ベリキューも放送が開始され、ベリーズもキュートも本格的に忙しくなってきた。 
これから進学するメンバーもいるし、ますます俺たちマネージャーが応援してやらないとな。 

「なぁに、ニヤけているんですか?」 
「あ、愛理ちゃん。いや、大したことじゃないよ」 
「えぇと、エッチなことですか?」 
「そんなわけないじゃん。真面目なことだよ」 
「本当ですか?だって、いつもエッチなことしか頭にないって思ってました」 

こんな台詞何度目だろう、まるで俺には性欲しかないみたいじゃないか。 
失礼な、俺だって真面目な時があるんだ。 

「お兄ちゃんの真面目な時ってどんな時か聞きたいなぁ。ね、愛理」 
「何だよ、今度は舞ちゃんまで」 
「当たり前じゃん。熊井ちゃんをインタビュー中に襲ったって聞いたよ」 

あちゃ〜確かにそんなこともあったな。 
公私混同しまくりだよな、俺って奴は・・・ 

「君たちの疑いを晴らすにはどうしたらいいんだい。俺だって真面目にやる時はやるってことをさ」 
「証人をつれてきてくれたら信じてもいいですよ。それもベリーズのメンバーじゃない人で」 

どうするか、ここは誰を証人にしたらいいんだ 

1 頼れる同期 ○○さん 
2 後輩のあいつ △△ 
3 ジミー時代からの友人 萩原兄 



頼れる証人というなら、もうあの人しかいないだろう。 
俺は急遽○○さんにアポを取ることにした。 

「あ、○○さん?忙しいところ、申し訳ない」 
「い、いきなりどうしたんですか?今は現場に来ていてあんまり話せないんです」 

久し振りに話す○○さんは、俺だとわかると何だか嬉しそうな声をしている。 
う〜ん、気のせいかな・・・ 

「それがですね、あなたが以前担当していた小娘たちが俺が仕事サボってばかりだっていうんですよ」 
「は、はい・・・」 
「で、あなたの力を借りたいなと思いまして。でも、無理ですよね?」 
「あ、あの・・・すぐでなければいいですよ・・・あ、あ、でも今じゃないとダメなんですよね」 

ちらっと後ろの二人組みを見ると、早くしてって顔をしている。 
しかしな〜肝心の助っ人がこれじゃ自分でどうにかするしかないかな。 

1 無理いって○○さんに来てもらう 
2 愛理ちゃんたちに頼んで○○さんが来られるまで待ってもらう 
3 自分の問題だ、自分で何とかするか 



無理強いはよくないし、そもそも自分の問題なのだから自分で何とかするか。 
俺が仕事してないようにみせていたのが、原因なんだ。 

「○○さん、ありがとう。迷惑かけてしまったみたいでさ」 
「いえ、少しでも力になりたかったです。また何かあったら声をかけて下さい」 
「うん、わかった。そっちも頑張ってね」 
「はい。キュートのメンバーには元気でやってるって言って下さい。あなたも頑張って」 

あなた、か。 
何だか○○さんに言われると照れてしまうな、母さん以上に。 
○○さんが元気そうにやってるとわかっただけでもよかったとしよう。 

「で、○○さんはどうだったんですか?」 
「無理だって。向こうは現場だしね。ほら、元気出して。また会えるからさ」 
「残念です。○○さんとは久し振りだったし」 

二人ともがっくりきたのか、その様子がみてわかる。 
彼女とは1年近い付き合いだったしな・・・ 
俺からしたら、証人云々忘れてくれてありがたいところなんだけどな。 

「そんな顔するなって。アイスでもおごってあげるからさ」 
「お兄ちゃん、ありがとう。でも、お兄ちゃんの仕事しているところもちゃんとみせてね」 

忘れていたわけじゃなかったのね、舞ちゃん・・・ 
しっかりした子たちだよ、○○さん。 

アイスをペロペロと舐める舞ちゃんの仕草のいやらしいこと。 
舌で掬い上げるようにたれるアイスを舐めていく。 
隣の愛理ちゃんもまた、無自覚なエロスが出ている。 
いかんいかん、俺はちゃんと仕事しているところをみせるんじゃなかったのかよ。 

「お兄ちゃん、どうかした?」 
「いや、何でもないよ。美味しそうに食べるなと思ってさ」 
「怪しいですね、マネージャーさん。目がいやらしいですよ」 

愛理ちゃんに言われ、舞ちゃんはじろっと睨みをきかせてくる。 
何て目線を送ってくるんだよ、舞ちゃん・・・ 

「ば、馬鹿だな〜俺はさっき真面目だって言ったばかりじゃないか。平気平気」 
「怪しい〜ねぇ愛理、ごにょごにょごにょ」 
「それ面白いね。やってみちゃおうか」 

舞ちゃんが愛理ちゃんに耳打ちし、それを聞いてはにかむ愛理ちゃん。 
ちらっとみえた八重歯は今はちょっと怖いよ・・・ 

「お兄ちゃん、エッチなこと考えてなかった?」 
「か、考えてないよ。どうして?」 
「そうなんだぁ〜じゃあ、こんなことされても?」 

あ、愛理ちゃん何をするんだい・・・ 

1 股間をそんな手つきでいじらないで 
2 アイスクリームをそんな舐め方しないで 
3 いやらしい視線を送ってこないでくれ 



悪戯っこな舞ちゃんは俺が苦しむのを見て、すごく楽しんでいる。 
この子って先天的にサドなんだろうな、このどS娘め。 

「お兄ちゃん、素直になりなよぉ〜エッチなこと考えてたでしょ?」 
「ううん、全然だよ。エッチなことは考えて・・・ま、せ、んから」 
「私から鞭で叩かれたりするところ、想像してませんか?マネージャーさん」 
「今日は君たちおかしいぞ。どうしてまたそんなに挑発的なんだい」 
「エッチなこと考えてないマネージャーさんなんて、マネージャーさんじゃないですぅ」 

あ、愛理ちゃん、俺はエッチじゃないといけないのかい・・・ 
大いに結構だが、今はそこを撫でるのはやめて。 
気持ちいいよ、とってもさ。 

「ほぉら、言ったとおりじゃん。エッチなこと考えたんでしょ。だから、撫でただけで大きくなった」 
「舞ちゃん、冷静に観察なんかいいから愛理ちゃんを止めて」 
「無理だよ〜ん、だって愛理も久々だし丁度いいかなって言ってたとこだもん」 
「そうですよ、最近は構ってくれないじゃないですか。そのお仕置きにたっぷり絞っちゃいますから」 

玉袋をゆっくりと指先で撫で、見上げる上目遣いの視線がまた挑発的だ。 
今日はあのスーツを着ていなくても愛理ちゃんが別人だよ。 
舞ちゃんはそれに悶える俺を観察して、鼻で笑うような蔑んだ瞳でいる。 
怖い、でもその視線を送っていてほしい・・・ 

「お兄ちゃん、そこに女子トイレあるから行く?」 

1 いく、いく、いくよ 
2 俺は真面目なんだ、だから行かない 
3 何する気だい!?、力が出ない・・・ 



「俺は真面目なんだ。だから行かないよ、そんなところは」 
「ふん、意外と強情だね。でも、そういうところも可愛いよ、お兄ちゃん」 
「な、な、何を言い出すんだ。大人をからかうもんじゃないぞ」 
「からかい甲斐があるから舞ちゃんに目をつけられちゃうんですよ」 

何てことだ、悪戯の対象が今度は舞美から俺に切り替わったっていうのか。 
それにしても、舞ちゃんは行く行くが怖くてならないよ。 
注意してあげたいところだが、俺には注意できるだけの権限なんてない・・・だろうなぁ。 

「愛理、もうちょっとさ〜お兄ちゃんのアソコうまく撫でてあげて」 
「う〜ん、難しいよ。こんな感じ?」 
「ううん、何ていうのかな〜言葉では言いづらい。いいよ、舞もやってあげる。ね、お兄ちゃん」 
「ま、舞ちゃんまで・・・」 

最近、俺が彼女をある意味では大人にしたけど、だからってこれは成熟するのが早すぎだろう。 
まだ一ヶ月も経つか経たないかだぞ。 

「もうこんなにしてる。お兄ちゃんって本当にスケベだね」 
「お、俺に限らず男なんてそんなもんだよ。スケベさ。俺もスケベさ」 
「だよね〜スケベだよね。よく言えました〜」 
「うおぉ〜・・・それでも、やる時はやってるから社会ってもんが〜うぉ〜」 
「社会が何?真面目なんてつまらないよ、お兄ちゃんは」 
「そうですよぉ〜今まで散々好きにやってきておいて」 

そのツケがこれっていうことなのかい、君たち・・・ 
だからって俺をこんな風に虐めて楽しむのは間違ってるぞ。 

1 きつく注意 
2 しまった、うますぎる・・・ 
3 俺の話を聞いてくれ、頼むよと涙 



ちゃんと話しを聞いてもらえば、わかりあえるはずなんだ。 
俺だって、仕事はこれでもきちんとこなしているってことを。 
それなのに俺の股間はされるがままに膨れ上がる一方だし、それに喜ぶ舞ちゃんと愛理ちゃん。 
どうして、伝えたいことがあるときに限って、こうなるかな・・・やっぱりツケか 

「頼む、俺の話を聞いてくれ。俺もさっきだって仕事をしていたんだ」 
「こっちの仕事?」といって、棒まで掴みだした女帝舞ちゃん。 
「ち、ち、違うんだ。君たちとベリーズの番組を今後どうしていこうかって話を」 
「していたんですか?」と手の動きが緩む愛理ちゃん。 
「そうなんだ。プロデューサーさんやうちのスタッフ揃って会議していたんだ」 
「本当かな?」 
「本当だって。俺の手帳をみてもらえれば、わかるよ。ほら、ここに書いてあるだろう?」 

俺は手帳を開き、二人に会議の内容(ホントは見せてはいけないんだけど)をみせた。 
だが、二人の反応はイマイチだった。 

「これがお兄ちゃんがちゃんと仕事してた証だっていうの?」 
「そうさ。信じてくれよ」 

何故だろう、俺の目から涙がポロリと零れ落ちた。 
俺がいつも仕事を怠けているのがいけないのは重々承知だ、けど信じてくれないのは酷いよ。 
四六時中、ずっと君たちのことで頭がいっぱいなんだ。 

「お、おにいちゃん・・・」 「マネージャーさん・・・」 
「ごめんね、お兄ちゃん」 「ごめんなさい、マネージャーさん」 

撫でていた手も動きが止まり、二人は俺に許してとばかりに飛びついてきた。 
二人とも、やっぱり根が素直な子たちだもんな。 
よかった、まだスケベな俺だけどマネージャーとして認めてくれて。 

「でも、お兄ちゃんがいけないんだよ。いっつもエッチなことするから」 
「そうですよ、だから変な誤解を生んだり、今日みたいな事をされるんです」 
「はい、そうですね。公私混同は控えることにします」 
「それでよし」 

泣き疲れた俺は何だか眠くなってきてしまった・・・ 
いかんいかん、まだ仕事がいっぱいあるのにな。 

「お兄ちゃん、仕事はちゃんとやる。いい?」 
「マネージャーさん、ファイト!!」 

どうして俺はお二人さんに監視された中で、仕事をやらなきゃならないの〜。 
もうちゃんとやってるから勘弁してえ〜 

「お兄ちゃん、この漢字間違ってるよ〜今度中学生になる私でもわかるのに」 
「頑張って下さい、終わったら今度こそいいことしてあげますから」 

舞ちゃんは口うるさく俺の仕事ぶりを観察し、愛理ちゃんは優しく言葉をかけてくれる。 
賑やかな俺のデスクワークはまだまだ終わりそうにない。 
いや、終わらせたら勿体ないかな〜 

「で、いいことって何かな?」 
「あとで・・・ごにょごにょごにょ〜」 
「よぉし、頑張るぞ〜」