り返った 
「ジミー、今度デート行こうね。拒否権はないからね。大好き!」 
大きな声でそう言うと、一目散に掛けて行った。 
俺はただ呆然と立ってたみたいだ。そのシルシにそっと手を触れた 
なぜかほんのり熱を帯びてるみたいだった


ノk|*●−●)<由々しき事態だかんな 从*・兄・)<見たぞ・・・ 从・兄・)<・・・ 从・兄・)<・・・ 从・兄・)<・・・ 从*・兄・)