明け方… めずらしく早く目が覚めたのでしばらく布団の中でぼーっとしていた。 「…眠れねぇ」 いくら今日が土曜だからって居眠りしすぎたか。さすがに朝から昼まで寝たのはやりすぎたな 「寒ッ!」 ただ布団の中で時間を潰すのも退屈だったから外に出てみた。 そういや…朝早く散歩するの久々だな。まだ空は真っ暗だ チリンチリーーン …お、自転車のベル。 たぶん新聞配達だろう、こんな朝早くから働いてるなんて俺にはマネできないな。 そっちの方にふりむくと 「あれ?早貴ちゃん?!」 「先輩!何してるんですかこんな朝早くから」 1 早貴ちゃんこそ何してんの? 2 ただの散歩 3 ここにいれば会えると思ってたんだ 「え、え、どうしよう。まさか会えるなんて思ってなかった」 なんかあわててるな。俺に会えたのがうれしいのかな… 「ここにいれば会えるって思ってたんだ」 「うそ〜、いいタイミング〜、やだやだ、うそ〜」 信じられないって感じだな。俺もだよ。 「はい!」 「……へ?」 すると、なぜか牛乳を手渡された。 「良かった、わざわざ先輩の家に行く手間が省けました!」 だ、だから喜んでたのか?っていうか何?なんで牛乳なんか持ってるんだ 1 自転車のカゴに牛乳がぎっしり。まさか配達? 2 まさか毎朝牛乳泥棒してるのか。これは口止めか 3 早貴ちゃんのミルク…ハァハァ 「早貴ちゃん毎朝こういう事してるの?」 「毎朝じゃないですけど学校が休みの時はやってます」 そうか。よっぽど牛乳が好きなんだな。 家庭の事情もあるんだろうがそういうのは良くないぞ。 「普段はお父さんやお母さんがやってます」 「なんだってぇ?!」 か、か、家族ぐるみで牛乳泥棒してるのか?!よくねぇ、よくねぇぞ早貴ちゃん! ふと見たら自転車のカゴにぎっしり牛乳が。こんなのいけない。今すぐにでもやめさせなきゃ。 「ダメだ早貴ちゃん、そんなのいけないよ」 「………え?」 「こんな事してたらダメになっちゃうよ、ね?だからやめなよ」 「わ、私は家族のためにやってるんですよ」 「そんなの家族のためにならないよ!」 …早貴ちゃん、目がうるうるしてる。つらいだろうけどやめさせなきゃ 1 さぁ、早く返してこよう。俺もいくよ 2 なんで泥棒を始めたの?わけを聞かせて 3 愛の平手打ち 「先輩になんて言われてもやめないです!」 …うっ、な、なんて強い目で俺を見つめるんだ。 「だめだっ!」 「あ、うっ…!」 思わず早貴ちゃんの頬を平手打ちしてしまった。 「…………」 左の頬を押さえたまま涙目で俺を見る早貴ちゃん。 「い、いけないんですか。配達を手伝うのっていけない事なんですか…?!」 あえ?は、配達…? うっかり勝手な思い込みで牛乳泥棒してると思ってしまった。 「先輩答えてください。私のしてる事って間違ってるんですか?!」 鬼みたいな顔になったぞ。どっ…どうやってこの場をおさめたらいいんだ? 1 後輩に土下座する 2 こっちも殴ってもらうしかない 3 か、体が心配なんだ。早貴ちゃんの体が… 「体が心配なんだよ!ほら早貴ちゃん、ダンス部も頑張ってるでしょ?」 「…はい」 「その上さらに学校が休みの日に配達してたら倒れちゃうよ」 「へ、平気ですよ。それに自分が好きでやってるから…」 「いきなり殴ってゴメン、本当にゴメン。でも…」 我ながらよくこんな思い付きが出るな。頭の中のぞかれたら早貴ちゃんにひき殺されそうだ。 「びっくりしました。痛かったですよ」 キュフフ、と笑ってはいたが目は笑ってない… 「あー、やば!もうこんな時間!先輩手伝ってください!」 「え?な、なぜに」 「だって先輩が私を引き止めたから時間が」 …やっぱり許してくれてないのね。仕方ないな、俺のせいだしここは 1 手伝うぞ 2 2ケツしよう 3 何本か盗んでバックレる 手伝うぞ! 「よしいくぞ。まずはどこから?」 「あっちの方からおねがいしますね」 うっわ重たい!牛乳ビンて何本も持つとこんな重たいのか 「ちがいます、そこはこっちの牛乳です」 「あっゴメン、こっちは?」 家によっては置く牛乳が違うのか。ビンのコーヒー牛乳なんて給食以外じゃ見たことないぞ 「先輩遅いです!夜が明けちゃいますよ!」 「ひぃ〜、い、今いくよ〜」 寒いし手は動かないし、何よりキツい。休みの日は寝てばかりの俺にこんな重労働はキツすぎる。 早貴ちゃんて超人なのか?ついてけねーよ 1 でも弱音は吐かない。精一杯強がってみせる 2 逃げ足は負けないぞ。帰って二度寝だ 3 喉乾いたから早貴ミルクを… ああ、つらい、空気が乾いて喉が乾く。 「早貴ちゃん…おっぱい飲ませて」 「いやです!」 「早貴ミルクが飲みたい!飲みたい!」 「わかったから早く働きなさい先輩」 …つれねーなぁ。普段なら顔を真っ赤にして怒ったり可愛い反応なのに、真面目な時はのめり込むタイプだな。 俺もちょっとは見習わなきゃいけないね あと少し、ここに配れば配達は終わりだ。 「……………」 「どうしたの早貴ちゃん」 「ここ…犬がいるんです。怖い犬が!」 その怯えた目は俺に何をうったえているんだろう 1 俺に行けと? 2 一緒に来てと? 3 帰りましょうと? 「俺が行くよ。早貴ちゃんは待ってて」 「危険です!おっきいんですよあの犬!」 「どれくらいなの?」 早貴ちゃんは手で大きさをあらわしてくれた。 大体…バスケットボールくらいか。なーんだたいした事ないじゃん。早貴ちゃんたら怖がりなんだから 「じゃ行ってくるね」 「待って!まだ話はおわってないです」 ………! な、な、なんだありゃ?あの白いじゅうたんは。なんで外に置いてあるんだ 「今私が言った大きさは、頭の大きさなんです!」 …あ、頭がバスケのボールくらいだって?じゃ体は…! なんだこのサイズは!ま、まるで白熊じゃねーーか! 起きるな、起きるな、牛乳を置いて帰るまで起きるなよ! 1 置いたぞ!ダッシュ! 2 くっくしゃみが出そうだ、いけない、いけない 3 早貴ちゃん…?くしゃみ出そうなの?ダメ!いけない! 「はっ、はっ…」 早貴ちゃんダメ、ダメ、くしゃみしちゃこの白熊が起きちゃうでしょ! 「くちゅんっ!」 かわいいくしゃみだなァ♪ …はっ!こ、この子今目が開かなかった? 「……………」 見てる見てる俺を見てるぞ。不機嫌そうな顔で。 わっ起き上がった!やめろくるな、俺なんか食べても腹くだすぞ、やめ! 「うわ〜〜〜!」 飛び掛かってきて俺はその場に押し倒された。 「わん♪わん♪わんっ」 …よかった、人懐っこいのかこの白熊。って痛い、顔を踏むなこら。 「せっ先輩、大丈夫ですか?」 「うぅ…」 1 助けて。一人じゃ手に負えない 2 かわりに遊んであげなさい 3 一緒に遊ぼうよ もうこうなったら自棄だ。一緒に遊ぶしかない。 「早貴ちゃん一緒に遊ぼう」 「わん♪わん♪」 「ほらこいつも遊びたいって言ってるよ。うふふふふ」 「先輩!しっかりしてください、先輩!」 人並みの体重がありそうな犬を払い除けて、なんとか無事に配達が終わった。 「今日はありがとうございました!」 深々とお辞儀するジャージ姿の早貴ちゃん。 「いや、俺役に立ったかな?」 「おかげで早く終わりました。本当にありがとうございます」 …早貴ちゃん、震えてるな。寒そうだ 1 自分が着てるジャージの上着を貸す 2 手袋があったからそれを貸すか 3 抱き締めてあっためる 4 123全部 「寒くない?」 「いえっ、だ、大丈夫ですっ、これくらい」 「無理しないで。ほら」 「きゃ…っ」 寒さに震える早貴ちゃんをそっと抱き締めた。 俺にできる事なんてこんな事しかないけど… 「あったかくなった?」 「…近いですよぉ」 これで少しはあったかくなってくれたらうれしいな。 「また月曜に学校で会いましょうね」 「うん、それじゃ…」 ちょっと名残惜しいが華奢な体を離した。 顔を少し見せた太陽に照らされた早貴ちゃん、なんか眩しかったよ… 自転車を漕ぐ後ろ姿を見送りながら飲んだ牛乳は なんか、いつもより旨かった
リl|*´∀`l|<夜のパトロールするんだよ リl|*´∀`l|<? 从;・ゥ・从<やめてマネージャーさん、今日は…! (*マネ)<疲れてるおまえなら好きにできるぞ、ほら来い 从;・ゥ・从<いや〜〜〜! リl|;´∀`l|<大変なんだよ…