「このマグカップ可愛くない?これにしようよぉ〜」 
「う〜ん、いいけどさ。本当にペアで買うの?更に言うと俺の家に置くの?」 
「はい、決定〜♪ないと皆同じで困っちゃうじゃん」 

千奈美は俺が持つ籠に二つマグカップを入れると、そそくさと別のコーナーに移った。 
千奈美は学校が早く終わり、コンサートのリハーサルまで空いた時間を有効に使おうと俺を買い物に誘ってきていた。 
俺も丁度外回りに出ていたから、迎えに行くついでとホイホイついていってたらこれだ。 
俺の部屋にベリキューのメンバーが出入りしてだいぶ経つが、彼女たちが自分専用の物なんて一つもなかった。 
そこで千奈美は皆と同じじゃなくて自分だけが使う物が欲しいと言い出したのだ。 

「随分買ったな〜買い忘れないな?」 
「たぶんね。これであの部屋もだいぶ変わるね。何だか新婚さんの部屋みたい」 

浮かれた顔してその場でクルクル回る千奈美はとても嬉しそうだ。 
リハーサルもこれくらい嬉しそうに臨んでくれるとマネージャーとしてはありがたいんだけどな。 

「ねぇ、まだ時間あるしスーパーで買い物していかない?」 

時間があるといってもリハーサルには必ず間に合わないといけないしな。 
かといって、この期待に満ち溢れた瞳を前にダメだとも言い切れない。 

1 寄るか、まだ時間あるし 
2 スーパーならいつでも寄れるからまた後で 
3 リハーサルの後にしないか? 



まだ時間はあるし、スーパーに寄るか。 

「今日は金曜日だし明日学校ないから泊まるね。だから、夕飯は期待してて」 
「あいよ。期待しておくことにするよ」 

カートを押して店内を歩く姿をみると、まだ可愛い高校生なんだなと再認識してしまう。 
この前も制服姿にエプロンつけたりして、幼な妻として頑張ってくれてたな。 

「ちょっと〜あなた。何ニヤけてるのさ。はい、手伝う」 
「あなたはやめろって言ってるだろ。茉麻が言うのと違って照れ臭いんだ」 
「顔が紅くなってる〜照れるなよ。結婚したら毎日言われるんだぞ、あ・な・た」 

千奈美は俺にカートを押させると、腕を絡ませて隣を歩く。 
時折、俺と目をあわせると「照れるなよ」とからかってくる。 
今までからかわれていた相手の弱点をみつけたとばかりに『あなた』を連呼する。 
あなた禁止令でも発令するかな… 
列に並び、自分たちの番が今か今かと待ちわびていると千奈美がふと話し始めた。 

「スーパーのレジ羨ましいな〜」 
「またそれか。アンケートでもレジやりたいって答えてたよな」 
「うん、ずっと前からやりたかったんだよね。それに千奈美さんもレジやってたんでしょ?」 
「あぁ、ちぃはレジやってたな。ちぃはおっちょこちょいだからよくお釣返し間違いしてたけどね」 
「わ、私はちゃんと返しますぅ〜」 

ちぃか、二人きりで秘密でバイトしてたんだよな。 

1 懐かしく思い、千奈美に話し出す 
2 思い出より今は千奈美との会話中だ 
3 会計済ませないとな 



俺たちが会話している最中にどうやら番が来たらしい。 
会計を済ませ、スーパーを後にする。 
会計の間、千奈美はレジでバイトする女の子に実に羨ましそうな視線を送っていた。 
見られていた女の子は千奈美からの熱い視線にちょっとたじろいでいたが。 

「そんなにレジ打ちたいのかよ。珍しいな、お前は」 
「そうかな〜普通じゃん。いらっしゃいませ〜ありがとうございました、って言ってみたいの」 
「やれやれ。ちぃと同じこと言ってるよ」 
「本当に〜♪気があうな、千奈美さんとは」 

すっかり有頂天気味の千奈美を乗せ、車はリハーサルのあるスタジオまで走り出した。 
その車中、俺は千奈美にちぃとの思い出を話してやることにした。 

「緊張するね。お客さんに向かっていらっしゃいませ〜って言うのさ」 
「しっかりやれよ。ちぃのせいで客減ったら怖そうな店長にお仕置きされるぞ」 
「変なプレッシャーかけるな。失敗したらジミーっちのせいにするからね」 
「自分の失敗を俺のせいにするな。俺は忠告してあげたの」 

ちぃは春からバイトを始めると言い出し、俺にも一緒にやらないかと誘ってきた。 
いつもの冗談程度に思っていたんだが。、本当にやるとは思ってもみなかった。 
しかし、バイトにうるさい学校だからと隣町のスーパーに決めたのだ。 
そして今日はその初日だ。 

「そうそう。ねぇ、ちぃはエプロン姿似合うかな?」 

ちぃはエプロンの隅を持ってはにかんできた。 

1 馬子にも衣装とからかい半分に 
2 とても似合うと褒める 
3 に、似合うんじゃないかと顔を背ける 



今日が初日だからだろう、エプロン姿が初々しさに溢れるちぃは可愛い。 
とくにあのたれ目スマイルがやけに眩しいくらいだ。 
見ている俺まで照れ臭くなるようなちぃのエプロン姿。 

「早くぅ〜バイトの時間になっちゃうだろ。どう?」 
「に、似合うんじゃないか」と言って俺は顔を背けた。 
「そう?やっぱりね〜似合うって言ってくれると思ってた。何何、あんまり可愛いから照れてるんだぁ」 
「ちょ、調子に乗るな。お前にしては似合ってただけだろ」 
照れてる俺をみてちぃは自信がついたか、笑顔がもっと輝いてみえた。 

「徳永さん〜時間よ。早くいらっしゃい」 

ちぃを呼ぶレジの担当者の声がかかり、ちぃは名残惜しそうに走っていく。 
その後ろ姿を見送る俺を途中振り返り、ちぃは笑いかけてきた。 

「ジミーっち、お前もエプロン似合ってるぞ。仕事ガンバ」 
「おう。お互いに頑張ろうな」 

当時、俺たちの学校は進学校な為バイトは許可を取らないと出来ない仕組みになっていた。 
桃子先輩は家庭の事情で許可が下りていると聞いたことがある。 
苦労人なのにいつも笑顔で健気、桃子先輩が男から人気があるわけだよな。 
で、話を戻すと特別な理由のない俺とちぃは当然許可が下りるはずはなく、秘密に始めたのだ。 
秘密にしているのがまた俺たちにはスリリングを味わうようで、バイトの楽しみの一つになっていた。 

「エプロン姿とか家庭的なのに弱いんだね、マネージャーは」 
「うるさいぞ。お前も調子に乗らないの」 

話をしている内に、車はスタジオへと到着した。 
リハーサルが始まると、さっきまでの笑顔は消えて真剣な表情になっている。 
プロだもんな、千奈美も皆も。 
ダンスも心なしか切れ味が増している気がする。 

「ちぃ、今日はやたら張り切ってるね。何かあった?」 
「いや〜別に〜何でもないよ。コンサート近いからってだけだよん」 

誰の目にも明らかなくらいに千奈美の頑張りは普通じゃない。 
ちぃが千奈美にエネルギーをくれたのかな。 

「あのさ、今日は家行ったらダメかな?」 
「お疲れ様。今日?今日は…」 

俺が最近千奈美と急接近してから、やけに千奈美が機嫌がいいと側にいたがる。 
雅ちゃんは千奈美をどこかライバル視している。 
今日も千奈美が機嫌いいから俺と何かあったと読んでいる。 
しかしな、今日はダメなんだよ。 
幼な妻と約束があるし、ペアの物もいずれバレるとはいえ見られたくない。 

1 今日はごめんと申し訳なさそうに 
2 今日は萩原君と会うからまたにしてと嘘をつく 
3 千奈美といたいんだと告白 
4 冗談ぽく千奈美とエッチするからダメ〜 



今までは俺がいくら浮気しようと一時は怒って口を聞いてくれなくても許容していた面はあったと思う。 
栞菜ちゃんに夢中になろうが、戻ってきてくれる自信もあったのかもしれない。 
でも、千奈美は同じグループでいつも一緒にいただけに栞菜ちゃんのそれとは違う。 

「今日はごめん」 
「そうなんだ。いきなりだったし仕方ないよね」 

雅ちゃん、ごめんな。 
「ねぇ暗い顔してるよ。どうしたの?」 
「何も。平気だよ」 
「嘘はよくないぞ。この千奈美さんの目は誤魔化せないよ」 
「…」 

千奈美に雅ちゃんとの事なんか言えそうにない。 
千奈美のスマイルをみたらいつもなら笑顔になれるんだけどな、でも今は辛い気持ちになってしまう。 
どっちも好きなだけにどちらかを優先させるとこうなるんだ。 

1 何も言わずに千奈美に膝枕してもらう 
2 雅ちゃんとお前の間で揺れているんだと正直に打ち明ける 
3 あえていつも通りに振る舞ってみる 



「お前と雅ちゃん、二人の間で揺れているんだ」 

俺は考えに考え、千奈美に正直な気持ちを打ち明けた。 
悩んでいる事を隠せば、千奈美にも余計な気を使わせてしまう。 
それならいっそ、全てをぶちまけた方がいいんだ。 

「ふぅん、そんな事か〜」 
「そ、そんな事かって。お前、俺が真剣に悩んでるのにそれはないだろう」 
「だってさ〜前からじゃん。そんなの。前には私って選択肢はなかったのかもしれないけど、前からそういう悩みはあったでしょ」 

千奈美は大した悩みじゃないばかりに笑っている。 

「マネージャーは優しいというか優柔不断というかさ。だから驚かないよ、そんな事じゃさ」 

千奈美、悟り開いているみたいだ。 
俺が知らないうちに随分と大人になったんだな。 

「ほらほら、そんな情けない顔するな。笑顔笑顔」 

千奈美は俺の目尻とほっぺたを引っ張り、笑いかけてくる。 
ちぃも俺が暗い顔して落ち込んでいるとこうしてくれたっけ… 
どこまでお前は俺のツボをついてくるような事するんだよ、だから雅ちゃんだけに絞れないんだ。 

「泣き虫〜すぐ泣く。全く」 
「千奈美、しばらくこうしてて」 

頭を優しく撫でてくる千奈美の手付きに俺はいつも以上に甘えてみたくなった。 

1 生足を頬擦り 
2 我慢できない、玄関だけど抱きつく 
3 まだ頭を撫でていてほしい 



「まだ頭を撫でていてほしいな」 
「甘えん坊。こんなに大きい子供がいるのは茉麻だけで十分だよ」 

千奈美は優しいな、ずっと頭を撫でていてくれる。 
この日、千奈美に抱きしめられながら俺は眠りについた。 
起きた時には千奈美の姿はなく、隣は空になっていた。 

「おはよう。よく眠れたみたいじゃん」 
「おはよう。何してるの?」 
「昨日買ってきたマグカップとかを棚に並べてるんだよ。ほら、マネージャーも手伝ってよ」 

俺は千奈美の隣にいき、一緒に作業を手伝うことにした。 

「こうしてるとやっぱり夫婦みたいだよね?ね?」 
「かもな」 
「でしょ〜しかもまだ新婚さんなんだよ」 
「一番盛り上がってる時期だな」 
「そう、こんな風にさ」 

千奈美は隣に立つ俺にキスをすると、また棚の整理を始めていた。 
雅ちゃん、本当にごめんな。 
皆の間で揺れている俺だから、君だけに絞れなくて。 
そして、千奈美。 
ごめん、それとありがとう。 
こんな俺だけど認めてくれて。 

「いつかお前が俺の隣にずっといるのもそう遠くないかもな」 
「何かいった?」 
「ううん、何も。さあ、これ片付けたらデートにいくか」 
「うん」 


从*´∇`)<マネージャー大好きだよ (*マネ)<えへへ…なんだか今日の千奈美はいつもよりかわいいなぁ チュッ 从*´∇`)<す、するならするっていえよぉ (*マネ)<言ったら簡単にさせてくれないだろ −−−−−−ピクッ−−− リl|*´∀`l|<今マネージャーが誰かとキスしたんだよ 从;・ゥ・从<え?いきなり何言ってるのえり リl|*´∀`l|<…いや、頭の中にそんな映像が浮かんだんだよ リl|*´∀`l|つ¶<しつこく電話かけて妨害してやるんだよ 从;・ゥ・从<やめなよ ノソ;^ o゚)<おとなげないケロ ノk|‘−‘)<お姉ちゃん、気持ちはわかるけどよくないかんな リl|*´∀`l|<いったい誰がマネージャーと…そこまではわからないんだよ ノk|*‘ρ‘)<(…千奈美ちゃん、そろそろ狙い目だかんなジュル) リl|*´∀`l|<梅田えりかの不思議な力を見せてあげるんだよ 从・ゥ・从<? リl|*´∀`l|<ふっふっふっ リl|*´∀`l|<変身! 梅・ゥ・从<ケッケッケッケッケッ Σ从;・ゥ・从<いやあああ?!えりが私に?! 梅・ゥ・从<ほーらおまたをおっぴろげちゃうんだよ 从;・ゥ・从<やめてこの変態!いや〜〜〜! 梅・ゥ・从<ケッケッケッケッケッ