私は彼の家で彼が帰ってくるまでお留守番している。 
今日はお仕事が遅くなるって言っていたから、ちょっとくらい寝てもいいよね。 
私はソファーに横になると、あっという間に眠りについてしまった。 
ぐっすりと眠っていた私を何度も誰かが揺すってくる。 
う〜んと唸る私を揺り起こす相手は「起きて、起きて」と呼び掛けてくるんだけど聞き覚えがない。 
その声の主は女の子にも聞こえるのだけど、年齢的に小さい子みたいで男女どちらか判断するのが難しい。 
一体誰なんだろう、ここは彼の家で、こんな小さな子がいるはずないのに… 
だんだん揺する力が大きくなり、声もそれにつれて大きくなり、何を言っているのかもはっきりする。 

「起きて、お母さん。ねぇ起きて」 

お母さん? 
私を揺する相手は私をお母さんって言ったんだよね? 

「栞菜お母さん。起きて、僕お腹減った」 

僕ってことは普通に考えたら男の子か、なんて考えを巡らせながらやっと私は目を開けた。 
そこには見たことない5、6歳の男の子が私の顔の目の前にしゃがみこんでいた。 
私が目を開けると、その可愛らしい顔をほころばせ、安心したような表情をした。 

「あなた、誰?」 
「…お母さん…どうしたの?」 

私は目の前にいる見知らぬ子供にごく当たり前の質問をしてみた。 

「お母さん、僕だよ。  」 

…何、この子 

1 とにかく話を聞いてみる 
2 子供のイタズラかな? 
3 話を合わせてみようかな 



ワケわからない…だけど、嘘を言っているとか冗談言っている雰囲気じゃない。 

「ごめんね。お母さん、寝ぼけてたみたい」 
「大丈夫?」 

自分でお母さんって言うのは恥ずかしいな。 
でも、この子と話してどういう事になっているかはっきりさせなきゃ。 

「ご飯食べたいよぉ〜僕お腹減った」 
「はいはい。今作ってあげるね」 

私がソファーから起き上がり、キッチンに行こうとするとおかしな事に気付く。 
あれ、マネージャーさんのお家のキッチンってこんなに真新しかったかな? 

「何してるの?早く早く〜」 
「う、うん…」 

キッチンがおかしいと気付き、ここでようやく私は自分が全く知らない場所にいるとわかった。 
マネージャーのお家じゃない…私、どこにいるのかな… 

「さっきからお母さんおかしいよ。何でぼ〜っとしてるの?」 
「ここ、マネージャーさんのお家じゃない…ねぇ、僕に聞きたいんだけどここはどこ?」 

マネージャーさんに似ていて、何だか私にも似ていている子は何を不思議な事言っているの?って顔をする。 
口にはしないけど、お母さん頭打っちゃったみたいな… 

「病気なの?」と、小さいマネージャーさんは私に心配をしてくれる。 
私、病気じゃないよね? 
1 休んだ方がいいかな 
2 お母さんは大丈夫だよ、お料理お料理 
3 あなたこそ大丈夫? 



私はいっぱい本を読んで現実にはおこらない物語を知ってるけど、こんなのは聞いたことないよ。 
私をお母さんって… 
それでも目の前の小さいマネージャーさんを不安にはさせられないから、お母さんの振りを頑張って続けなきゃ。 

「平気だよ。ご飯作るから待ってて」 

屈んで小さいマネージャーさんの頭を撫でて不安を取り除いてあげる。 
目を細めて嬉しそうに笑う仕草が、彼に似ていてもしかして…と鈍い私にも引っ掛かった。 
本当にマネージャーさんの子供なのかな? 

「お父さん遅いね」 
「今日は早く帰ってきてくれるって言ってたよ」 
「お父さんはマネージャーまだやってるのかな?」 
「お仕事の事は言ってくれない。お母さんと知り合った話はよく言うよ」 
「どんなの?」 
「う〜ん、最初はお母さんに嫌われてたって。だけど、お母さんといるうちにお母さんはお父さんが守らないといけないって」 

小さいマネージャーさんの話を聞きながら、私はそんな事あったなって懐かしくて笑ってしまった。 
うん、今では雅ちゃんや千奈美ちゃんに負けないくらい好き。 

「ただいま〜」 
「あっ、お父さんだ〜」 

小さいマネージャーさんは玄関に向かって走り出す。 
わ、私は… 

1 私も迎えにいこう 
2 ドキドキしちゃう、ダメ〜体が動かない 
3 いつも通りって顔しよう 



玄関からマネージャーさんにじゃれつく小さいマネージャーさんの声が聞こえる。 

「おかえり。今日は早かったね」 
「約束したからな。あれ、お母さんはどこだ?」 
「ご飯作ってる」 
「そうか。  、肩車してやろうか?」 
「うん」 

マネージャーさんもすっかりお父さんが馴染んでるみたいな話し方をする。 
私が知ってるマネージャーさんのイメージからすると、玄関のマネージャーさんは全然違う。 
親になるってこんなに違うんだ〜。 

「ただいま、栞菜」 

ただいまと声をかけられ、ドキッとして心臓が止まるかと思ってしまった。 
だって今まで彼がかけてくれたおかえりでも、こんなに温かみのあるおかえりは初めてだったから… 
まるで、そう家族に声をかける時のような。 

「どうした?料理に夢中で俺は眼中に入ってないってか」 

いつも通り、いつも通りって頭の中に暗示をかけてみるけど、私思い付かないよ。 
あの人と家族になれたらって想っても、あくまでイメージの中の出来事だし… 
うまく返事ができるかな、こんなに嬉しい事を前にそれはできそうにないよ。 

「お、おかえり…」 

声がすごい震えちゃってる… 
ダメ、今顔を上げたら泣いちゃいそう。 

1 顔をあげてスマイルスマイル 
2 いきなり栞菜の前に。え、カーネーション? 
3 お料理に戻らなきゃ泣き顔はみられたくないよ 



弱々しくおかえりなんて言ったからかな、彼から返事がない。 
顔をあげて彼を見たいけど今は無理、絶対に泣いちゃう… 

「お〜い、奥さん。焦げちゃいますよ〜」 
「お母さん、今日はおかしいんだ」 
「おい、お前が計画バラしたんじゃないだろうな。お母さんには内緒にしろって言っただろ」 
「僕言わないよ。男に遺言はないもん」 
「遺言じゃ死んじゃうだろうが。そこは二言はないだ」 

こんな馬鹿らしいやり取りは実に彼らしくて、それもまた涙を誘う。 
馬鹿、私をまだ泣かせたいの? 

「仕方ない。早いけどこいつの出番だ」 

彼はそっと私の前に一輪のカーネーションを差し出してきた。 

「いつもありがとう。母の日、何もしてやれなかったから」 
「…これ、私に?」 
「そう。栞菜にはもっと似合う花があると思ったけど、母の日だからこれしかないなと」 

私はジワジワと胸にこみあげる嬉しさに負け、ついに泣き出してしまった。 
堪えていたのに… 

「か、栞菜?」 
「ありがとう。こんなに綺麗なお花」 

本来は私が受けとるのはおかしいけど、素直に受けとった。 
断るなんて彼に悪かったから… 
この後、私たちは夕飯を食べ、彼が小さいマネージャーさんをお風呂に入れにいった。 
彼、白髪が生えてシワが生えて年をとってた。 
信じられないけど、私たち結婚する…みたい。 
実際に式を挙げたわけじゃないから、実感湧かないけどここが未来なら結婚したんだ。 
ぼぉ〜っと机に頬杖ついて考え事していたら、彼が温かい紅茶を入れたマグカップを渡してきた。 

「あいつは寝かせたよ」 
「うん」 
「また考え事か?結婚する前から相変わらずだな、栞菜は」 
「そうかな」 
「あぁ。物憂げな表情がやけに似合うんだよ。儚さを漂わせているというか」 

彼は前にも私に言っていたっけ、栞菜ちゃんは儚いって… 

「私がこんなに幸せな将来を手にしていいのかな?雅ちゃんや千奈美ちゃんを差し置いて」 
「栞菜…手にしていいに決まってる。だって俺が栞菜といたいって決めたんだから」 

彼は私の手を引き、立たせるとある場所へと歩き出した。 
そこは 

1 ベランダ 
2 ベッド 
3 お風呂 



ベランダに出ると、星空がネオンの光に負けまいと輝いていた。 

「栞菜といると夜空をみたくなるよ」 
「そうなの?」 
「あぁ。何でかな、夜が綺麗にみえるんだ」 

私も夜空は好きで、よく彼の家に行くとベランダに出ては眺める。 
そこに彼が後からきて、しばらく寄り添って夜空を眺めるのが彼との夜の過ごし方。 
もちろんエッチした後が多いけど。 

「栞菜、さっき雅ちゃんや千奈美とのこと言ってたろ。確かにまだ忘れられないとこあるんだ、俺。だけどさ、今もこれから先も一緒にいたかったのは栞菜だったんだ」 

この言葉の後にだから心配するな、そう続きそうな気がした。 

「寒くなったな、家入ろう」 
「うん」 

私が部屋に戻るといつの間にかテーブルに一本の筒がおかれていた。 
丸まったものを広げると、『お母さんいつもありがとう』と書かれ、紙いっぱいにたぶん私を描いた絵が描かれていた。 
私にはみえなかったけど、それでも嬉しくて息子にありがとうと呟いた。 

「それ、あいつが描いた絵か」 
「うん。とってもよく似てる」 

嬉しくて私はこの絵とカーネーションを握りしめ、ベッドの中で眠りについた。 

「栞菜ちゃん、栞菜ちゃん。起きて」 

今度はよく聞き覚えのある声で起こされた。 

「マネージャーさん?」 
「おはよう。昨日はぐっすりソファーで寝てたからベッドに移しておいたよ」 
「うん…」 

私はさっきまでいた場所が急に夢じゃないかと不安になった。 
寝る前には抱いていたカーネーションと息子が描いた絵がない。 
どうしよう、あんなに大事にするって誓ったのに… 
これで夢だなんて嫌だよ、嘘ならせめて私を最後まで騙して。 

「顔洗ったら?ぼぉ〜っとしてるみたいだからさ」 
「うん」 

息子が描いてくれた絵がない…ごめんね、って何度も呟きながら部屋を出た。 
顔を洗ってさっぱりしてあれは夢だと洗い流してしまおう。 
そう、私が彼を好きなあまりみた夢だ、と。 

「あ、そうそう。寝てた時に抱いてたものはテーブルに置いておいたよ」 

え? 
信じられない、彼の一言で完全に目が醒めた。 
夢じゃなかった、私はそれを早く知りたくて駆け足でテーブルの上の絵とカーネーションを手にした。 
あぁ、夢じゃなかった… 

「大事そうにしてたから取ったら悪い気がしたんだけど、絵はシワになっちゃうから」 
「マネージャーさん、大好き」 
「おいおい、顔は洗わなくていいの?」 
「うん、目が醒めた。えへ」 


「マネージャー、イチャイチャする栞菜を何とかしたら?」 
「大目にみなよ。栞菜ちゃんは寂しかったみたいだから」 
「ううん、むしろ嬉しかったの。未来では私とあなたが一緒になるんだってわかったから」 
「な、何よ…栞菜にまた夢みさせるような事したの?サイテー」 
「ち、違うよ」 

うん、彼はしてくれるけどそれは未来のお話。 
夢をみたのは私だけど、夢じゃなくて現実になるみたいだし。 

「ずっと一緒だよ、ダンナさま」 
「ひゃ?」 
「ちょ…ちょっと、栞菜…」 

うん、ダンナ様。 
マネージャーさんが私のダンナ様になってくれるのはまだ先のお話。 
それまで私をよろしくね 



从*´∇`从<マネ、おかえり (マネ)<ただいま 从´娘`从<おかえりだもんに〜 (マネ)<ただいま、今日もいい子にしてたか? 从´娘`从<うん、元気にいい子でした 从´娘2`从<パパ〜おかえりだもんに〜 (マネ)<ただいま。お前も元気にしてたか? 从´娘2`从<うん。バリバリ元気 从´娘3`从<パパ〜おかえりだもんに〜 (;マネ)<た、ただいま…お前も元気にしてたな、顔でわかるぞ 从´娘3`从<私にも元気かって聞いて 从*´∇`从<そうだよ、全員にちゃんと聞く (マネ)<…三回も同じ事やるとキツいよ… 州*‘ o‘リ<パパ〜おかえり。お仕事お疲れ様〜 (マネ)<ただいま〜 州*‘ 娘‘リ<パパ〜おかえり〜 (マネ)<ただいま〜大きくなったな〜抱っこしてやる 州*‘ 娘‘リ<ありがとう〜私大きくなったらパパのお嫁さんになる♪ (マネ)<嬉しいこと言うな〜パパ待ってるぞ 州♯‘ o‘リ<ダメ〜パパはりぃのでしょ〜抱っこも禁止 (;マネ)<娘相手にはりあわなくても… 川*^∇^)||<マネージャーさん、おかえり〜ご飯できてるよ (マネ)<ただいま〜いい匂いするな 川*^∇^)||<今日はカレーだよ。マネージャーさん大好きでしょ (マネ)<うん、友理奈のカレーは最高だからな 川*^∇^)||<ありがとう〜♪照れちゃうな〜 川^jr^)||<パパ〜おかえり〜 (マネ)<ただいま〜お前大きくなったな… 川^jr^)||<うん、また大きくなったよ。あれ?パパ小さくなったね (;マネ)<お前が大きくなったんだよ…つうか、大きくなりすぎ… 川*^∇^)||<マネージャーさんも子供に負けないようにうんと食べて大きくなろうね (;マネ)<今さら大きくはならないよ… 川^jr^)||<パパ〜どっちが先にママを抜かすか競争だぁ〜 川*^∇^)||<賛成〜面白そう♪頑張ってね、マネージャーさん (;マネ)<だから、俺はもう大きくならないって… 从o゚ー゚从<あなた、おかえり。お風呂にする?夕飯にする? 从*o゚ー゚从<それとも私かしら? (*マネ)<茉麻にする♪ 後日 (マネ)<あれ?うちの子供たちがいないな 从o゚娘゚从<あなた、私にする?それとも私にする? 从o゚弟゚从<姉ちゃんにする 从o゚娘゚从<そこは茉麻にするでしょ。やり直しね 从;゚弟゚从<はぁ〜い 从o゚娘゚从<あなた、私にする?それとも私にする? 从o゚弟゚从<茉麻にする〜 从o゚娘゚从<あなた〜私を抱き締めて〜 从o゚弟゚从<わ〜い 从o゚娘゚从<ムギュ〜 从;゚弟゚从<ね、姉ちゃん…死んじゃうよ…弱くして (;マネ)<何て遊びしてるんだ…しかも最初の選択肢は茉麻以外ないのか…茉麻、注意した方が… 从*o゚ー゚从<恥ずかしくて注意はできないとゆいたい 川*^∇^)||<マネージャーさん、とうとう息子に抜かれちゃったね (;マネ)<はは…まさか小学生のうちに抜かれるとはな 川^jr^)||<パパはママの身長抜けなかったね。残念 (マネ)<息子が大きくなったのは喜ばしいぞ。うんうん、いいことだ 川^jr2^)||<パパ〜僕を忘れないでよ。今度は僕がパパと競争するよ 川*^∇^)||<いいね〜やろうやろう♪パパも賛成してくれるよ (;マネ)<どうせすぐ抜かれるんだ…でも拒否できないよな 川*^∇^)|| 川^jr^)|| 川^jr2^)||<ワクワク♪ワクワク♪