「好き」 
「…俺もだよ雅」 

なぜだろう。今日の雅はいつもより綺麗だ。 
「ん、んん」 
俺の唇を舌でなぞる雅、いつにも増してエロいよ。 
「…覚悟してね、もうずっと離さないから」 
俺のそれにまたがる雅。 
…いいよ、お前のすべてを受けとめてやる。さあおいで 


¨ジリリリリリリリリリリ¨ 

なんだようるさいな、せっかくいいとこだったのに! 
「………はっ」 
…夢かよ。雅とやれそうだったのによぉ。 
いま何時だ? 

「五時?!」 
そうだった。今日は、あの日だったんだよ。雅と約束してたんだ 
…だからあんな夢を見たのか。期待を込めて 

最近また疎遠だったからなぁ。思い切って俺から誘ったんだ。 
えっと確か 

1 二泊三日の温泉旅行… 
2 早いけど海にいこうって 
3 山登りにいこうと 



二泊三日の温泉旅行、思い切って誘ったんだ。 
そしたら最近ツンツンしてる雅ちゃんは案の定首を縦に振らずに俺に襲い掛かり… 
「あいててて、まだ痛むのか」 
よく歯が折れなかったわ。意外と打たれ強いのかな俺って 

結局最後まで本人の口から行きたいと聞けなかったな。 
なんか、好きにすればとか言って気がする。 
俺としてはこうなったら意地でもデレにしてやりたくなったのだ 

ちょっと早く起きすぎたかな。時間に余裕をもって行動するのは大事だけど、早すぎた。 

1 雅におはようコール♪ 
2 長い戦いになるから一発抜いておく 
3 雅を迎えに行く 



ちょっと早いけど雅におはようコールだ。 
当然起きてるよね、愛する人と二人きりで旅行なんだし。 

¨プルルルルルルルル¨ 

早く出なよ、出たいんだろ。なあ早くぅっ 

¨プルルルルルルルル¨ 

おいおい焦らすのうまいんだから。俺のただの放置と違って雅は焦らしの天才だなぁ 
…そろそろ出ろよ、出ないと怒るぞ。 
¨…ガチャッ¨ 
出たぁ!さあ聞かせてそのかわいい声を 

¨………うるさい¨ 

め、めっちゃ不機嫌な顔が浮かんできたぞ。 
¨何か用?¨ 

いや、何か用ってことはないだろ。 

1 今日は何の日だ?わかってるだろ 
2 まさかあの日か?機嫌が悪いのは 
3 …ごめん、掛けなおすよ 



「今日は何の日だ?わかってるだろ」 
¨……あんたまだ家なの?¨ 
「え?ああそうだよ。それより今日は」 
いきなり雅の声が強くなった。 
¨さっさと支度して家出なさい!私はあんたより早く出てるわよ!¨ 
ええ、うそぉ?!まだ起きたばかりなのにぃ。 
…それにしても俺より早く出てるなんて。やっぱり俺が好きなんじゃないか雅ったら 
「俺より早起きするくらい楽しみだったんだ。雅ったらうれしかったんだな、俺に誘われ」 
¨早く!!1分以内に出なさい!!¨ 
「はい、はいはい、わかりました!怒鳴らないでぇ〜ひぃいーん…」 

なんだよぉ、雅ちゃんのバカぁ。そんなに怒らなくてもいいじゃないかよぉ… 

「あれ?!」 

なんともうすでに家の前にいた。しかも、しっかりおしゃれしちゃって 
「どれだけ待たせれば気が済むの?もう5分も待ったよ」 
「5分ならたいして…」 
「ん?」 
だからにらむなってばぁ、ひぃい〜ん 

1 早く車に乗ってもらおう、これ以上怒られるのはいやだ 
2 もっと怒らせて朝から殴られるのもいいかしら 
3 電車でいかない?ゆったり、さ 



「早く乗って雅」 
「何?呼び捨てなの」 
「いいから乗って!」 
なんとか車に乗ってもらえばこっちのもの。少しはおとなしくなるだろう 
「長いから途中でしっかりトイレにいっといた方がいいな」 
「………………」 

あーあ今度は黙っちゃった。やれやれ 
「雅……ちゃん。最近あんまり話できなかったね」 
「………………」 
「雅ちゃん。お腹すいてない?ねえ」 
「………………」 

そうやって黙られても困っちゃうのよねぇ。 
しばらく気まずくなりそうだなこりゃ 


 「着いたよ」 
およそ二時間、ほぼ雅ちゃんはしゃべらなかった。 
前にツンとした時もこんなにしゃべらなかったことはない。 
「何か言って。寂しいよ」 
「………………」 

怒ってしゃべらない感じではない。 
多少は怒ってるだろうが、見た感じでは何かしゃべり辛そうな… 

1 荷物を部屋に置く 
2 先に散歩しようか 
3 なんだよ、もうエッチしたいの? 



荷物を部屋に置いてこよう。 
「…いい景色だなぁ」 
それなりに広い部屋に、開いた窓から見える自然の景色。 
ここにはいい空気が流れてるなぁ… 
「ぶっ!!」 
寝室を見て思わず吹き出してしまった。 
大きめの布団に枕が2つ並んでる、こ、これって…! 
ああ、なんということだ。今の俺たちにはあまり良くない構造じゃないか。 
「何やってんの、この布団!」 
「雅ちゃん!いや違うよ、最初からこうなってて」 
あたっ、また殴られた。なんでこんな目にあわなきゃならないんだよ。 
「もう信じらんない!あんたの頭の中ってそういうのしかないわけ?!」 
「な、何をいまさら…あっ待ちなさい!こら!」 

雅ちゃん走ってどっかいっちゃったぁ。んも〜なんなの! 

1 電話で呼び出しだ 
2 お土産屋でヒワイなお土産を買って見せ付けてやる 
3 …そっとしとくか。先に温泉入ろう 



ああなったら雅ちゃんは手が付けられなくなる。 
先に温泉入ってあとでまた話をしよう。 

「ぶっ!!」 
また吹き出してしまった。その立て看板を見て 
「こ、こ、こん…!」 
なんということだ混浴とは!さっきの布団といいなんなんだこの旅館は! 
俺はやましい気持ちで選んだわけじゃないのに… 
まったくないと言えばそれは嘘になってしまうが、そんな気持ちはあまりなかった。 
…こんな朝早くじゃ人はいないだろう。さっさと入ろう。 

おや?湯けむりの中に人影が! 

1 なんだ男か。つまんねぇ 
2 女性の方が!し、失礼しました! 
3 なんだよじいさんにおばあちゃんかよ!ハズレじゃねーか! 
4 あら雅ちゃん。ずいぶん早い入浴なのね 



「きゃあああああっ!!」 
聞き覚えのあるその声は、み、雅ちゃん?! 

「おお!みみ雅ちゃん、ずいぶん早い入浴だね」 
本当に早いな。ついさっき別れたばっかりなのに。 
「なんであんたがここにいるのよぉ!!」 
「俺も入ろうって思ってたからさ」 
熱い、熱いよ、そんなにお湯をかけないでくれ。 
「出てって!邪魔なのっ、バカ、スケベ!バカ!」 
「もう聞き飽きたよバカとスケベは。たまには違う悪口を言ってみろ」 
「この、種なし!!」 

な、な、なんだと…? 
じぶんでも薄々気付いてはいたがそれを言うとは、この…! 
「だって種なしでしょ?まだ体に変化がないんだもん」 
「あったら洒落にならないだろうが。バカ」 
「あんたの方がバカでしょ」 

だまって聞いてればこいつぅう〜〜!もう許さない、種なしだなんて男を否定されたのも同じだ、悔しい! 

1 …怒るのもおとなげないか。風呂入って仲直りしよう 
2 お前なんか胸無しくびれ無しだろ! 
3 本当に種がないか試してやろうか?足を開け雅! 

4 凹んで俯いたまま部屋に戻る 



「お前なんか胸もくびれも無いだろ!」 
カッとなってつい言い返してしまった。 
「うるさいわねッ!!」 
「また殴った!そうやってすぐ殴るんだから雅は」 
「呼び捨てにするな種なし!種なし!」 
そんなに連呼されると、だんだんへこんでしまう。 
ひどいわ雅、私をそんなふうに見てたなんて! 
「お前なんかキライだ!この棒女!」 
「なんですって?!こいつ、今のは許せない!」 
「また暴力かよ、あ、痛い、やめて痛い!」 

…まるで子供の喧嘩だな。我ながらみっともない。 
だがカッとなってしまってはもう自ら退くことができない。 
「棒女、棒女!何回でも言ってやるぞ」 
「そのおしゃべりな口を黙らせてやるんだから!」 
濡れたタオルで口をふさがれ、危うく死にかけた。 
「み、雅の、バカ、はぁはぁ」 
「本当に殺すわよあんた…」 

1 もうお前なんか知らない!先に寝る! 
2 悔しいから殴り返す 
3 風呂に沈めてやる 



もはや温泉どころじゃなくなっちまった。もう知らない、お前なんか知るか! 
「どこいくつもりよ」 
「…もう寝る。お前なんか知らない」 
「………………」 

いくらなんでもツンとしすぎだぞ。さすがに嫌になった。 
「なんだよ雅ちゃんてば。せっかく誘ったのにあの態度は」 
ろくに温泉にも入れなかった。やれやれ、つまらないことになっちまったよ。 
「…今ごろ1人で温泉入ってんのかな」 

…寝てるあいだでも雅ちゃんのことばかり考えてしまう。 
気まずいなぁ。帰ってきたらなんて話そうかな。 
まだ時間は早いか。今から寝たら夜寝られないな 

1 温泉に戻る 
2 いいや寝よう 
3 外をぶらつく 



ちょっと散歩するか。このまま何もしないのもつまらない 

わりとひらけてる地方の旅館を選んだせいか、人は多かった。 
「いい空気だな」 
…行き交う人たちは都会の人と顔つきがどこか違かった。おだやかに流れる時間を感じる 
日々の忙しい時間を忘れるかと思ったが、無意識に比較してしまうので忘れられない。 
「お、これかわいいなぁ」 
土産物屋でその地方の特産物やマスコットらしき物を見る。 
「喜ぶかなぁ雅ちゃん」 
(ださっ、あんたセンスないわね!) 
思わず頭の中で彼女の声や表情、反応する様が流れた。 
自分でもちょっと驚くくらい鮮明に… 
「うるさいな顎…」 

つい頭の中の彼女に言い返してしまい隣の客に変な目で見られてしまう。 
「どうしてっかなあいつ」 

1 戻ろう 
2 お土産買って戻るか 
3 まだ戻らずうろつく。何か違う体験できるかも 



…戻ろう。あいつのとこに。 
「これ、ください」 
買ったのは時計。これなら変な反応はしないだろう。 

「……………」 
いた。そっとふすまを開けると、雅ちゃんが座って雑誌を読んでいた。 
ばれないようにそーっとあけて、息を殺して近づいていく… 
「わっ!」 
「きゃああああっ?!」 
ははは、いい反応だな。 
「俺がいなくて寂しかった?」 
「そんなわけないでしょ!」 
俺の言葉に食い気味で突っ掛かってきたな。 
今日の雅ちゃんはなんだか懐かしさを感じるよ。 
「ホントに?」 
「当たり前でしょ!あんたなんかいなくたってね、別に」 
「目を見て言わなきゃ失礼だよ雅ちゃん」 
「うるさいっ!」 
ああ、懐かしい…殴られるのは勘弁だけどこうやってツンとしてなきゃつまらないな。 

最近じゃ俺の方が軽くあしらわれたりしてたから、俺がこうやってできた方がな。 

1 二人で時を刻もう、と時計を渡す 
2 もう一回温泉入らない? 
3 卓球しよう。あ、その前に浴衣に着替えて 
4 エッチしようぜと言って思い切り拒絶されたい 



「なあもう一回お風呂入らない?」 
横からのぞく様に雅ちゃんに聞いてみた。 
「………………やだ」 
「結構間があったね断るまで。入りたいんでしょ」 
「なんでここで脱ごうとするのよ、こらっ!」 
「先にいくよ。ついてきて 
「勝手にしたら。行かないよ」 

そわそわしてるな雅ちゃん。入りたいくせに 

「早く来ないかなぁ雅ちゃん♪早く来ないかなぁ」 

さいわい温泉の中には誰もいなかった。雅ちゃんが来たらエッチできそうだ、ふっふっ… 
お、きたきた。やっと来たか雅ちゃん。意外に早かったな 

「…なにその顔。にやにやしちゃって 
「待ってたよ雅ちゃん!相変わらず胸無いなあ」 
「殴るよ」 
「も、もう殴ってるじゃん…」 

1 いっしょに入ろう、ほら 
2 背中流してあげる 
3 もう我慢できない!やらせろ! 



「背中流してあげる!」 
「いいよ…」 
「遠慮しないで座って」 

…いい背中だ。美しいよ… 
「やだ、くすぐったい」 
「そう?じゃ強くしようか」 
「だからいいってばぁ」 
えへへ、嬉しそうだな。さっきより顔が笑ってるから。 
「あっ手がすべった♪」 
わざとお腹の方に手をやっても怒らなかった。 
よし、だったらこのままおへその方まで洗っちゃえ 

「………………」 
おへそに指を入れたら雅ちゃんに手をつかまれてしまった。 
「…あの、さ…」 
俺に顔を見せないままそっと話し掛けてきた。 

「…ずっと、そっけなくて、あの、ごめん」 

きたか?きたのか? 

デレがきたのか! 

1 …悪いのは俺だよ 
2 あ?聞こえないぞ、と聞き返す 
3 かまわずおへそをくりくりしてやれ♪ 



「…悪いのは俺だよ」 
「……いや、私が悪い…」 
「雅ちゃんが怒るのも無理ないって。ね?」 
「いいの、やめて」 

…小さくて、消えてしまいそうな声。 
さっきはあんなに怒ってたのにデレになるとこんなになってしまう。 
「…ホントにごめん」 
「いいよ。私のこと、キライになったでしょ?」 

おい、何言ってるんだ雅ちゃん 
「だって、さっき、き…キライだって…」 
雅ちゃんの声が震えてきている。その肩も… 
「いやあれは、ちがうんだよ。キライになるわけないじゃん」 
「うそだ…キライになったんでしょ。だからさっきお風呂からいなくなったんだよね」 

いや違うよ!違うよ雅ちゃん! 
「ごめん、やっぱりもう出る。ごめん」 
「どこにいくつもりだよ。待って、いかないで」 

1 すぐいじけちゃうんだな。なぐさめてやるよ 
2 離さないぞ… 
3 離れると泣くぞ雅 
4 …じゃもう寝る?エッチしなくていいの? 



「離して」 
「いやだ。離さないぞ」 
「…お願い、離して」 
「絶対に離さない!」 

君を離しはしない。 

「…さっきはあんなに悪口ばかり言ってたのに」 
「お互い様でしょ。傷ついたなぁ種なしって」 
「……ごめんなさい」 

雅ちゃんの口からその言葉が出るとはね。種なしもそうだけどごめんなさいっていうのが… 
「……………」 
雅ちゃんは黙ってしまった。最初は俺の抱きつく腕を離そうとしていたが今は何もしてこない。 
「…愛してる」 
「……………」 

雅ちゃん、耳まで真っ赤になってる。 
「聞こえなかった?じゃもう一回言うよ。愛してる」 
「聞こえた!もういいったらぁ!」 

1 わざとまた言うぞ 
2 雅ちゃんから言ってほしいな 
3 …エッチしようか?雅ちゃん 



「そうだよね。言われるのはもういいよね…」 
「………うん」 
「じゃ今度は雅ちゃんから言ってほしいな」 
「はあっ?!」 

言われるのがいいなら、次は言う方になってほしいな。 
「あれ?まさか愛してないとか言うつもり」 
「そっそうよ!誰があんたなんか!」 
今さらまたツンになろうとしても遅いぞ。 
「いつでも…いいよ。雅ちゃんのペースで」 
「だっ誰がそんなこと言…うう、う〜〜〜」 

雅ちゃんみたいなタイプが簡単にいうはずがない。 
だからこそ聞きたいんだ。そのいうはずがない言葉を。 
「もうっ知らない!」 
そしたら雅ちゃん、お風呂からあがっちゃったよ… 
「おいおいそりゃないだろ!待ってよ〜!」 
ちゃんと服着ないと風邪ひくよ、雅ちゃーん。 

「………………」 

また黙っちゃった。 
「浴衣可愛いね」 
「もう何回も聞いたよ」 

ホントに似合うから言ってるのにつれないなぁ。 
時間はもうすっかり夜になっていた。流れるのは早いな 

1 もう寝ようか。ほらおいで 
2 また散歩にいこう 
3 旅館の中を二人で見てみよう 



雅ちゃんを誘って散歩に出かけた。 
「静かだね」 
「夜中だからね。特に地方だとこの時間でもいないね」 
「…うん」 

…俺の腕にぎゅっとしがみついてくる。 
「ねえ、なんか近くない?」 
「…そう?普通だよ」 
いや近いだろ。顔が近いよ…胸も近い。 
残念ながら胸の方はあまりむにゅっとしてないけど言ったら腕を折られそうだから言わない… 
「星きれいだね〜。東京じゃ見られないよねこんな星空」 

雅ちゃんの目、あんなにきらきらしてるよぉ… 

「聞いてる?」 
「き、きれいだな」 
あわてて空を見上げるふりをしてしまった。 
なんだよ、我ながらこんな白々しいまねして。 
いきなりこっち見るからびっくりしたじゃん… 
「このまま、ずっといっしょならいいのになぁ…」 
「えっ?!」 

…今、なんて言ったんだ?見られてどきどきしてたからよく聞こえなかったぜ。 
「…聞こえた?」 
「いや聞こえなかった。なんて言ったの?」 

なんで笑ってるんだよ。 
なんか可笑しくなることでも言ったのか? 

「雅ちゃんエッチしようよ」 
「だめ。たまにはおとなしくしてなさい」 
…雅ちゃんは二泊三日の間ずっとにこにこしていた。 
残念ながらいっしょに寝てもエッチはさせてくれなかったが。 
「させてよぉ〜いいだろ〜」 
「だめだったら」 
ただし、なぜか体を触っても怒らなかった。 
あまりしつこかったりするとさすがに怒られたけど。 
……まぁ、久々にツンっとしたところと、それ以降のデレッとした雅ちゃんが見られただけでも 
勇気を出して誘った意味があったよな。良かったぜ… 

「…ねえ」 
「なんだい」 
すぐ隣で寝ていた雅ちゃんが体を寄せてきた。 
「…キス、して」 
雅ちゃんがおねだりする姿は貴重だ。 
俺に言われておねだりすることはあるが、自分からこうしてくるのは珍しい。 
「してあげない。エッチしてくれないから」 
「…じゃいいよ、こうする」 
そして自分から唇を重ねてきた。雅ちゃんも積極的になってきたんだな… 
「一回しか言わないから聞き逃してね」 
「やだな。ちゃんと聞くよ」 
「…私…あなたといっしょにいたい。おばあちゃんになってもずっと」 


…他の音は聞こえなかった。 
ただ、彼女の声だけが聞こえた。 
ただ、彼女の姿だけしか見えなかった