俺が学校で好きな場所… 

それが、この女子更衣室の裏である。 

人目につかないし人通りもない植木の裏側にあるこのスポットは、どんなに仲のいい友達にも教えてない。 

「陸上部は休みでも活動あるらしいし、部室の裏辺り行ってみよっかな。あの先輩にも会えるかも…」 

ん…誰かいるぞ… 

1.ヤバい、用務員のおっさんだ! 
2.小さい子がいる。迷子かな? 
3.え?何で女の子が…?っていうか挙動不審だぞ… 



小さい子がいる。迷子かなぁ…よく見たらうちの小学部の制服じゃないか! 

「どうしたの?迷子になっちゃった?うちの学校広いからなぁははは」 

「そっちこそ何してるんですか?」 

う…案外クールな反応だな… 

「俺はこの学校の中等部の生徒で、ヒマだから寄ったんだよ」 

「ふ〜ん…でもこんなとこ来ます?女子更衣室ですよ?」 

う…まずい… 

1.「そ、そっちこそ何しに来たんだよ!小学部棟はあっちだろ!」 
2.「あ、いや、この部活に知り合いがいてさぁ…ははは」 
3.「そんなことはいいからお兄さんとお散歩しない?」 



「そ、そっちこそ何しに来たんだよ!小学部棟はあっちだろ!」 

「部活を見学に来たんです!」 

なるほどな。中学高校の先輩が躍動してる姿を身近で見られるのはうちの特権だし。 

「ってことは小6か?」 

「そうですよ」 

来年入学かぁ…俺中学卒業しちゃうよ… 

この子結構かわいいのに惜しいな。 

「で、何してるんですか?怪しいんですけど…」 

1.あの…高1のすげぇ先輩を見に来たんだよ! 
2.恵倶学園から転校して来たっていうすげぇ後輩を見に来たんだよ! 
3.覗きですが何か? 



「あの…高1のすげぇ先輩を見に来たんだよ!」 

「…あっ!舞美先輩のことですか?」 

「いや、名前は知らないんだけどちょっと背が高くて黒髪のロングで…」 

「それ舞美先輩ですよ!」 

舞美…って言うのか。キレイな名前だな。 

「もしかして…先輩のこと好きなんですか??」 


1.大好き。 
2.いや、そんなんじゃないよ! 
3.俺は君の方がタイプだなー 



「俺は君の方がタイプだなー」 

「ちょ…キャー!!!」 

「待ってよ!あんま騒がないで!」 

「近寄んないで!ヘンタイ!」 

そう叫びながら走り去って行ってしまった…ん?生徒手帳落として行ったぞ? 

あの子の名前は萩原舞って言うのか…そういえばうちのクラスの萩原は妹がいるとか言ってたけど…まさかな。 

さて…またヒマになっちまったな… 

1.邪魔者も消えたし覗くか 
2.グラウンドに行ってみようかな 
3.校舎の中にも活動してる部活あるかな? 



待てよ?よく考えたら舞ちゃんとかいう子がいなくなったし覗きには好都合なんじゃ…? 

これはやるしかない。童貞の俺にはこれしか娯楽がないんだ! 

舞美先輩…シャツ透けもいいけどやっぱ中身も見たいっすw 

このブロックの上に乗っかって…窓の奥には… 

1.ま、舞美先輩キター!!!!! 
2.ん…何か女の子がシャツの匂いを… 
3.誰もいなかった… 



誰もいな…と思ったら女の子が一人だけいた! 

何やってんだろ…ん?片っ端からロッカー開けてシャツの匂い嗅いでるぞ! 

「クンカクンカ…やっぱ舞美先輩は匂いが違うなぁ」 

ちくしょー!!俺も嗅ぎたいぜ… 

ハッ!女の子に気付かれた! 

1.言い訳する 
2.逃げる 
3.でも覗き続ける 



「あ…」 

「あ、どもー…」 

ヤバいよ嫌な汗かきまくりだよ… 

「ちょっとそこにいてください!別に警察に突き出したりしませんから!」 

「はぁ…」 

言われるがまま、その場で待ってると、その子が裏に回ってきた。 

ちょっと色黒だけどすごくいいおっぱいをしてらっしゃる…シャツがツンって張ってるよ… 

このジャージは…中2かな? 

「あのぉ…見てましたよねぇ…?あたしが…そのぉ…」 

「まぁ見てないって言ったらウソになるよね」 

「ですよねぇ…でも、あの、他の陸上部の子とかには言わないでください!お願いします!」 

「うーん… 

1.わかったよ、黙っとく」 
2.口止め料がいるんじゃない?」 
3.君もしかして転入生?足速い子だよね?」 



「うーん…口止め料がいるんじゃない?」 

「口止め料?」 

大人になった今の俺なら簡単にエッチに持っていく展開だけど、当時童貞の俺には厳しかった。 

「そうだなぁ。例えば…一発芸とか?」 

「一発芸でいいんですか??あたし得意ですよ!よかったー。『体触らせろ』とか言われるかと思った…」 

そんなに変態に見えるのか俺… 

1.でも、覚悟はできてたってことだよな?だったらお言葉に甘えてそのおっぱいを… 
2.いや、ここは素直に一発芸を見せてもらおう 
3.逆に俺が息子を見せちゃう 



いや、ここは素直に一発芸を見せてもらおう。 

「で、どんな一発芸があるの?」 

「モノマネなら…」 

と言ってモノマネを見せてくれた。あるアイドルのモノマネらしい。 
俺はそのアイドルを知らなかったけど、大袈裟な動きと表情がとても面白い子だった。 

「はっはっは!最高だよ!」 

「よく言われますwこれで黙っといてもらえますよね?」 

「あぁ、わかったわかった」 

その時、遠くから「かんなー!休憩長くない?早くー!」と、その子を呼ぶ声が聞こえた。 

「はいはーい!」と答え、その子は去って行った。 

確かあの子、結構足速いんだよな。 





【現在に戻って…】 

栞菜「で、それがどの子?」 

「学年違うから集合写真のとこじゃないといないんだよなぁ…あ、この子だ」 

雅「えっ、栞菜に似てない!?」 

栞菜「言われてみれば…」 

「確かにこの子も女好きだったけど、誰かと違って女王様キャラではなかったな」 

栞菜「何か言った?」 

「ひぃ…」 

こいつらいつまでアルバム見てる気なんだ… 

「ほら、そろそろ仕事だぞ」 

中学時代の俺が今のこの状況を見たら驚くな。間違いなく。 



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