「……………」 
なんか、気持ちがもやもやする。 
長くみんなに昔話をしてるうちに胸にしまってた苦すぎる思い出を幾つも思い出したからか…? 

俺、今も全然変わってねーんだな。 
「ん〜〜〜〜…いけね、最近空き時間があるといつもこうだわ」 
考えないようにすると余計に考えてしまう 
気晴らしに誰かの顔を見ようかな? 

1 ベリの誰か 
2 キュートがいいなぁ 
3 いや、寝る 



最近かまってやれてないしな、寂しがってるだろうな。 
ここはキュートの誰かの顔を見に言ってやろう。 

「やめて舞ちゃんっ!目、目は反則でしょ!」 
「油断してる千聖が悪いの。ギブ?ギブ?」 
「クク〜…クク〜…」 
「あら?早貴ちゃん、美味しくない?何かしゃべってよ」 
「ちょ…白目になってるけど」 
「栞菜〜似合うよ!そのきぐるみ」 
「…し、羞恥プレイ…ハァハァ」 
にぎやかだな。 
プロレスごっこしてる妹と弟やら、 
お菓子を口に詰め込まれ死にそうなあの子やら、 
詰め込んでるバカな子やら、冷静につっこんでるあの子やら 
カッパのきぐるみ着せてるあの子、悦んでるあの子 

誰にしよう? 

1 千聖君タッチだ 
2 舞、そこまでだ 
3 早貴ちゃん今助けてあげるぞ 
4 舞美やめなさい… 
5 えりかちゃんこっちへ来なさい 
6 愛理ちゃん俺にも着せて 
7 ぷっ、くく、くくく…栞菜ちゃん似合うよ 



「あ、あの、舞美…」 
「早貴ちゃん?聞いてる?早貴ちゃーん」 
息してないだろ。もうやめてやれ 
「…?あ、いたんですかマネージャーさん」 
「お前相変わらずまわりが見えないんだな」 
「何か用ですか?」 
「ちょっと、二人で話さないか?」 
それを聞いたとたん、顔つきが変わった。 

「いいですよ…最近、寂しかったし…」 

やけに体をすり寄せてくる。 
あぁ、期待してんだなそっちの方を。悪いがそんな気分じゃないんだが… 
二人になるにはどんな場所がいいかな? 

1 どっか個室 
2 公園 
3 海にいくか。 



「くしゅんっ!」 

冬の海ってのもなかなかいいな。 
舞美が楽しそうに車から飛び出して、寒そうに体を震わせている。 
「寒いだろ、ほら」 
「あ、ありがとうございます」 
上着をかけてやると、顔を少し赤くした。 
そしてくるまったままじっと俺を見ている。 
「なんだ?どうした」 
「…こういう優しさ、なんか新鮮です」 
「えー?俺って普段優しくないの?」 
「はい」 
おい、即答かよ… 
「だってうたた寝してて私たちのこと見てくれないし」 
あ…いや、それは、ごめん。最近疲れてて… 

「それに」 

ぐっと舞美は俺に顔を近付けて 
「最近、私としてくれないし…寂しいもん」 
そんな気分じゃないんだよ、悪いな… 

1 それは後で話そう。別の話をしようか 
2 俺はそういうイメージかよ…orz 
3 じゃあ…抱き締めてあげる 



「悪いな舞美…今そんな気分じゃないんだ。だから別の話を…」 
「あーあつまんなーい。ま、いーですよ。聞いてあげます」 

俺が砂浜に座ると、舞美も隣に座った。 
「…静かですね」 
「うん…」 

時折かすかにする波の音を聞きながら、ぽつりと口を開く 

「俺の昔話聞いててどう思う?」 
「…え?」 
「俺さ、いろんな子を傷つけてばかりだろ」 
「確かに!誰でもかならず一回は傷つけてますね」 
はっきり言われちゃった、やっぱそう思うか。 

「私に似てる先輩も大変だったみたいですね」 
「いたたた、つねるなってば」 

ひどい事いろいろしてきたなーといまさら思う。 
「…つらいんですか?」 

舞美はまっすぐな目で俺を見つめた。 
「…え、いや…」 

1 バカだなーお前は、そんなわけ… 
2 …正直に言うよ… 
3 む、胸ないなーお前は、あははは 



「正直に言うよ…俺」 

…あれ? 
なんで、目の前にいる舞美が歪んで見えるんだ? 
「どうしました?!いきなり泣きだしちゃって」 
「な、泣いてねーょ。こら頭撫でるな!」 
「もう、言う前から泣いちゃってどうするの?」 
「だっから泣いてねーってば!」 
後悔しても仕方ないと決めたはずだが、涙はとまってくれない。 
「仕方ないなー」 
「わぷっ?!」 
舞美は俺を抱き寄せて頭を胸に… 
「…泣いていいですよ、ずっと泣きたかったんでしょう?」 
「う…うう…」 
「泣き止んだら話聞いてあげますから」 

俺は 
舞美の胸で、まるで子供みたいに泣き続けた。 
こんな姿、みんなにはほとんど見せた事無かったよな… 

1 まだ泣きそうだ 
2 泣きやみそうだから話す 
3 甘えるふりして押し倒す 



「…っく、えぐっ」 
「よしよし、もう泣かないの。大丈夫」 
「子供、あつかい、すん、なっ」 
「いきなり泣いちゃうなんて子供じゃないですか」 

少しおさまってきたので俺が今悩んでる事を打ち明けようと思う。 
「俺…もう、Hができないかもしれない」 
「…?!」 
舞美は目を丸くしている 
「実は前に…ベリの子として…その時に言われたんだ。子供のこと」 
それは単なる冗談だったんだが、それから俺はするのが怖くなってしまった。 
「俺、みんなに支えてもらわなきゃ何もできないのに、父親なんて無理だろ?だから…」 

「バカですねあなた」 

…は? 
な、なんだよその呆れた様な態度は? 

1 バカはお前だろ!舞美はバカだなー 
2 えーえーバカですよと自棄になる 
3 は、孕ませるぞ! 



「あーバカだよ、俺はどーせなー!」 
「普通に考えて子供ができるのも問題ですけど… 
あなたマネージャーでしょ?私たちアイドルと関係もつ方がまずいと思いますよ…」 

う…い、言われてみればそうかもしれない。とっくの昔に忘れてたことを思い出したぜ 
「舞美もちゃんと考えてるんだな」 
「マネージャーさんがバカなだけでしょ。父親以前にそっちの方が重大!」 

う〜、舞美先輩に説教されてるみたいだ。ますます情けなくなってきた… 

「舞美…」 
「はい?」 
「どうしよう俺…もう全員と深い関係になっちゃった…」 
「知りません!いまさら言わないでください」 

1 そうだな…いまさら戻れない。なら今…! 
2 逃げないで舞美、待ってくれー 
3 夢だ、夢だ〜、これは夢だ〜 
4 ん?!く、車から誰か出てきたぞ! 



「いい雰囲気だな〜なんて思ってたのに…やれやれですね」 
「えりか!」 

う…梅さん、いったいいつ車に乗ってたんだ?! 
いや、この娘に関しては深く考えない様にするか… 
「父親か〜。私、この人が夫とか想像できない」 
「ん〜私も。なんか頼りがいないし」 
「うるさいな!二人揃って同じこといわなくてもいいだろ!」 

ま、また泣けてきそうだぜ… 
ふ…二人の前で、な、泣くわけには…! 

1 泣かないっっ、あちし泣かないっっ 
2 ……だめだ…今日は涙腺がもろい… 
3 海に飛び込めば寒さで泣き止むはず 



これ以上泣くのは恥ずかしい。ここはこうするしかない! 
「マネージャーさん?!そっち海ですよ!」 
「あー飛び込んじゃった。魚でもさがしにいったのかしら」 

…さ、ささ、寒い… 
よ、よよよし、これで、涙は出なくなったぞ。 
あら?思ったより流れが早いぞ、やばい、俺は泳ぐのがそんなに…… 

「助けてくれー!舞美〜!えりか〜〜!」 

「見て、手ふってる。気持ちよさそうだよ」 
「せっかくだから泳がせてあげよっか」 

な、なぜ仲良く並んで座りながら笑ってるんだ?!助けてーーーーー! 

1 自力で泳ぐ 
2 白い布を振って助けをもとめる 
3 服が重い!ぜんぶ脱ぐか 



服が水を吸って半端じゃなく重い。 
「くっ、この、これじゃただ流されるだけだ…!こうなったら!」 
脱ぐしかないね全部。迷ってたら死ぬだろうし 
「うおおおおおおおっっ!!」 

「わー、こっち来てるよ…ってきゃーーーー!」 
「な、なんですかそのみっともない格好は!」 

俺の格好は裸でからみついた海草やらタコやら… 

「な、なんで、助けなかった、はぁ、はぁ…」 

「あら、このタコ、あそこにからみついてる」 
「やだーメスなのかなこいつ〜」 
「話をきけおまえら!」 

1 おまえらも海に突き落としてやる 
2 な、なんだこのタコ?こら離れろ! 
3 おまえらこのタコ引き剥がしてくれ 



「は、離れろ、こら、こいつ!」 
俺のをがっちりつかんで離さないタコ。こいつまさか…メスなのか? 
「マネージャーさん、人間以外にも好かれるんですね」 
「きっとあなたの魅力ですよ」 

本気で言ってるのか?つか、こいつ離れないぞ、ちょっと! 
「頼む二人とも、こいつを引き剥がしてくれ!」 
「わかりましたぁ」 
「せーの、えーい!」 

「うわわわわ!もげる、もげちまう!やめろー!」 
「わかりました…」 
「何してんだ早く取ってくれ」 
「どっちなんですか!」 

あ…あ、あ、やば、こんな時なのに…! 
それにうねうねした吸盤が、あ、あっ! 

1 孕めない生きものには出したくないのに…! 
2 やめて!出しちゃったら俺立ち直れない、あーん! 
3 タコでもメスならいいや… 



「あ!あ!ああっ!」 

タコの絶妙のからみ具合と二人の力の入れ具合が重なり…! 

「あーーっ!あ…あ…」 

「……マネージャー…なんか生臭いです」 
「ま、まさかあなた………!」 
「えへ♪でちゃった…」 

「いやーーー!ヘンタイ!」 
「サイテーー!」 

た、タコもぐったりしてるぞ。あ、外れた 
つーか力尽きた、って感じ? 


「…………」 

1 あぁあああぁあ 
2 いぃぃいぃぃぃ 
3 うぅぅぅううぅ 



「あぁあぁあぁ…あぁあああぁ…」 
だんだん声がかすれてきたが、うならずにはいられない。 

「もう泣かないのマネージャーさんたら」 
「誰だって見られたくない部分を見られる時はありますよ〜」 

舞美にも、えりかにも見せてしまった俺の弱くて情けない部分。 
果てはタコにからみつかれ昇天とか、ムダ打ちにもほどがある…… 

「俺をキライにならないでくれ〜…みすてないでくれ〜…」 
「だからキライになんかならないですよ…安心してください」 
「私たちにはあなたが必要なんだから、ね?」 


たとえまた明日不安になってもいい。 
その言葉が君たちからきけるなら、必要とされるのなら…