「行ったか、ジミーの奴」 「んぐ…んごっ…」 「そういやお前を尻の下敷きにしていたんだっけな」 「早くどけ。全く、この変態が」 「馬鹿を言え。俺はヒーローだ。市民の平和を守るヤジマンだ」 素性を隠し、市民を守る為に戦うヒーロー、それが俺の真の姿。 俺は手にもっていた下着を被り直し、特撮ヒーローのごとく変身ポーズを取る。 みたか〜須藤よ、我が勇姿を。 「…お前に関わったばかりにジミーを逃がしてしまった…そして、大事な妹をまたも奪われてしまった」 「よせ、男の嫉妬は見苦しいぞ。お前は大事にし過ぎて過保護なんだ。もう妹離れする時期なんだ」 「変態が正論を言うのがこんなにムカつくとは思わなかった」 須藤、握った拳は振るわずにしまっておけ。 舞美にしても茉麻ちゃんにしても巣立つ日がくるのだ、その日までその拳は振るうな。 「さて、そろそろ帰るかな。おっと、その前にまた注意しておくぞ。ジミーと茉麻ちゃんの交際は認めろ。お前が障害になればなる程二人は燃えるぞ」 「ちっ、お前まで手を貸すからな。いくら俺が制裁しても無駄なんだろ」 ようやく話がわかるようになったじゃないか、進歩したな。 猿が類人猿になった瞬間か。 「お前がようやく折れたところで祝盃といこうか」 「そんな事するな、アイツに負けた自分が益々惨めだ」 「気にするな、兄貴は遠くから眺めてるくらいが丁度いいのさ」 俺は一人語りながら一歩先を歩く。 須藤がそれについてきてるとばかり思いながら歩く俺に…突然声がかけられた。 「なぁ、須藤。俺は舞美が彼氏ができたと知ってショックはあったが、それ以上に見守ろうとだな…聞いてるか?」 「聞いてるよ、犯罪者君。そんなもの被って何をしてるのかな」 みれば隣には制服姿の警官が一人で、肝心の須藤がいない… 「こ、これは…単なる仮装で。そう、ヒーローごっこをしてるんだよ」 「ヒーローはそんなもの被らないだろう。君、ヒーローごっこする年でもないだろう。さぁ、交番まで来てもらおうか」 「は、離してくれ。俺は市民を救うヒーローなんだ。さっきも一人助けたばかりで」 「詳しくは署で聞いてあげるから。ね」 「離せ離せ〜俺はヒーローだ〜」
从#・ゥ・从<信じらんない! 从・兄・)<いやあ悪いなわざわざ迎えに来させて 从#・ゥ・从<お兄ちゃんとはもう口きかないからね! 从・兄・)<それはやだな。俺はお前の大事な人を守ったんだぞ 从#・ゥ・从<なんでわざわざ私のパンツかぶってくのよ! 从・兄・)<あれは須藤を困らせるためのある種のいやがらせかな? 从;・ゥ・从<・・・呆れて怒る気力も無くなっちゃった 从・ゥ・从<もう変なことしないでよお兄ちゃん 从・兄・)<ジミー次第だな。あいつが何もしなきゃな 从・ゥ・从<・・・ 从*・ゥ・从<お兄ちゃんは一人しかいないんだから。ムチャしないで 从・兄・)<舞美・・・ 从*・兄・)<今日はかわいいな。一緒に寝ようか? 从*・ゥ・从<・・・ばか